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可能性のある限り(阿部祐大朗)

2007-08-20 20:04:09 | 他チーム
病院に入院する当日、インターネットのサッカーニュースでチェックした記事が、入院中も「いつかブログに書こう」と気になっていました。それは

阿部祐大朗選手、徳島ヴォルティス移籍

というものです。阿部祐大朗選手の前所属チームは、フェルヴォローザ石川・白山という北信越1部リーグ所属のアマチュアチームです。この移籍は、阿部祐大朗選手をご存知ない方から見れば、「シンデレラ・ストーリー」に見えるでしょう。

しかし、阿部は、高校サッカー界のスーパースターだった過去があります。神奈川県の桐蔭学園高校を選手権出場に導き、U-20日本代表でもスーパーサブでした。将来を嘱望されていた選手で、高校卒業後は地元の横浜Fマリノスに入団しています。

ここまでは順調だった阿部ですが、トップチームでの出場はほとんどできませんでした。当時の横浜Fマリノスは、優勝を争うチームで、高校を出て間もない選手をトップチームで起用するような余裕はありませんでした。夢破れた阿部は、J2のモンテディオ山形にレンタル移籍して、チャンスを待つことにしました。

しかし、阿部はこの山形でも結果を出せませんでした。今は、J2のチームでも、次から次へと元J1の選手がやってきて、結果を出さないと入れ替えられてしまいます。阿部はプロ契約をしてくれるチームがないという失意の中、北信越社会人リーグというJFLより下のカテゴリーで、働きながらプレーするという厳しい環境でプレーすることになりました。

ただ、社会人リーグであろうと、とにかくプレーできる環境を得ておけば、復活の可能性はゼロではありません。現千葉の新居選手は、東海社会人リーグの静岡FCから復活を果たしています。そのわずかな可能性に賭けた、阿部の執念は今回の徳島からのオファーで現実になりました。

もちろん、これをもって成功というつもりはなく、徳島で得点を量産しないと阿部にとっては成功とは言えません。本人も「最後のチャンス」と自覚しているように、徳島でどれだけできるかですが、是非「元高校サッカーのスター」で終わらないように、徳島のサポの記憶に残る選手になって欲しいと思います。
コメント (4)
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