今の時代は人新世といって、人間自身が地球を変えてしまう能力を手に入れた時代だという。いきもののなかで人間という種だけが地球上でこのような発展を遂げたということは奇跡的なことだ。でも、その代わりに失ったものも少なくない。人間以外の動物に互いを憎み合う心や悩みといった感情はない。共に生き、栄えていくことが動物本来の生き方であっただろうに、それは人間の膨大な感情の片隅に追いやられてしまった。そして今や、人類そのものを滅ぼしてしまう力まで手に入れてしまい、袋小路に入った。世界で起きている憎悪の応酬は今や臨界点にある。今、私の目の前にある風景も一瞬にして消え去るのかも知れないと思うと、言い知れぬ恐怖と悲しみに襲われる。

だからこそ、生きている間、自分は穏やかな気持ちでいたい。
私に関わる様々な人の思いを受け入れ、寄り添う気持ちをいつも持っていたい。
それは容易なことではないけれど、その気持ちを持っていようと努力していれば、そのうちに私の周りに幸せが訪れ、やがてはそれが広がっていくに違いない。
ほんの小さな心がけではあるけれど、そんな自分になりたいと思う。
否定ではなく受けいれる