こんな気持ちでいられたら・・・一病理医の日々と生き方考え方

人生あっという間、私の時間もあと少し。
よりよく生きるにはどうしたらいい?

文章のもつ質量とはなにか(3)

2021年07月16日 | 読書、映画、音楽、美術
 今朝、テレビでは気象予報士が梅雨明けを思わせるコメントを出していたが、実に昼には関東甲信越の梅雨明けが宣言された。やっと雨の季節が終わるが、すっかり忘れていた夏の暑さがさっそくやってきた。日本の夏は暑い。そして、ワクチン接種が間に合わないまま東京オリンピックに突入する。2年延期にしなかったのが悔やまれる。せめて、10月ごろのいい季節にしたらよかったのに。結局のところ一体誰のためのオリンピック・パラリンピックなのか。

 このところ読まなくなってしまったが、芥川賞。おととい発表になっていたがかつては年に2冊買って文藝春秋の売り上げ増に協力していた。たしかに上手な人というのはいて、(花火か火花かいまだにわかっていない)又吉作品のラストシーンとか、綿矢りさの”蹴りたい背中”というタイトル、なんていうのは記憶に残っている。だが、それら多くの作品のうちどれが心に残っているかというとそれは数える程だ。では、”心に残る”とはどんなことだろう、これまた定義することが難しい概念だ。

 読み手はそれぞれの文章を目的に応じて読む。したがって、料理のレシピ本を買ったつもりが、料理家のペットの話ばかりでは役に立たない。娯楽小説のつもりが説教じみたことばかり書かれていては興ざめだし、哲学書のはずがおかしな自己啓発本であっては迷惑になる。そうすると、読み手がその文章を読む目的、というのが最終的に文章の質量を決めることとなるのではないだろうか。これではそれぞれの文章について絶対的な質量を与えることはできないが、それはそれぞれの星で重力が異なるのと同じで、個々人の心の持つ重力が異なるということだ。

 文章の質量をはかるために必要な要素として挙げた、

 字数、テーマ、文体、語のレベル

 に、読者の読む目的を加えることで数式ができるのではないか。
 それぞれを、質量(Mass of the document)、文字数(Number of characters)、テーマ(Theme of the document)、文体(Style)、語のレベル(Term level)および目的(Purpose of reading)として数式化してみるとこうなる、

M=F(N,T,S,L,P)

 さあ、このカッコの中だがどう組み合わせたらいいだろう。なにせ、実証することができないことなので、導き出すことは容易ではない。大事なのは、右辺の各要素は書き手が決めることができるということ。すなわち書き手は、読み手の目的に応じたテーマを、わかりやすく、それに応じた文体で、適当な長さで書く。ということだ。なんだか、ブログの書き方指南のようになってしまったが、それとはちょっと”目的”が違うので、あとちょっと考えてみたい。
少し間を空けてから

ブログランキング・にほんブログ村へお願いします





文章のもつ質量とはなにか(2)

2021年07月15日 | 読書、映画、音楽、美術
 梅雨明けまでもう一息というところ。ここのところゲリラ豪雨があちこちで起きていて、昨日も医局の机で窓の外を眺めながら弁当を食べていたら突然の雷鳴に驚かされた。季節の変化を以前よりも感じるようになったのは、コロナ禍のせいで、一人でいる時間が長くなったせいかもしれない。東京の新型コロナの感染者数が一気に1000人を超えて、1300人。東京オリンピックの頃には3000人ぐらいに達するのではないかと心配になる。これも政府の無策によるものなのでその国民は諦めるしか手立てはない。と、このままコロナ禍について述べてもキリがないので、忘れないうちに話を昨日の続きにする。
 物理の苦手な私でも、F=mgという数式は知っている。Fは重力、mは物体の質量、そしてgは重力加速度。この先どう応用されるのかはよくわからないが、数式というのはなんとなく便利そうだ。昨日考えた、文章のもつ質量というのも数式かできないか考えてみた。

 文章を評価する要素にはどんなものがあるだろうか。

 客観的にみてわかるのは、本文の字数だ。次にわかりやすいのはテーマ、専門的なことか一般的なことか。あと、文体、これは明るい感じか、暗い感じかということ。使っている語のレベルもある。こんなものを数式の構成要素として、それぞれに数値を代入する。そんなことで文章の質量をはかることができるのではかなろうか。

 文字数は少ない方がいいに決まっている。だが、テーマを語るために必要な文字数というのはテーマによって異なる。今、読んでいるレ・ミゼラブルなんて、半分は近代フランス史についてだが、この時代背景を知らずして作品を理解することはできない。そのテーマだが、これは学術専門書か、一般向け専門書か、娯楽小説雑誌かで異なる。そして今やネット上にも様々な文章が溢れていて、テーマを重み付けするのはちょっと難しいかもしれない。

 文体は、テーマと密接に関わる。せっかく希望あふれる若者の明るい話を、わざわざ暗くなるように書いても仕方ないし、病気とか悩みについてをことさら明るく書くのは関係する人に失礼になりかねない。だから、文体はテーマによって変動する。

 最後は、使っている語のレベル、これは平易さともいえるかもしれない。日本語の場合、漢字を知っているか知らないかが重要で、やたら難しい漢字だの語句を使っては人には伝わらない。私がここで仕事で使っている医学用語を引っ張り出したところで意味がない。外国語の場合、と言っても英語しかわからないが、イディオムの場合それぞれの単語の意味を知っていたら、わかりそうだが難解なものもおそらくあるだろう。

 そんなことで、文章の質量をはかるために必要な要素は、

 字数、テーマ、文体、語のレベル

 これらを組みあわせたら、文章の質量をはかる数式のようなものができるのではないか。
むずかしいかな?

ブログランキング・にほんブログ村へお願いします


文章のもつ質量とはなにか(1)

2021年07月14日 | 読書、映画、音楽、美術
 分担執筆していた病理の専門書の著者校正が戻ってきた。1月に脱稿していたものが今頃になって返されたもので、脱稿後は例の連載に追われて内容も忘れかけていた。しかしながら、赤やら緑やらのインクでびっしり書き込まれたコメントを見て、校正者さんの熱意に圧倒された。それで、元の原稿の文章を読むと、こんなものを提出していたのかと恥ずかしくなる。それなりに推敲したつもりだったがまだまだ足りない点が多く、言い回しも分かりにくい点が多かった。ページ数が決まっているので、冗長になところはなかったが、念のため自分なりに点検してお返しした。

 読む人が読めばしょうもない文章・図表かもしれないが、原稿を文字情報の塊として眺めてみるとそれなりの質量を感じる。私なりの情念というかそんなものを感じるわけで、なるほどプロの作家なんていうのはこうした感覚の虜になっているのかもしれない。こんなだいそれたものを自らの頭が生み出していたのかと思うと、私ですら一種わけのわからない感覚にとらわれてしまうぐらいだからそうなのだろう。

 改めて文字というものは面白いものだと思う。記号の羅列に過ぎないのにそれが集まって様々な情報を持つようになり、優れた文章は人の心をさえ動かす。それはもう文章が”質量”を持っているといえるのではないか。では、文章の質量とは何だろう。

 世の中に溢れている駄文のほとんどは吹けば飛ぶような軽いものだ。私のブログもそう言われたらそんなもので、毎日ビクビクしながらアップしている。ただ、軽いといっても短くて拙い文章であっても心に届いてくるものがある一方で、長かったり、難しい語を並べたりしていても内容を理解できないものも少なくない。学術書のように門外漢にとってはそれこそ文字記号の羅列にしか過ぎない文章もある。それぞれの文章の”質量”というものを客観的に計る指標というものはない。さて、私はこのブログという場をどう利用して、日々のエントリーに”質量”を持たせることができるか、自問しながら書いていきたい。

 ということで、明日も少し考えてみようと思う。

今日は直木賞・芥川賞の発表

ブログランキング・にほんブログ村へお願いします

 

ポイントも積もれば山となる?

2021年07月13日 | 日々思うこと、考えること
 ゴミ出しの時、近所の奥さんにお会いしたので、今日も蒸し暑いですねなどと挨拶がてら言ったら、まだまだ梅雨ですからね、と返された。先週末、青空が見え、このまま梅雨明けかと期待していたが、私の見通しは甘かったようで、今週末まではぐずついた天気が続くらしい。

 昨晩、帰りがけにファミマに寄って買い物をした時にTカードのアプリが起動せず、そのまま会計を済ませてしまった。たかが1円のことだが、貯めたらコンビニ袋代ぐらいにはなるのに、と思えて、起動するまで粘らなかったことをちょっと後悔している。

 ポイントカードというのは、ヨドバシカメラが始めたらしいが、いまやそういったものを作っていない店のほうが珍しい。大手はアプリを導入していて私が持っているだけでも、T-POINT、Pontaカード、楽天ポイント、クリエイト、マツキヨなどなどよくわからない。プラスチックカードの頃から使っているものでは数百ポイント貯まっているのもあるが、所詮どれも少額だ。安酒一杯にもなるかならないかの値段なのになぜか貯めることに気が行ってしまうのはどうしたことだろう。

 T-POINTなどは急な雨の時にポイントでビニール傘が買えるようにと貯めていたし、そういうシチュエーションも実際にあった。ただこれほど多種類となるとどこのをどういう戦略で貯めたらいいのかよくわからない。よくあるのが、ドラッグストアを探していたら、マツキヨしかなくて仕方なく買い物して、ポイントをつけてもらう。そうすると次からはまたその店に行くなんてことになって、それぞれのポイントが中途半端に貯まる。

 クレジットカードの利用はなるべく1枚に集中させるといいらしいが、なかなかそれもうまくいかない。メインのカードはだいぶ前から同じものを使っているが、そこよりも有利な条件を提示しているカード会社もあってそちらに変えようかと思うこともある。だが、定年後にライフスタイルが変化したら損をしてしまうかもしれない、と変に不安になる。別に他のカードに変えたところで、損をするのはせいぜい数千円のポイントぐらいなのに、セコイというかなんというかこの心理というのは表現することが難しい。

 コンビニ、ドラッグストアのポイントに通販だけのアマゾンのポイントを加えると3000円足らずとなっていた。チリも積もればということだが、ではどう貯めて使うのが一番お得なのかよくわからない。ポイントを貯めるため、今ここでは買わないでいつもの店で買う、という忍耐力はないのが悪いのかもしれない。最近わかったのは、それぞれのコンビニ、ドラッグストアで品揃えが微妙に違って、お気に入りの商品が分散しているということで、こうなるとどうしようもない。
消費者心理

ブログランキング・にほんブログ村へお願いします


昨日は寝落ちで失礼しました

2021年07月12日 | 日々思うこと、考えること
 夜中にも大雨が降ったようで、湿度が高い。梅雨前線はまだ粘っているようで、残念ながらすっかり梅雨明けとはいかないようだ。

 昨晩は、あれこれ忙しくしているうちに書き始めたのが10時過ぎとなり、Mac Book Airを抱えてうつらうつらしながらブログを書いて、挙げ句の果てに寝落ちしてしまい、いつも読んでくださっている方には失礼なことをしてしまった(ということで今日は朝のうちに更新)。気になっている症例があって、顕微鏡像が夢の中に現れ、そのたびに目が覚めたが、気にするばかりでは仕方がない、今日は何か手を打たねばなるまい。

 今日から東京には緊急事態宣言が出された。勤務先が東京で、直行直帰の人間にとってはもはや関係のない話だが、医療従事者としてはコロナにばかり人が取られる状況は早く終わって欲しい。

 東京オリンピック、パラリンピックはどこで誰がやっているのだろう、という感じで日本のどこかで行われる。今朝、エフエム横浜で、選手の移送を、はとバスが行うという話をしていた。DJが
 
 『バスの中を覗いたらジョコビッチだ、フェデラーだ、なんてことがあるかもしれませんね。』

なんて、話していたけどせめてそうやって世界のスーパースターを目撃することができたら、オリンピックを東京で開催したという証拠になる。

 「それを見に行く人がいたりして」

と妻が心配していた。たしかに入り待ち、出待ちをするような人への対策も必要だ。
いろんなことをする人がいるから

ブログランキング・にほんブログ村へお願いします




バジルスパゲッティ

2021年07月11日 | ガーデニング・菜園・花・緑
トマトのコンパニオンプランツとして植えているバジルがずいぶん徒長してきたので切り戻りのつもりで刈った。
だいぶ取れたのでバジルペーストを作った。
バジルペーストを使って妻がパスタを作ってくれた。
もちろん、これ以外にも色々やったが、ちょっと書く暇がなくて今日はこれまで。
なんだか忙しかった

ブログランキング・にほんブログ村へお願いします


星新一の『おーい でてこーい』を思い出す災害

2021年07月10日 | 日々思うこと、考えること
 梅雨明けを思わせるような夏空。
大雨のせいで、ずいぶん汚れてしまったので、掃除と後片付けをしていたら、あっという間に1日が過ぎた。

 星新一のショートショートに『おーい でてこーい』という作品がある。なにをどれほど放り込んでも埋まることのない穴が出てきて、誰も彼もがそこになんでも放り込んでいくという話なのだが、今回の熱海での未曾有の大惨事の原因が盛り土であり、それが土石流の大半を占めているらしいということ、そして盛り土は廃棄物であった可能性があるということを聞いて、その作品を思い出した。
 『おーい でてこーい』のラストシーンでは、青空から声が聞こえてくる。今日の青空が重なってしまった。そして、これは核廃棄物、宇宙ゴミ、プラスチックゴミ、etc.人間が排出し続ける不要物全てに共通する問題だということを自覚しなくてはならないことだ。

 今日は猛烈に蒸し暑く、被災された方々、救援活動に従事している方々におかれましては、体調にはご注意いただきたくお祈りします。
臭いものに蓋ではならない

ブログランキング・にほんブログ村へお願いします


オリンピック無観客開催とのこと

2021年07月09日 | 日々思うこと、考えること
 チケットがくるのを首を長くして待っていた東京オリンピックバスケットボール日本の予選の試合がある埼玉アリーナは、緊急事態宣言が再び発出された東京都ではないから、もしかしたら観戦できるかもしれない、などというわがままな一縷の望みは四都県無観客開催ということで儚くも散った。さほど強くないバスケットボール日本代表の予選ならすんなり取れるだろうと予約したが、いまや八村塁や渡邊雄太がNBAで大活躍で、私としてはプラチナチケットになっていた。無観客を選挙公約に掲げていた都民ファーストが東京都議会議員選挙で善戦したこともあるのだろう。正直残念だが、しかたない。

 観客を一部で入れたり入れなかったりとか、抽選などというよりはよほどよかった。この決断を私は評価する。それでも開催したら十分コロナ禍に負けずにやったと評価されるはずだ。東京を中心とした関東地方のどこかで、選手とその関係者のために開催されるということになるが、スポーツ選手にとっては一生に一度の経験であって、のちのキャリア形成にも大事なことで、この程度の規模ならいいんじゃないか。東京でやったということも歴史に刻まれる。この辺が落とし所だろう、良い決断だったんじゃないか。

 ワクチン接種が進んでも、今度はワクチン接種者がスーパースプレッダーになっているというのだからタチが悪い。ワクチンは重症化を防ぐが、感染そのものを防ぐわけではないため、ワクチンを接種された人が”安心して”広げてしまうということらしい。人間の考えることというのはつくづく穴だらけで、ウイルス感染症はそんなところをついてくる。この論が正しければ、高齢者、とくに高齢男性へのワクチン接種が進めば少なくとも重症化を防ぐことはできて、病床逼迫には繋がらないということになる。重症者数は減っているので、このまま推移してくれたらいいのだが。


 一向に止まない雨のせいでバラの花が重くなってしまい、一輪折れてしまった。ちょうど満開だったので、活けてやることにした。
券だけはもらえないかな

ブログランキング・にほんブログ村へお願いします


コロナ禍×梅雨×土石流災害(人災)=憂鬱

2021年07月08日 | 日々思うこと、考えること
 今年はクチナシが結構大きな花をつけてくれ、ジメジメからくる匂いを少し消してくれている。満開を過ぎたソヨゴもほのかな香りを辺りにまいている。去年植えたバラが期待していた以上に大きな花を咲かせてくれた。こんな雨にも負けないで花たちは健気に咲いてくれて元気をくれる。

 コロナ禍と梅雨による水害、さらには甚大な熱海の土石流災害(人災)のせいで気持ちはすっかり沈んでしまっている。東京では緊急事態宣言が再び出された。こんなことばかり毎日聞かされていたら、日本中暗くなるばかりだ。こんな沈んだ状況なのに、多くの人と会話を交わして互いを元気付けることもままならず、鬱になる人も出てくるだろう。

 誰かを捕まえて話したらいいのだろうけど、それぞれの置かれた立場がよくわからなくなっていて、不用意に話すこともできない。絶望ばかりしている時ではないのだが、この状況を脱するにはどうしたらいいか妙案は浮かんでこない。

 せめて花から元気をもらいたいところだが、雨続きですぐに溶けてしまう。活けてしまってもいいのだが、そうやすやすと切ってしまう気にもなれない。
暗中模索

ブログランキング・にほんブログ村へお願いします



おしゃべりする機会の減少

2021年07月07日 | 人間関係
梅雨前線は日本列島を斜め方向に分断するように停滞し、日本海側から関東東海地方に雨を降らせている。
土砂災害に見舞われた熱海は今日も大雨のようだ。
天気図を見ると、太平洋高気圧を応援したくなる気圧配置だが、金銀を配しているかのように位置する低気圧を押し上げるのは容易ではなさそうだ。
せっかく咲いたクチナシの花が雨で溶けそうになっているのは可愛そうだが、どうしようもない。

知り合いーーーといってもたまに会うことがあって、その時少し長く話す程度で、友人というわけではない人ーーーに、賢くてその話す内容がとても興味深い人がいる。
一見、何も考えていないようで、話し始めるとあれこれ深く考えていて、先日は今回のコロナ禍について、本当かどうかよくわからないことをいろいろ話してくれた。
ニュースソースはユーチューブなどのネット情報が主であるのは仕方ないが、それをその人なりに解釈した上で話してくれた。

その人の立場はコロナ禍に対しては色々な点で懐疑的であり、ついていくことができない点も多い。
私の考えではないので、受け売りをここに書いても仕方がないので割愛する。
私がその人から学ぶことができるのは、”世の中には、こんな考え方をする人もいるのか”ということ。
そもそも、色々なことを深く考える人が少ない現代で、その考えを言葉にすることができるというのは、学ぶべき点が多い。
私もそれぐらいのことはやっているが、”裏読み”まではしていない。

常識、と思われていることも裏を返せば非常識であることは少なくない。
そしてその非常識こそが正しかったり、受け入れるべき考えであったりする。
懐疑的であることはとても大切なことだが、そういうことをじかに聴く機会というのはなかなかない。
そんな人に限らず、コロナ禍で人と面と向かって話す機会ーーーそれがせいぜいおしゃべりとか世間話の範疇であったとしてもーーーが激減しているのは良くも悪くも互いの情報交換によって発達してきた人間社会にとって深刻な問題と言わざるをえない。
コロナ禍は〇〇

ブログランキング・にほんブログ村へお願いします


知の循環に少し貢献できたかな

2021年07月06日 | 病理のこと、医療のこと、仕事のこと
 東の空には少しだけ陽が差している。時折雨粒のようなものが落ちてくるが、今日は曇りぐらいで済むかもしれない。でも、梅雨の中休みとはほど遠い。少し前までは曇り空にも文句をつけていたのに、今はそれすらも贅沢な願いとなった。太平洋高気圧が少しずつ張り出し、梅雨前線を押し上げているが、そのせいで今度は蒸し暑い日がはじまった。

 半年にわたって連載した病理雑誌の最終稿すなわち6本目を脱稿した。ゆうパックを投函したのが昨日で、6月末日という締め切りは5日ほどオーバーしてしまったことになるが、問題になるほどの遅延ではない。半年は長かったようで、終わってみたらあっという間だった。これはコロナ禍で時間の流れが歪んでしまったせいかもしれない。私の専門領域から6分野6疾患を取り上げたが、適切な画像をその都度用意し、新しい知見を盛り込んで書くのは一苦労だった。最後の方は、私よりも詳しい先生に相談して間違いというか嘘を書いていないかチェックしてもらった。適当なことを書くわけにはいかないからだ。

 論文を書いたわけではなく、図表合わせて4,000字という4ページほどの小さなコラムに毛が生えたもので業界内で評価されるような仕事ではないが、自分なりにはいい経験というか思い出になった。半年も同じ名前を目次に乗せていただいた出版社の方には感謝する。それにしても、すでに掲載されている号を読むと気恥ずかしい。ある程度の水準は超えているものの、細かいところを読むと気になってしまう。ブログのエントリーを後から読んで恥ずかしくなるのとよく似ている。

 臨床医に別刷りプリントを配ったらたいそう喜んでくれた。そもそもは、彼らのおかげでできた仕事で、拙著はそのフィードバックともなる。少しでも彼らの役に立てば、患者さん本人、さらには同じ疾患で困っている方の治療に役立つことにもなる。知の循環に私もほんの少しだけ加わることができたと思うと少しだけ嬉しい。
自分の中で閉じない

ブログランキング・にほんブログ村へお願いします


週末からいろいろあり

2021年07月05日 | 日々思うこと、考えること
 朝から降ったり止んだり。山の方は濃霧で稜線ははっきりしない。雨は玄関を出た時は小降りだったので、折りたたみの傘を持って出たが、駅の近くまで妻に車で送ってもらって、車を降りたら雨脚はそれより強まっていて、小走りで駅舎に駆け込んだ。

 熱海の土石流には盛り土が関係していた可能性が指摘されている。もしそうだとしたらこの大惨事はやはり人災だったということになる。人間の油断が同じ多くの人間の命と生活を奪う、悲しいことだ。
 東京都議会議員選挙は都民ファーストの会が、前回選挙での”旋風”とまではいかなかったものの、踏ん張ったらしい。次の4年、地域政党としてしっかり仕事をして、それなりのポジションを確立できるかが問われることになるだろう。それにしても、免停中にも関わらず運転して事故を起こした(当選したばかりの)議員がいたそうだが、まったくインチキな話だ。批判されても止めることはないだろうから、そうだとしたら真面目に出直してほしい(けど、決して期待してはいけない)。
 今日の大リーグエンゼルスの試合はデイゲームで、朝のあれこれをやりながら観戦することができた。そうしたら大谷翔平がまたまたホームラン。観客席も大盛り上がりで、昨日の3四球(うち申告敬遠が2)を見せつけられた観客が気の毒になる。それにしても、大リーグはどんどん試合をやっているが、それをこなしてばんばんホームランをかっ飛ばす大谷はすごい。なんといっても、”通”でなくても良くわかる楽しさだ。

 今週は少々(?)遅れている仕事の穴を埋めようと思っている。そんなことを言っていても、そこそこ仕事が入ってくるので、油断はできない。
梅雨は小康状態か

ブログランキング・にほんブログ村へお願いします



詐欺やインチキがはびこる国

2021年07月04日 | 日々思うこと、考えること
 雨が続く。

 明日からもしばらく続くようでがけ崩れが心配。鎌倉は谷戸という丘陵地が浸食されて形成された谷状の地形が多く、私の家のあるところもそう。海が近くて湿度も高く、この雨を喜んでいるのはアジサイばかりのようだ。

 午前中は研究会議。もちろんリモートで。以前は2時間程度の会議に往復3時間以上かけて通っていたのだからずいぶん効率が良くなったと言える。初めのうちは、顔をじかに見ないでうまくいくかと思っていたが今やカメラをオンにするか否かという次元になってきている。今回は私は出席?参加するだけだったので、とくに準備しなかったが、小グループでのディスカッションではきちんとせねばならない。これもリモートになるだろうが、頑張って準備せねば。

 三菱電機で30年もの間、機器の検査に不正が行われていたということが明らかになって、社長が引責辞任することとなった。不正を行うためのソフトまで開発していたというのだから、その力を新製品の開発に回したらいいのにと思うのにそんなことはできなかったらしい。経産省のキャリア官僚による給付金詐欺通信使用料詐欺、この国でいい暮らしをしているのはインチキする人か、詐欺師か、そんなことになっているのではないか。
 汗水垂らして働いたらそれで偉いかといったら、それはどんな汗水かはいろいろあるだろう。ただ、インチキはあってはならない。インチキを考える人が増えたら国は傾いてしまう。でも今、そんな犯罪が増えているように思う。オレオレ詐欺から始まった特殊詐欺はもう日常風景となりつつある。

 詐欺だのインチキを根絶することなど不可能だということはわかっているが、コロナ禍でやむなく犯罪に手を染めてしまう人もいるだろう。せめてそんな人はこれ以上増えないでほしい。
どこも一緒かもしれないが

ブログランキング・にほんブログ村へお願いします


土砂災害に要注意

2021年07月03日 | 自然災害・事故・感染症
 降り続く雨、鎌倉市は私の住んでいるところを含め広い範囲が土砂災害の危険がある地域。さすがに2日続きの大雨だと怖くなるがどうしようもない。昼前に買い物に出かけたほかは、大リーグエンゼルスの大谷の打って走っての大活躍をみて過ごした。

 夕方になって雨もやっと小休止、マルチーズのコロと散歩した。近所を一周したら、顔見知りの犬が多く散歩していた。

 熱海では土石流で大変なことになっているようだ。犠牲になった方のご冥福をお祈りします。
 他人事ではない話で、私も用心して過ごさなくては。
明日は降らないで欲しい

ブログランキング・にほんブログ村へお願いします


源氏以来の長編に挑戦・・・2021年6月の読書記録

2021年07月02日 | 読書、映画、音楽、美術
 大雨が続く。雨が降り続けるということにをこれまであまり深く考えたことはなかったが、コロナ禍で”住む”ということをよく考えるようになったせいか今ではずいぶん関心を持つようになった。早いところ梅雨が明けてほしいものだがどうだろう。

 いよいよレ・ミゼラブル(新潮文庫版)を読み始めた。3分冊以上の作品を読むのは林望訳の源氏物語全10巻以来、およそ6年ぶり。源氏物語が、あの頃、私に降りかかっていたあれこれを跳ね返してくれたことを思い出すと文学の力というものを改めて感じさせてくれる。レ・ミゼラブルも今、私の周りで起きているあれこれをまた跳ね返してくれることだろう。
 スラスラ読み進められるだろうと思っていたら、フランス革命のことを知らないと何もわからない。読みはじめはネットであれこれ調べながらだったが、埒が明かないので、簡単なフランス史の本を買い、並行して読んでいる。


読んだ本の数:2
読んだページ数:897
ナイス数:38

第二部 コゼット 
(381ページ)この書物は一つのドラマであり、無限を主人公としている。人間は端役である。 たしかに、ジャン・バルジャンの話よりも宗教のこと、歴史のこと、哲学的なことの話の方が多かったような気がする。 前半の山場を越えてホッとしたところで第三部に続く。
読了日:06月24日 著者:ユゴー

第一部 ファンチーヌ 
正しく生きることとはなんなのか、良心に従うとはなんなのか。正しくても良心に従っても、それは決して見かけ上の幸せにはつながらない。でも正直者は決して馬鹿ばかり見るのではなく、真実を見る。人間の本質が露わにされたところで第2部に続く。
読了日:06月12日 著者:ユゴー


土砂災害に要注意

ブログランキング・にほんブログ村へお願いします

PVアクセスランキング にほんブログ村
読書履歴はコチラで→