雨の予報は一転して薄曇りとなった。
午後から都内で研究会議があったので、昼前に出かけたが今日も鎌倉にはたくさんの人がやってきていた、押し寄せる人の間を縫って歩くのはそれなりに大変だった。内心邪魔だと思うこともあるが、楽しい気持ちでやってきた人に嫌な思いはさせたくない。せっかくの休みなのにネクタイ姿で早歩きなんてご苦労さんね、と思われるぐらいで駅に向かった。
鎌倉の人出は左義長を過ぎるまではこんな調子だけど、最近は季節関係なく人が訪れるようになってきているから、どうなるかわからない。
昨晩のNHKスペシャル「認知症の第一人者が認知症になった」は、長谷川式認知症スケールを生んだ認知症研究の第一人者自身が認知症を発症したということで、取材した番組で、いろいろと考えさせられる、かつ参考になる番組だった。超高齢化社会となった今、だれでも認知症の人が身の回りに一人や二人いる。そもそも今日このことを書こうと思ったのは、隣のボックスに座っている老カップルのお一人が認知症のようで、ある意味わがままなことを大きな声で話しているのを、連れ合いの人がそのことを受け入れて寄り添っている姿を見たからだった。
長谷川先生は、「認知症になることは、不便だけど不幸ではない」と言っている。おそらく、病識はあっても、それは病苦とはならないのだろうが、それは認知症になった人にしかわからない。身近にいる認知症の人とどうかかわり、そして私自身も将来認知症を発症していくであろうことを理解し受け止めていくことがこれから生きていく上での課題の一つとなりそうだ。
全てを失ってしまう前に