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「しんぶん赤旗」の記事を中心に、政治・経済・労働問題などを個人的に発信。
日本共産党兵庫県委員会で働いています。

憲法施行70年 先駆性を考える 第1部 9条は生きている② 「命令下っても行くな」

2017-01-06 13:10:36 | 平和・憲法・歴史問題について
憲法施行70年 先駆性を考える 第1部 9条は生きている② 「命令下っても行くな」

北海道
戦争法の根底にある日米同盟と、憲法との激しい矛盾の最前線にいる自衛隊員とその家族は、いま何を思うのか―。
「命令が下っても南スーダンに行くな」
北海道千歳市で自衛官の母親が涙ながらにつづった「絶縁状」を息子に手渡しました。
「恨まれるより、死なれるほうがつらい」。20代の次男が陸上自衛隊に所属する平和子さん(仮名、50代)の思いです。
安倍政権を相手取り、南スーダン国連平和維持活動(PKO)派遣の差し止め訴訟を決意しました。



自衛官の母親として、南スーダンPKO派兵差し止め訴訟をたたかう平和子さん


平さんの次男が勤務する陸上自衛隊東千歳駐屯地

戦争法を強行し、日米同盟は「希望の同盟だ」と繰り返す安倍晋三首相。平さんは、日米同盟こそ憲法を踏みにじり続けてきた元凶だと反論します。
「日米安保条約のもとで米軍に守られているというのは大間違いです。アメリカが起こす戦争の手伝いをさせられてきたのが実態ではないですか。『有事』となれば自衛隊は米軍の指揮下に入り、手下として使われる。国土を守るために誇りを持って働く隊員をばかにしています」
平さんが、PKO派遣差し止めを求めて札幌地裁に提訴したのは昨年11月です。訴状は、安倍首相が新たに付与した戦争法に基づく任務「駆け付け警護」について、「奪還作戦であり、戦闘行為の中核をなすもの」で、憲法9条が禁じた武力行使だと批判しています。
平さんの次男が所属する東千歳駐屯地の元隊員の男性は、「もし息子が南スーダンに行けと命令されたら、自衛隊をやめて帰ってこいと言う。親なら当然だ」と戦争法を批判します。
この元隊員は、日本国民の生命と財産を守るためなら命をかけると胸を張ります。「ドンパチやっている他国に出かけて行って、他国の人間を助ける教育は受けていない」と声を荒らげました。
平さんが問いかけるように語ります。
「自衛隊が、戦闘状態のところに銃を持って行かされる。自分の産んだ子も、どの子も殺されたくない、殺させたくない。母親なら誰もが持つ気持ちではないでしょうか」
戦争法反対のたたかいのなか、2015年7月の発足から全国に広がる「安保関連法に反対するママの会」の思いにもつながります。
「息子は私の宝物です。自衛隊員は日本の宝物です。この子たちの命を犠牲にする政治に怒らないといけない。自衛隊員を将棋の駒のように戦地へ送るなんて許せません」
自衛隊員やその家族の心の中にも、9条は息づいています。(つづく)

「しんぶん赤旗」日刊紙 2017年1月5日付掲載


「国民の命と財産を守るためなら命をかける」という心意気。なんで外国の戦争しているところに出かけて行かないといけないのか?
自衛隊員としては、しごく自然の思いだと思う。