通勤電車で立っている時、少し斜め前で座席が空いた時、同じような距離に立っている人が若い場合、大抵はそこを私に譲ってくれる。
前の職場への通勤はとても空いている路線を利用していたので、そもそも座席がどうという心配はなかったのだが、今度の職場への通勤は結構混んでいて、ぎゅうぎゅうとはいかないまでもそれなりに座席は埋まっているので、このような場面が増えた。
自分ではあまり認めたくはないが、彼らから見たら、私はもう老人なのだ。
私自身その空いた席に座れば楽だと思い、自分がもう年寄りなのだと自覚する。
先日は譲り合っているところに、”いいんですか?”というような顔をした若いサラリーマンに座られた。ちょっと可愛らしい顔をした女性にカッコつけて譲ろうなどと考えずに、最初から自分で座っておけばよかったと後悔した。
こんなことがよくあり、自分がいつの間にか歳をとっていたのだということを余計に感じる。
それでも、私より明らかにお年を召した方が、近くに立っていたら席を譲る。
そんな時、周りにスマホの画面を凝視しながら座っている若者の誰かが譲ってくれないかと思ったりするが、彼らは本当にそのご老人に気がついていないので仕方がない。
座っている人が立ち上がって座席を譲ってくれるということはまだないが、そうなったらなったで落ち込んだりせずありがたく座らせてもらおうと思う。
それまではせいぜい腰が曲がってしまわないよう気をつけたい。
背も縮んだ