たまには息子と二人で飲みたいからと、感染対策が十分と思われる店を探してもらった。息子が選んでくれたのはそこそこの人気店らしかった。座席は半分程度にしてあり、ゆったりとしていたが、まあ、本来こうあるべきだろう間隔。カウンター席に並んで座り、食べながら飲みながらあれこれいろいろなことを話した。一家団欒、家族みんなで話すのももちろん大事だが男親でしか聞いてやれないこともある。それにしてもこの半年で外食は何度目だろう。片手で足りるはずだが、残念ながら、その都度感染のことを心配せねばならず、今回もこの先一週間ほどはなんとなく気持ちが悪い。
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そのことはさておき、楽しい時間はあっという間にすぎ、私が鎌倉に帰り着いたのは夜の11時。帰りの電車はとても空いていて、改札を通る人もまばら。雨上がりであったからかもしれないが、街中にはコンビニに向かう人が数人いるだけ。以前だったらそれほど遅いとは感じない時間だったのに、まるで真夜中の様だった。飲んで帰る人がいかに多かったかということだ。私にしても、午前様でもないのに11時に帰るというのが後ろめたく感じられる。少し歩いたところでマスクをとったら、途端に息が楽になった。
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家までの道すがら、連れ立って歩く若者が2、3組見えたが、どの人たちとも十メートル以上離れていたので、互いにマスクをする必要もなく、久しぶりにマスクを片手に持ったまま家まで歩くことができた。
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日常が非日常となり、非日常の中にかつての日常がこんな形で突然現れる。でもそれは控えめで、ひっそりしていた。やがてはこの非日常が新しい生活様式として日常となっていくのだろう。この日常が再び非日常へと変わる日がやってくることはあるだろうか。
フィジカルディスタンス