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決勝進出国の横顔(オランダ代表)

2010-07-10 16:30:14 | ワールドサッカー
今回、オランダとスペインのどちらが勝っても初優勝という決勝戦になりましたが、過去の実績ではオランダが上回っています。オランダ代表のかつての英雄、ヨハン・クライフを擁した1974年、続く1978年と2度の決勝進出があります。

最近でも、ヒディンク監督が率いた1998年にベスト4があります。しかし、オランダ代表はクライフ時代こそ革新的な戦術だった「トータルフットボール」で世界中を驚かせましたが、それ以降は強いけれども脆いチームという、ありがたくない評価をされていました。

理由は人種間の対立でした。オランダはかつて世界中に植民地を持っていた強国ですから、旧植民地からオランダ本土に人が流れ込んできます。そのため、代表チームも多民族になりました。この人種間の対立のため、1988年欧州選手権で優勝し、ACミランの黄金時代を作ったファンバステン、フリット、ライカールトを擁して優勝候補に挙げられていた90年、94年のW杯をそれぞれベスト16、ベスト8で終えることになります。

オランダ協会も動きました。2000年の地元開催の欧州選手権では、監督を史上初の黒人監督になるライカールトにします。毎回人種問題でもめてきたチームは、少しずつですが結束を固めていきます。それでも、2002年の日韓W杯はまさかの予選落ちに終わりましたが、出てくればシード国入りは堅いという国になりました。

また、オランダといえば3トップのウイングサッカーという伝統も、長年受け継がれています。1994年の欧州CLでオランダのアヤックスを率いて優勝に導いたファンハール監督も、戦術は3-4-3でやはり3トップです。それが可能になるのは、オランダがスピードもテクニックも高さも常にバランス良く持っているからともいえます。

ウイングの華はやはりスピードですし、真ん中にはターゲットになる高さのある選手も要りますし、テクニックがなければクロスが上げられません。そういう総合力の高さは、高く評価されていましたが、今回はチャンスです。

W杯の戦術は世界中で流行るという「見本市」でもありますから、もしオランダが制すれば世界中がウイングサッカーブームになるかもしれません。Jリーグの俊足選手はそれを秘かに期待しているかもしれません。
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W杯決勝プレビュー

2010-07-10 12:09:03 | ワールドサッカー
W杯決勝は日本時間では月曜未明と、社会人には最悪の時間なので、私は録画観戦の予定ですが、一番見たいカードになったという喜びもあります。皆さんご存知の通り、オランダ対スペインですが、両チームとも華麗な攻撃サッカーで、しかもタイプが全く異なるところに魅力を感じます。

オランダは3トップのウイングサッカーですが、今のチームの得点源はトップ下のスナイデルです。オランダのいいところは、左右からクロスを入れることさえできれば、逆サイドのウイングやスナイデルがヘディングでゴールを狙えるところです。

まだ、今のところトップのファンペルシーのボールコントロールのうまさは見られていませんが、オランダのもう一つの長所としてベンチにいい選手が控えている点もあります。攻撃的なポジションならどこでもできるファンデルファールトや、高い身体能力を持つウイングのエリア、イタリアの名門ACミラン所属のFWフンテラールがいます。

オランダがクロスで勝つチームなら、スペインはボール支配率の高さで勝つチームです。結果的には決勝トーナメントの全試合が1-0なので、その中盤のテクニックがゴールに直接結びついている場面はあまり多くありませんが、バイタルエリアでドリブルが出るようだと、ゴールの可能性は高まります。

大会得点王を狙うFWのビジャはポジショニングのうまさで勝負するタイプで、言い換えると「おいしいところを持っていく」FWです。しかし、うまいだけでは点が取れないのがサッカーですから、こういうタイプは一人は必要です。

スペインは今回のチームは真の意味で「無敵艦隊」と言えます。スペインのように国内リーグがお金持ちのチームの場合、イングランドのように代表選手が国内のトップチームでプレーできなくなるという課題があります。

しかし、今回のスペイン代表はRマドリードやバルセロナの選手を多く含みます。スペイン代表選手が自ら力をつけ、国内リーグに集まってくる外国人選手に勝ってポジションを取ったことを意味します。特にバルセロナの選手が多く並ぶ中盤はバルセロナと同じ連携を見せています。

オランダがこの連携を止められるか、それともスペインが試合を支配して勝つか、楽しみな試合です。
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