Kobby loves 埼玉&レッズ

埼玉と浦和レッズを愛する管理者のブログです。

川崎F戦マニアック分析

2013-11-25 18:04:00 | 浦和レッズ
ボールキープ率こそ高かった浦和ですが、正直言えば「回させられている」状態で、相手のゲームプランの術中にはまっていたと思います。昨日、浦和は2ラインコンパクトサッカーに弱いと書きましたが、それは4-4-2で両サイドハーフを高く張らせる相手にはアウトサイドが面白いように空くものの、コンパクトに保たれるとアウトサイドが2ラインに挟まれる格好になるからです。

こういう相手に勝つには、あえてプレッシャーのきつい、1トップ2シャドーでボールを持って勝負するしかありません。浦和はアウトサイドを機能させるサッカーが売り物の割には意外とクロスからの得点数が少ないチームで、1トップ2シャドーで点を取る困難なタスクを成功させた経験はあります。

それを考えると、ボールをキープするという意味ではチームで一番技術のある、マルシオ・リシャルデスを負傷でベンチに置けなかったのは厳しかったです。スペースがない展開で原口のドリブルが封じられたので、ここにマルシオが置ければ展開も変わったかなとない物ねだりを思わずしてしまいます。

また、この敗戦はミシャの哲学の「電柱」(長身のポストプレーヤー)を立たせないことがマイナスに作用したと思います。ケネディのような選手でもいれば、相手がスペースを消しても力任せでも点が取れることがありますが、今の浦和は力技のできる選手がいないので、サイドまでは出せてもクロスを上げて合わないという展開の繰り返しになってしまいました。

そういう点は来季に向けた課題になるでしょうが、残る相手の鳥栖、C大阪に今のサッカーで勝つという目先の課題も大事です。特に鳥栖は今回の川崎Fと似たサッカーをやってくる相手なので、アウトサイドを消されたときにどういう打開を見せるか、何か考えてくれることをミシャには期待したいです。

負け試合のあとなので、いつもより短いですが失礼いたします。
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大相撲九州場所総括

2013-11-24 20:57:10 | 他スポーツ
大相撲九州場所は、横綱日馬富士が14勝1敗で優勝しました。日馬富士の優勝は6回目で、横綱としてはまずまずの数字です。今場所の日馬富士は、対戦相手のコメントを総合すれば「立ち合いが低い」そうで、確かにいいときの日馬富士は立ち合いで頭から当たる「突き刺さる」立ち合いができます。

今日の結びの白鵬戦は、日馬富士が意表を突いた左への変化で、白鵬の対応が間に合わず勝利を収めました。白鵬は格下相手には余裕すら感じさせるどっしりした取り口を見せますが、日馬富士と当たるときは負けないぞと100%を出しているのが見て取れます。今回の日馬富士の変化は、そんな白鵬の気負いをうまく利用した勝利だったと思います。

今場所を盛り上げたのは、稀勢の里の両横綱を破る活躍です。160kgの重さ、左四つの型など横綱に十分対抗できる素質はある稀勢の里ですが、以前は闘争本能を表に出しすぎて取組内容を覚えていないほど熱くなることが多々ありました。大関になってからは冷静に取ることを覚え、どっしりした重さを生かした相撲が取れています。

今場所の13勝2敗は北の湖理事長自ら「優勝に準ずる成績」とお墨付きを与えており、来場所優勝なら横綱ということになるでしょう。日本人の優勝、日本人の横綱は両方ともしばらく出ておらず、稀勢の里への大きな声援はそれを期待する声だと思います。来場所はたぶん国技館に行くと思いますが、楽しみができました。

下位の力士では、注目の遠藤は6勝9敗と負け越しました。解説の秀ノ山親方(元琴錦)によれば、武双山や雅山あたりと違って、遠藤にはまだ立ち合いの威力がないとの指摘です。今場所は足首の剥離骨折が完治せず、ほとんど稽古ができない状態の場所だったので、十両に落ちないだけで手一杯だった印象は受けます。それでも、上手まわしを引いたときの相撲のうまさは一級品なので、是非万全な体調で初場所は出て欲しいと思います。

私の注目力士、新入幕のエジプト出身、大砂嵐は7勝8敗と惜しくも負け越しました。十両以下では突き押しで力で持っていく相撲で勝てましたが、幕内ではまわしを取って引き付けて出る相撲にモデルチェンジしていました。まだ、投げで崩すなどの相撲技術などは荒削りですが、上体の力の強さは面白い存在で、是非相撲のノウハウを覚えて、いい力士になって欲しいと思います。
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2ラインコンパクトに沈む(11/23浦和対川崎F)

2013-11-24 14:46:52 | 浦和レッズ
埼玉スタジアムに行っていました。写真は試合前のビジュアルですが、ゲームレポートは明日で失礼します。

以下翌日追記

ポゼッションサッカーを志向する浦和ですが、負けるときのパターンもだいたい相手に研究された印象です。浦和が苦手なのは、5バックか4-4-2の後ろ2ラインをコンパクトに保った相手です。浦和がボールを支配するのに、なかなかシュートに持ち込めず相手にカウンターを食うという負けパターンは、ナビスコ杯決勝で対戦した柏の戦い方も参考にしたようです。

この日の川崎Fも、2ラインコンパクトサッカーでした。大久保だけをトップに残し、トップ下の中村憲剛やサイドハーフの大島、レナトもボランチのラインまで帰陣して、浦和がクロスを入れた後のセカンドボールを拾う戦い方で来ました。特に中村憲剛がボランチの位置にいるときは脅威で、ここでボールを持たれると正確にフリーの味方につないで攻撃を機能させることができます。

また、川崎Fは浦和の最終ラインが持っているときに、取りに来る積極策も機能しました。浦和のポゼッションサッカーは、相手が取りに来ないときは成功することが多いですが、取りに来る相手には手こずっています。先制点のCKにつながった、中村憲剛のミドル(山岸がファインセーブ)もこの積極策からでした。

浦和サイドから敗因を探れば、ミシャの哲学ともいえる、前線にポストプレーヤーを立たせない策が機能しなかったことです。1トップの興梠は、川崎Fの最終ラインが低くスペースが空かないので、どうしても引いてさばかざるを得ませんでした。それでも何度かカウンターのチャンスはありましたが、シュートの精度が足りませんでした。

また、2失点目の槙野のオウンゴールは、浦和の最終ラインがスピードに難があるという弱点を狙われてしまいました。もちろん、槙野が触っていなければ大久保のゴールになっていたので、槙野が悪いわけではなくそれ以前に登里のクロスへの反応が遅れた森脇に責任があると思います。

この結果、浦和は首位と勝ち点4差になり、逆転優勝は難しくなりました。横浜FMが次節勝てば優勝決定という状況ですが、浦和としては残り2戦を連勝し、少しはプレッシャーを掛けたいところです。
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冬の入り口

2013-11-24 14:43:03 | 埼玉
写真は高沼川から撮った富士山です。富士山もすっかり雪をかぶり、季節は確実に冬に向かっています。今週一週間暖かい日が続きましたが、来週冬将軍でもおかしくない頃です。



写真は桜並木の紅葉です。高度成長期に育った私は、この高沼川は悪臭を発する死の川のイメージで、あまり近寄りたくない場所でした。環境問題を抱えた時期を乗り越え、今は下水道が発達して、高沼川にも魚が育つようになりました。父が、少年時代この川に入って遊んだという話を聞いて、信じられませんでしたが、今は遊ぶには至らなくとも少しそのイメージに近づいた印象です。
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DFラインの裏(チェルシー対マンチェスターC)

2013-11-23 20:10:08 | ワールドサッカー
敗戦で意気消沈の浦和戦のゲームレポートは明日に回すとして、今日の午前中に映像で見ていたプレミアリーグのチェルシー対マンチェスターC(以下シティ)戦が面白かったので、こちらを書く方が精神衛生上いいと思い、先に書きます。

一番印象的なのは、世界的にもラインディフェンスが一般的なので、これほどの高いレベルでも最終ラインの裏を狙う攻撃を常に狙っていることです。日本代表もベルギー戦で柿谷のダイレクトプレーから岡崎がラインの裏へ抜け出して点を取っていますが、この試合でもチェルシーはスピード型のFトーレス(9番)やシュルレ(14番)あたりを常に裏へ走らせていました。

シティのCBが、コンパニー欠場でナスタシッチ(33番)とデミチェリス(26番)の急造コンビだったこともあり、DFライン裏は狙いどころと決めていたようです。シティの方もシルバ(21番)が内側にドリブルで切れ込んでバイタルエリアで持ち、こちらもDFラインの裏を狙う意図の攻撃を見せました。

シティも1トップのアグエロ(16番)は興梠慎三をイメージするスピード型で、自分で出てもよし、キープしてシルバを走らせてもよしという多彩な攻めで試合を盛り上げました。シティのペジェグリーニ監督は本来ボランチのYトゥーレ(42番)をトップ下で起用してパスで崩そうとしましたが、結果的にはシルバが中に入ってくるので、シルバに全権を任せても良かったと思います。

チェルシーはトップ下のオスカル(11番)がワンタッチプレーでアクセントをつけました。ノールックのヒールキックでスルーパスが出てくるので、練習で合わせておかないと味方もセンスについてこれないプレーですが、そのあたりはさすが世界選抜のチェスシーだけに形になっていました。

試合はFトーレスが個人技で右サイドをえぐったプレーからシュルレが合わせてチェルシーが先制し、後半にアグエロがペナルティエリアの角付近から強烈なシュートを突き刺して同点にします。引き分けが濃厚になったロスタイム、何でもないロングボールの処理でナスタシッチとGKハートの呼吸が合わず、ナスタシッチの頭に当たったボールを追いかけたFトーレスがゴールへ流し込んで2-1という劇的勝利を収めます。

最後の最後で、シティのDFラインが急造だった影響が出てしまった決着でした。ライン守備をやるにはある程度呼吸を合わせておかないといけず、普段はラインをコントロールしているコンパニー欠場の影響は大きかったのでしょう。
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W杯欧州予選プレーオフ決着

2013-11-22 21:19:06 | ワールドサッカー
ベルギー戦は早朝の中継を見ていましたが、寝ぼけ眼で試合を分析できるほどの集中力で見ておらず、試合分析は後日ビデオで見てからにします。穴埋めネタで、W杯欧州予選のプレーオフが決着したので記事にします。

・フランス対ウクライナ

第1戦(ウクライナホーム)2-0ウクライナ勝利、第2戦(フランスホーム)3-0フランス勝利でトータルスコアでフランスがW杯出場です。楽な組だと予想していたフランスがまさかのもたつきでしたが、崖っぷちから2点差をひっくり返して鮮やかなW杯出場を決めました。ベンゼマ(Rマドリード)、ナスリ(マンC)、サーニャ(アーセナル)など、タレントには事欠かないチームで、出てくれば優勝候補になると期待しています。

・ポルトガル対スウェーデン

第1戦(ポルトガルホーム)1-0ポルトガル勝利、第2戦(スウェーデンホーム)3-2ポルトガル勝利でポルトガルがW杯出場です。プレーオフ最大の好カードは、Cロナウド(Rマドリード)が4点を挙げる活躍でポルトガルが連勝して突破しました。パスをつなぎ中盤の強さを誇るポルトガルのチームとしての強さを、W杯では見られると思うと楽しみですが、イブラヒモビッチをW杯で見られない残念さもあります。

・アイスランド対クロアチア

第1戦(アイスランドホーム)0-0、第2戦(クロアチアホーム)2-0クロアチア勝利でクロアチアがW杯出場です。FWマンジュキッチ(バイエルン)、MFモドリッチ(Rマドリード)を誇るクロアチアが選手の名前では格上ですが、無名軍団のアイスランドはよく頑張ったと思います。元スウェーデン代表監督のラーゲルベックが指揮し、冬でもプレーできるドームのグラウンドを整備したりとアイスランドのサッカーに賭ける情熱は確かで、今回は結果が出ませんでしたが欧州に新勢力出現をアピールしました。個人的には前転でスローインするアイスランドの攻撃的MF(名前失念)がW杯で見られないのは残念ですが。

・ギリシャ対ルーマニア

第1戦(ギリシャホーム)3-1ギリシャ勝利、第2戦(ルーマニアホーム)1-1でギリシャがW杯出場です。このカードに関しては情報不足でわかりませんが、ギリシャが2004年欧州選手権優勝以来力をつけ、W杯常連になるほどのチームになったことを証明したと思います。

また、大陸間プレーオフでウルグアイとメキシコのW杯出場も決まり、32カ国が出揃いました。波乱はあまりなくどの組に入っても日本は厳しそうだと思いますが、12月上旬の抽選は楽しみに待ちたいと思います。
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四つ相撲の教本(二代目貴乃花)

2013-11-22 21:02:25 | 他スポーツ
先日、横綱白鵬が貴乃花の持っていた史上6位の幕内勝利数702勝を塗り替えました。白鵬はいろんな記録を打ち立てているので、北の湖や千代の富士、貴乃花といった私の青春時代の関取衆の名前が出てくるのは懐かしいです。その中では取り口が印象的だった貴乃花を取り上げます。

貴乃花は明大中野中学を卒業して、兄の若乃花と一緒に当時の藤島部屋に入門しています。当時の兄弟子、安芸乃島によれば入門の時点で三段目中位の力はあったそうで、新弟子時代から将来を嘱望された力士でした。北の湖からも「私の最年少横綱記録は間違いなく破られるでしょう」と言われていました。

出世は順調で、17歳で新十両、18歳で新入幕と昇り竜の勢いでした。今でも取り口を思い出せるのは、平成3年夏場所の初日に18歳で対戦した千代の富士との一番です。右を浅く差して千代の富士の左上手を許さず、低い体勢を保って寄り切って千代の富士を破り、千代の富士はその後引退を表明し鮮やかな世代交代になりました。

貴乃花は、大関以下で通算8回優勝という、前代未聞の珍記録も作っています。当時、横綱昇進には何が何でも二場所連続優勝しなければ上げないと、横審がかたくなになっており、不可解な昇進見送りなどもあって最年少横綱は残念ながら達成できませんでした。

貴乃花で思い出すのは、相撲巧者という事実です。当時の貴乃花に四つになったら絶対に勝てないと言われていたほどで、金星を配給するときは突き押し相撲の相手でした。右四つでも左四つでも取れた柔軟性も武器で、貴乃花相手に四つになったら、大抵相手は上手まわしを切られてしまい、腰を落として寄り切る必勝パターンに持ち込まれてしまいました。そういう相撲も、相手に怪我をさせたくないという配慮だったと思います。

そんな貴乃花が、唯一荒々しさを見せたのが、最後の優勝になった2001年夏場所の武蔵丸との優勝決定戦でした。当時、半月板を損傷していた貴乃花の出場は絶望的と言われていましたが、師匠の休場勧告を振り切って出場します。本割では武蔵丸に一方的に敗れますが、決定戦で奇跡的な上手投げで武蔵丸を破り優勝します。

このときの貴乃花の鬼の形相は今でも鮮明に記憶に残っており、相撲は五穀豊穣を祈願する神事でもありますが、その「神」が宿った瞬間として忘れられません。今はダイエットして体重も100kgを切り、言われなければ貴乃花とわからないくらいですが、一時代を作った同世代の大横綱という記憶は私の中で鮮やかです。
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川崎F戦プレビュー

2013-11-21 21:34:58 | 浦和レッズ
あさって、浦和はホーム埼スタで川崎Fと対戦します。川崎Fは天皇杯4回戦の山形戦(2-0勝利)でベストメンバーを出して中2日と厳しい日程ですが、どうしても天皇杯を取りたくてそちらを優先した結果だと思います。

川崎Fとは、ナビスコ杯の準決勝でホームアンドアウェイで対戦したので、今季浦和と当たるのは4回目です。対戦成績は1勝2敗と負け越しています。勝った1試合は大久保と中村憲剛を抑え切った完勝で、逆に負けた2試合はミス絡みのカウンターで完敗と、内容は好対照です。

特に、アウェイのリーグ戦では0-4の惨敗で、最終ラインでありえないようなミスが続出して相手に何度もショートカウンターを浴びて崩壊しました。あの当時は週2試合、夏場と厳しいスケジュールで、しかもC大阪戦で強気のサッカーに挑戦して成功した直後だったので無理に攻めに出たのが敗因でした。

今回は浦和が天皇杯で敗退していたことが、逆に吉に出るかもしれません。代表招集もなく、1週空いた浦和はじっくり川崎F対策を立てる時間があったはずです。しかも、もちろん天皇杯の川崎Fの試合は分析スタッフを送り込んで研究しているはずだと思います。

浦和は逆転優勝を狙うには勝ち点3が要るので、仙台戦で1得点1アシストの好調梅崎をどこで使うかが鍵になってきます。鈴木啓太が出場停止から戻るので、ボランチは阿部勇樹と鈴木啓太だと思いますが、梅崎の入るポジションはトップ下、左アウトサイドの可能性があります。

もっとも、原口も宇賀神も決して悪くはないので、ミシャがどこを強化したいかの意図がさじ加減に表れると思います。もちろん、梅崎をベンチに置いて切り札にする可能性も考えられます。マルシオが負傷で練習に合流していないとの情報もあるので、攻撃的なサブの選手は貴重で、梅崎は十分考えられる切り札候補です。

個人的には、暢久を1分でもいいから見たい希望があります。そのためにはリードして逃げ切る展開でなければ暢久の起用はありえないので、そういう展開になり、暢久が試合を落ち着かせて勝てれば最高だと思います。
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意外な位置からのゲームメイク(ユベントス対ナポリ)

2013-11-21 20:01:27 | ワールドサッカー
今日はたまったワールドサッカーのビデオから、ユベントス対ナポリの上位対決を見ていました。セリエA2連覇中のユベントスは堅守速攻のチームで、今オフの補強も走れるテベス(10番)をマンCから獲得するなど、奪ってからの速さを武器にしています。

ユベントスの布陣は3-3-2-2でインテルと同じですが、アンカーのピルロ(21番)の守備力をカバーするために運動量の多いビダル(23番)とポグバ(6番)を前目に置いて、彼ら二人が攻撃も守備も両方するところは違います。脱兎のごとく駆け上がれるチリ代表ビダルと、U-20W杯のMVP(フランス代表)のポグバのヘディングの強さは、持ち味は違いますがピルロを脇で支える点では似ています。

ナポリも今季9勝1敗1分けと好調で、イグアイン(9番)が5点、カジェホン(7番)が6点を取るなど攻撃陣が頑張っています。ただ、この試合ではナポリの持ち味はほとんど出せず、イグアインにはほとんどボールが入らず、カジェホンも機能せず途中交代と、この試合だけ見てもナポリがどんなチームかわかるには至りませんでした。

欧州CLで、3分け1敗でグループリーグ最下位という事実が信じられないほど、この試合ではユベントスの良さが存分に発揮されました。特に効いていたのは後方のボヌッチ(19番)からのロングフィードでした。

ナポリもピルロ対策は十分考えていて、トップ下のハムシク(17番)やボランチのインラー(88番)、ベーラミ(85番)をピルロ番にしていましたが、CBのボヌッチにはマークを付けることは不可能なので、ここから出た長いパスがテベスやジョレンテ(14番)に入って形を作ることが可能でした。

ピルロも売り物のテクニックを十分に発揮しました。先制点は2分に入りましたが、ピルロがCKを短くリスタートさせた変化に、イスラ(33番)のシュート気味のクロスをジョレンテが合わせた点です。2点目はピルロの直接FKで、セリエAのFK得点記録は1位がミハイロビッチの28点ですが、あと4点に迫りました。

ピルロのFKは変化を掛けてGKを惑わせて取る点で、スピードで勝負したミハイロビッチとはタイプが違います。ラツィオ時代にFKだけでハットトリックを決めたこともあるミハイロビッチの記録が破られるなら、ちょっと感慨があると思います。
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山田暢久の思い出

2013-11-20 18:34:48 | 浦和レッズ
今日、スポーツ紙に浦和DF山田暢久選手の戦力外が載っていました。確かにレギュラー候補ではないですが、どこでもできてベンチに置いておけば重宝する選手だけに残念です。山田暢久の思い出は数知れません。ちょうどレッズの歴史が山田暢久の歴史と言ってもいい、長いキャリアを誇る選手です。

山田暢久の思い出のトップは、2006年のリーグ優勝時のキャプテンだったことです。翌年のACL優勝時もキャプテンでしたが、負傷欠場して優勝杯は鈴木啓太が掲げたので、山田暢久が優勝皿(マイスターシャーレ)を掲げたのはこれ一回です。このときの写真は今でも我が家に飾ってあります。

山田暢久は良質な筋肉に恵まれた選手です。筋トレはほとんどしたことがないと言うほどで、マッサージを受けなくても体が回復した選手です。肉離れもACLを戦った32歳までしたことがなく、当時の野崎アスレチックトレーナーは「肉離れにどう対応するかのノウハウがないので、精神的に落ち着かせることに気をつけた」と話していました。

また、山田暢久は独身時代に朝が弱く、朝食を食べないことや、NACK5の公共の電波で大野勢太郎氏から「暢久、起きなさい」と言われたり、練習に遅刻してオジェックに「帰れ」と言われたなど、最初の頃はプロで長くプレーできる選手には思えませんでした。

山田暢久は、結婚が早く中学時代の同級生と結婚して、今は上は中学生の子供がいます。早いうちに自己管理をサポートしてくれる存在を得たことが、彼の長い現役生活の大きな要因だったと思います。

プレー面では、GK以外ならどこでもできる柔軟性が売り物です。本気で全試合プレーすれば代表100試合の選手になれたと惜しまれる存在で、抜かれると諦めが早く追わないなどの欠点があり、「タリーさん」という呼び方をサポーターからはされていました。

ギドが監督だったときに念願のトップ下に座れたのが、彼にとっては最高の時期だったと思います。ワシントンを1トップに置いて、動き回ってポンテからいいボールを引き出した、新しいトップ下像を見せました。

クラブからはスタッフ入りを打診されている情報ですが、本人は現役続行に自信を持っているらしいです。オファーがあって現役ができるなら、寂しいですが他チームに行って勝負しても、個人的には応援したいと思います。
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