今日は帰りが遅く、サッカーネタを考えている余裕がないので、撮り貯めた写真から穴埋めネタです。私の住む、さいたま市も次第に冬将軍が到来し、少しずつですが冬らしい景色になってきました。スポーツネタも、ジャンプやフィギュアといった、冬のスポーツがニュースでは花盛りですね。
今日は鹿島対マメロディ(南アフリカ)でした。鹿島が前半の圧倒的な劣勢を耐えて、2-0という鮮やかな勝利を収めた試合でしたが、試合中に寝てしまったのでレポートは書けません。そのため、印象的な試合だった、準々決勝第一試合の、全北(韓国)対クラブ・アメリカ(メキシコ)のレポートで代替します。
全北が、予想の4バックとは違って、3バックで入ってきた立ち上がりがびっくりでした。チェ・ガンヒ監督によれば「守備から入る」とのコメントで、事実個人のスピードやテクニックではクラブ・アメリカが一枚上手の感はすぐに受けました。しかし、全北は徹底的にクラブ・アメリカの嫌なことをやって勝つと、明確にプランを打ち出してきました。
まず、相手の右ウイングのキンテロに対し、チェ選手(25番)をマンツーマン気味につけてきました。このチェ選手は、ACLの決勝でも相手アル・アイン(UAE)のゲームメーカー、オマル・アブドゥルラフマンにマンツーマンで付いて消し切った実績を誇ります。この守備に、キンテロはサイドライン際に追いやられ存在感を失い、最後は途中交代でピッチを去ることになります。
また、相手クロスに対する守備も徹底していました。CB3枚を中央に寄せてスペースをなくし、クリアしたセカンドボールをことごとく拾いました。どこにクリアするか約束事ができていたようで、面白いように相手ボールのCKやFKからカウンターを繰り出せました。8番のボランチや、元C大阪のトップ下のキム・ボギョン(13番)らがこの「回収」に当たっていました。
全北はFWの人選にも工夫がありました。スピード型のレオナルド(10番)をあえてベンチスタートにして、代わりにボールを足元に収めるのが上手い、エドゥー(81番)とキム・シンウク(99番)の2トップを採用してきました。縦パスをキープして時間を作り、その間にキム・ボギョンや17番が上がってシュートで終わるという攻撃を見せました。
それが効いて、前半はキム・ボギョンのゴールで全北が1点リードで折り返します。しかし、次第にクラブ・アメリカが底力を見せてきます。クロスを頭で合わせた9番のゴールで追いつくと、次第に全北の足が止まり、売り物のセカンドボールが拾えなくなって逆転を許し、1-2で敗退します。
結果こそ敗れたとはいえ、全北の見せたチームワークはさすがでした。こんな工夫を見たいから、私はお互いを知らない同士が当たる、このクラブW杯に惹かれるのでしょう。
全北が、予想の4バックとは違って、3バックで入ってきた立ち上がりがびっくりでした。チェ・ガンヒ監督によれば「守備から入る」とのコメントで、事実個人のスピードやテクニックではクラブ・アメリカが一枚上手の感はすぐに受けました。しかし、全北は徹底的にクラブ・アメリカの嫌なことをやって勝つと、明確にプランを打ち出してきました。
まず、相手の右ウイングのキンテロに対し、チェ選手(25番)をマンツーマン気味につけてきました。このチェ選手は、ACLの決勝でも相手アル・アイン(UAE)のゲームメーカー、オマル・アブドゥルラフマンにマンツーマンで付いて消し切った実績を誇ります。この守備に、キンテロはサイドライン際に追いやられ存在感を失い、最後は途中交代でピッチを去ることになります。
また、相手クロスに対する守備も徹底していました。CB3枚を中央に寄せてスペースをなくし、クリアしたセカンドボールをことごとく拾いました。どこにクリアするか約束事ができていたようで、面白いように相手ボールのCKやFKからカウンターを繰り出せました。8番のボランチや、元C大阪のトップ下のキム・ボギョン(13番)らがこの「回収」に当たっていました。
全北はFWの人選にも工夫がありました。スピード型のレオナルド(10番)をあえてベンチスタートにして、代わりにボールを足元に収めるのが上手い、エドゥー(81番)とキム・シンウク(99番)の2トップを採用してきました。縦パスをキープして時間を作り、その間にキム・ボギョンや17番が上がってシュートで終わるという攻撃を見せました。
それが効いて、前半はキム・ボギョンのゴールで全北が1点リードで折り返します。しかし、次第にクラブ・アメリカが底力を見せてきます。クロスを頭で合わせた9番のゴールで追いつくと、次第に全北の足が止まり、売り物のセカンドボールが拾えなくなって逆転を許し、1-2で敗退します。
結果こそ敗れたとはいえ、全北の見せたチームワークはさすがでした。こんな工夫を見たいから、私はお互いを知らない同士が当たる、このクラブW杯に惹かれるのでしょう。
今日は、寒さのため家でゆっくりしており、欧州CLのRマドリード対ドルトムントのビデオを見ていました。普段なら手に入らない映像ですが、日テレがクラブW杯に出るRマドリード(以下レアル)の映像を夜中の中継で放送してくれました。レアルの監督は、フランス代表のトップ下だった、ご存知ジダン氏です。
ジダンは柔軟に戦術を使い分ける監督で、普段の基本形は4-3-3ですが、時折変形の4-4-2や4-1-4-1なども試します。この柔軟性が生まれてきたのは、エースストライカーのロナウドが欠場した試合でもチーム全員の力で穴を埋める必要があるという理由でしょう。アンカーのカゼミーロ、右FWに今大会でベイルの代役に入りそうなバスケスなど、脇役に回る渋い選手にもいい選手がいます。
その柔軟性は、準決勝で披露される可能性があります。どこまで、ロナウドを使って勝ちに行くかはジダン監督の采配次第で、場合によってはロナウド不在時のオプションが出てくることもありうるでしょう。このドルトムント戦では、ロナウドもベンゼマもいましたが、ジダン監督の柔軟性は一部出てきました。
それは、時折、バスケスを右MFに下げて、4-4-2気味で戦っていた時間があったことです。レアルの弱点として、4-3-3で戦うときに、右MFのJロドリゲス、左MFのモドリッチがトップ下の選手なので、本職のボランチがカゼミーロ一枚になるものがあります。もちろん、ロドリゲスもモドリッチも守備は懸命にこなそうとしていますが、個人技のある相手に仕掛けられたときの対応に課題があります。
それをカバーするのが、この日の4-4-2です。かつてのモンテディオ山形で見られた、4-4-2で後ろ2ラインをコンパクトに保つ、カウンター狙いの堅実な手です。その後ろの2ラインでボールを奪って、速攻を狙ったプレーが、この日のレアルの大きな攻撃パターンでした。ポゼッションサッカーのバルサとは、全く違ったキャラクターのチームが日本で見られることになりそうです。
もちろん、クラブW杯の対戦相手が、レアル相手に極端に引いて守ることは十分考えられます。そのときに、どういうサッカーを見せるかはジダン監督の手腕次第です。おそらく、やろうと思えばポゼッションサッカーもできるのではと想像していますが、シンプルにクロスを上げてベンゼマがワンタッチで合わせるような、地味な手で勝ち上がるのではと予想しています。
ジダンは柔軟に戦術を使い分ける監督で、普段の基本形は4-3-3ですが、時折変形の4-4-2や4-1-4-1なども試します。この柔軟性が生まれてきたのは、エースストライカーのロナウドが欠場した試合でもチーム全員の力で穴を埋める必要があるという理由でしょう。アンカーのカゼミーロ、右FWに今大会でベイルの代役に入りそうなバスケスなど、脇役に回る渋い選手にもいい選手がいます。
その柔軟性は、準決勝で披露される可能性があります。どこまで、ロナウドを使って勝ちに行くかはジダン監督の采配次第で、場合によってはロナウド不在時のオプションが出てくることもありうるでしょう。このドルトムント戦では、ロナウドもベンゼマもいましたが、ジダン監督の柔軟性は一部出てきました。
それは、時折、バスケスを右MFに下げて、4-4-2気味で戦っていた時間があったことです。レアルの弱点として、4-3-3で戦うときに、右MFのJロドリゲス、左MFのモドリッチがトップ下の選手なので、本職のボランチがカゼミーロ一枚になるものがあります。もちろん、ロドリゲスもモドリッチも守備は懸命にこなそうとしていますが、個人技のある相手に仕掛けられたときの対応に課題があります。
それをカバーするのが、この日の4-4-2です。かつてのモンテディオ山形で見られた、4-4-2で後ろ2ラインをコンパクトに保つ、カウンター狙いの堅実な手です。その後ろの2ラインでボールを奪って、速攻を狙ったプレーが、この日のレアルの大きな攻撃パターンでした。ポゼッションサッカーのバルサとは、全く違ったキャラクターのチームが日本で見られることになりそうです。
もちろん、クラブW杯の対戦相手が、レアル相手に極端に引いて守ることは十分考えられます。そのときに、どういうサッカーを見せるかはジダン監督の手腕次第です。おそらく、やろうと思えばポゼッションサッカーもできるのではと想像していますが、シンプルにクロスを上げてベンゼマがワンタッチで合わせるような、地味な手で勝ち上がるのではと予想しています。
浦和がらみの移籍情報、次第に出てきています。大きな補強は、新潟FWラファエル・シルバ(以下ラファエル)の完全移籍での獲得です。ラファエルは新潟で今季11ゴールを決めており実力は十分で、1トップ以外にもシャドー起用の可能性もある逸材です。年齢的にも24歳と若く、浦和で長く活躍してくれる可能性もあります。
ラファエルのプレースタイルはスピード型です。先日の10月の浦和戦で、森脇のバックパスのミスを拾って決めたゴールもあり、相手がミスをすれば一気に独走できる脚力があります。ミスを奪えるくらいですから、短い距離も速く、独走するということは長い距離も走れるということでしょう。
ただ、このスタイルは引いて守る新潟向きのスタイルとも言えます。相手が引いて守り、スペースのない試合が多い浦和で、どうやって局面を打開するかはこれからのキャンプで鍛えていくことになるのでしょう。また、浦和で1トップを務めようと思うなら、ポストプレーもある程度は要求されます。
後ろを向いてボールをコントロールしたり、ワンクッション置いてリズムを出したりする動きは、ラファエルにとっては初めての経験かもしれません。しかし、おそらく浦和というチームは、ラファエルはチームの駒の一枚という扱いで、特別扱いはしてもらえないでしょう。
そういう中でどうやってゴールを奪っていくかですが、ここで成功を収められるようでなければ、中東などのさらなるステップアップは難しいでしょう。シーズン前半戦はACLがあるので出番が多いはずで、ここで浦和のチームプレーになじめば、チャンスはあると思います。
ラファエルのプレースタイルはスピード型です。先日の10月の浦和戦で、森脇のバックパスのミスを拾って決めたゴールもあり、相手がミスをすれば一気に独走できる脚力があります。ミスを奪えるくらいですから、短い距離も速く、独走するということは長い距離も走れるということでしょう。
ただ、このスタイルは引いて守る新潟向きのスタイルとも言えます。相手が引いて守り、スペースのない試合が多い浦和で、どうやって局面を打開するかはこれからのキャンプで鍛えていくことになるのでしょう。また、浦和で1トップを務めようと思うなら、ポストプレーもある程度は要求されます。
後ろを向いてボールをコントロールしたり、ワンクッション置いてリズムを出したりする動きは、ラファエルにとっては初めての経験かもしれません。しかし、おそらく浦和というチームは、ラファエルはチームの駒の一枚という扱いで、特別扱いはしてもらえないでしょう。
そういう中でどうやってゴールを奪っていくかですが、ここで成功を収められるようでなければ、中東などのさらなるステップアップは難しいでしょう。シーズン前半戦はACLがあるので出番が多いはずで、ここで浦和のチームプレーになじめば、チャンスはあると思います。
クラブW杯1回戦、鹿島対オークランド・シティ(ニュージーランド)を見ていました。オークランドはフィジカルでは鹿島を上回るので、予想通り自陣に2ラインを引いて、アンカーの8番やサイドのMFをDFラインに入れる、5-4-1の守備で鹿島にスペースを与えない戦術で入ってきました。
これに対し、鹿島はCS浦和戦から中4日の強行日程を考慮して、足首に負傷を抱えるFW金崎をベンチスタートにしてきました。それ以外は浦和戦と同じメンバーでしたが、前半の鹿島はオークランドの堅い守備に手こずりました。オークランドのDFは、単に数で守るだけでなく、シュートコースに体を投げ出したり、鹿島FWの走り込むコースを消したりと組織的な守備を見せました。
先制点はオークランドに入ります。右サイドからのFKに、韓国人DFキムがうまくフリーになり、ヘディングシュートを決めます。これで鹿島は早い時間で追いつかないと厳しくなるので、機能していなかったFWファブリシオに代えて金崎投入だろうという予想は外れます。石井監督の采配は、ファブリシオout赤崎inでした。
おそらく、赤崎が練習で好調な動きを見せていたのでしょう。チャンピオンシップ決勝では時間稼ぎ要員での交代出場と不本意だった赤崎ですが、そのスピードはオークランドDFに勝てていました。次の手は後半15分ほどでしたが、金崎inは当然としても、outするのは意外にも小笠原でした。
攻撃的に行くなら、永木outのギャンブルもあるかもと予想していましたが、永木の守備力は残しておきたかったようです。これで、柴崎がボランチに下がったことで息を吹き返しました。同点ゴールは、残しておいた永木のフリーランニングからのマイナスのクロスから、好調を買われた赤崎のシュートでした。
次第にオークランドが疲れて前に行けなくなり、鹿島は圧倒的に支配しますが、延長戦が見える時間まできました。レギュレーションが変わり、今大会では延長戦で4人目の交代が許可されているので、鹿島は思い切って3枚目の交代カードを切って勝負しました。それが効き、最後は金崎のヘディングシュートで2-1と鹿島が逆転勝利を収めました。
次の相手はアフリカ王者、厳しい戦いになるでしょうが、彼らのスピードに慣れてからの鹿島の技術がどこまで通用するか次第です。
これに対し、鹿島はCS浦和戦から中4日の強行日程を考慮して、足首に負傷を抱えるFW金崎をベンチスタートにしてきました。それ以外は浦和戦と同じメンバーでしたが、前半の鹿島はオークランドの堅い守備に手こずりました。オークランドのDFは、単に数で守るだけでなく、シュートコースに体を投げ出したり、鹿島FWの走り込むコースを消したりと組織的な守備を見せました。
先制点はオークランドに入ります。右サイドからのFKに、韓国人DFキムがうまくフリーになり、ヘディングシュートを決めます。これで鹿島は早い時間で追いつかないと厳しくなるので、機能していなかったFWファブリシオに代えて金崎投入だろうという予想は外れます。石井監督の采配は、ファブリシオout赤崎inでした。
おそらく、赤崎が練習で好調な動きを見せていたのでしょう。チャンピオンシップ決勝では時間稼ぎ要員での交代出場と不本意だった赤崎ですが、そのスピードはオークランドDFに勝てていました。次の手は後半15分ほどでしたが、金崎inは当然としても、outするのは意外にも小笠原でした。
攻撃的に行くなら、永木outのギャンブルもあるかもと予想していましたが、永木の守備力は残しておきたかったようです。これで、柴崎がボランチに下がったことで息を吹き返しました。同点ゴールは、残しておいた永木のフリーランニングからのマイナスのクロスから、好調を買われた赤崎のシュートでした。
次第にオークランドが疲れて前に行けなくなり、鹿島は圧倒的に支配しますが、延長戦が見える時間まできました。レギュレーションが変わり、今大会では延長戦で4人目の交代が許可されているので、鹿島は思い切って3枚目の交代カードを切って勝負しました。それが効き、最後は金崎のヘディングシュートで2-1と鹿島が逆転勝利を収めました。
次の相手はアフリカ王者、厳しい戦いになるでしょうが、彼らのスピードに慣れてからの鹿島の技術がどこまで通用するか次第です。
大迫勇也選手の、ブンデスリーガ1部ケルンでのプレーぶりをビデオ観戦しました。私が見た、アウェイのホッヘンハイム戦は0-4という惨敗に終わりましたが、この試合を見るだけでもなぜ大迫勇也がケルンという、名門チームでFWとして起用されているか、その一端がわかりました。
大迫勇也は、今季の得点は2点と、それほど取っていません。しかし、2節から現在に至るまでスタメンを外されていない信頼を勝ち得ています。それは、ケルンというチームの点の取り方に理由があります。ケルンは、大迫とフランス人ストライカーのモデストの2トップで戦うことが多く、モデストが12得点でリーグ2位と結果を残しています。
大迫は、そのモデストの生かし方を非常によく理解しているという強みがあります。モデストはスピード型で、多少アバウトなパスでも追いかけてくれますが、大迫がトップ下気味の位置でボールを受けて、ワンクッションを入れてからモデストのスピードを使うと、より決定機に近づきます。
サウジアラビア戦での大迫の活躍も、まさにその形で、大迫の持っている足元のテクニックでサウジDFが取りにくい位置にボールを置いてから、ウイングの久保と原口を走らせていました。ハリルホジッチ監督が、ケルンでの大迫と似た役割を、代表でも課したことが機能した大きな理由でした。
また、大迫がケルンで出番を得ている理由には、MFができるというものもあります。この試合では、けが人が出ている間に、右サイドハーフやボランチに入ることもありました。それだけ、大迫の足元のテクニックと、ボールが落ち着くという特徴が、監督に評価されているのでしょう。点はそれほど取っていなくても、やり方次第で認められる方法はあることを、示した例でしょう。
もちろん、MFで起用される理由は、パスが正確というのもあります。サイドに流れてクロスを上げるのも得意ですし、長いボールもある程度正確です。この能力は、代表でもどこかで役に立つかもしれず、緊急時には大迫がいるという安心感?もあるかもしれません。
大迫勇也は、今季の得点は2点と、それほど取っていません。しかし、2節から現在に至るまでスタメンを外されていない信頼を勝ち得ています。それは、ケルンというチームの点の取り方に理由があります。ケルンは、大迫とフランス人ストライカーのモデストの2トップで戦うことが多く、モデストが12得点でリーグ2位と結果を残しています。
大迫は、そのモデストの生かし方を非常によく理解しているという強みがあります。モデストはスピード型で、多少アバウトなパスでも追いかけてくれますが、大迫がトップ下気味の位置でボールを受けて、ワンクッションを入れてからモデストのスピードを使うと、より決定機に近づきます。
サウジアラビア戦での大迫の活躍も、まさにその形で、大迫の持っている足元のテクニックでサウジDFが取りにくい位置にボールを置いてから、ウイングの久保と原口を走らせていました。ハリルホジッチ監督が、ケルンでの大迫と似た役割を、代表でも課したことが機能した大きな理由でした。
また、大迫がケルンで出番を得ている理由には、MFができるというものもあります。この試合では、けが人が出ている間に、右サイドハーフやボランチに入ることもありました。それだけ、大迫の足元のテクニックと、ボールが落ち着くという特徴が、監督に評価されているのでしょう。点はそれほど取っていなくても、やり方次第で認められる方法はあることを、示した例でしょう。
もちろん、MFで起用される理由は、パスが正確というのもあります。サイドに流れてクロスを上げるのも得意ですし、長いボールもある程度正確です。この能力は、代表でもどこかで役に立つかもしれず、緊急時には大迫がいるという安心感?もあるかもしれません。
浦和関連では、岡山MF矢島慎也選手の、浦和復帰がニュースです。正式発表はまだですが、埼玉新聞に載っていたので間違いないと見て記事にします。矢島は浦和ユースからの昇格選手で、高卒1年目から当時就任したばかりだったミシャの目に留まって、一時トップ下で起用されていました。
当時から、スペースを見つけるセンスは光っていましたが、当時の矢島はフィジカルに課題がありました。ボールを受けるまでのプレーは良かったですが、結局ゴールという目に見える結果は出せませんでした。その後マルシオ・リシャルデスの負傷が癒えるとポジションを奪われ、それ以降はトップ下で出る機会は激減しました。
失意のまま、矢島はJ2のファジアーノ岡山にレンタル移籍します。岡山での矢島は、先日の昇格プレーオフC大阪戦でのプレーを見ましたが、一ランク上の選手になっていると感じる出来でした。もちろん、リオ五輪代表にJ2から唯一選出され、岡山では背番号10をもらうなど、成長しているのは事実にも現れていましたが、C大阪戦ではすっかり中心選手の貫録でした。
驚いたのは、岡山でのポジションがボランチだったことです。浦和で矢島の出番が減った理由が、トップ下しかできないことだったので、ボランチをこなすことができれば、柏木や阿部勇樹のバックアップの期待が高まります。しかも、ボランチでのプレーも秀逸でした。空いている前線の選手に、足元にピタリとパスを供給する姿を見ると「この選手はJ2にとどまっている選手ではない」と確信したほどです。浦和が呼び戻さなければ、確実に他のJ1チームに移籍していたでしょう。
浦和時代の元気あるアタッカーというプレーと、今のボランチのプレーを兼ね備えていれば、いろんなポジションで起用できる便利な選手になれます。しかもレンタル移籍からの復帰ということで、移籍金などの出費はなく、浦和としては来季に向けて一人、大きな補強をしたと思っています。
当時から、スペースを見つけるセンスは光っていましたが、当時の矢島はフィジカルに課題がありました。ボールを受けるまでのプレーは良かったですが、結局ゴールという目に見える結果は出せませんでした。その後マルシオ・リシャルデスの負傷が癒えるとポジションを奪われ、それ以降はトップ下で出る機会は激減しました。
失意のまま、矢島はJ2のファジアーノ岡山にレンタル移籍します。岡山での矢島は、先日の昇格プレーオフC大阪戦でのプレーを見ましたが、一ランク上の選手になっていると感じる出来でした。もちろん、リオ五輪代表にJ2から唯一選出され、岡山では背番号10をもらうなど、成長しているのは事実にも現れていましたが、C大阪戦ではすっかり中心選手の貫録でした。
驚いたのは、岡山でのポジションがボランチだったことです。浦和で矢島の出番が減った理由が、トップ下しかできないことだったので、ボランチをこなすことができれば、柏木や阿部勇樹のバックアップの期待が高まります。しかも、ボランチでのプレーも秀逸でした。空いている前線の選手に、足元にピタリとパスを供給する姿を見ると「この選手はJ2にとどまっている選手ではない」と確信したほどです。浦和が呼び戻さなければ、確実に他のJ1チームに移籍していたでしょう。
浦和時代の元気あるアタッカーというプレーと、今のボランチのプレーを兼ね備えていれば、いろんなポジションで起用できる便利な選手になれます。しかもレンタル移籍からの復帰ということで、移籍金などの出費はなく、浦和としては来季に向けて一人、大きな補強をしたと思っています。
ドイツ・ブンデスリーガのヘルタ対ボルフスブルクも見ていました。ヘルタ3位、ボルフスブルク14位という対決ですが、ボルフスブルク側がこの低迷を見て、思い切った決断に出たので面白い試合になりました。普段の4バックを3バックに変え、3-3-2-2という1ボランチのシステムを採用してきました。
このシステムは、攻撃の際に最大6人を前に上げられるメリットがあります。これまでと違うやり方での分厚い攻めに、ヘルタは戸惑ったようでした。前半に個人技で右SBのペカリークがかわされてクロスを浴び、ヘディングシュートのこぼれ球を17番に合わされて失点すると、2点目は30番にオフサイドラインを突破されました。
ヘルタは、前半のシュート数こそ10-3でしたが、得点はプラッテンハルトの直接FKだけでした。ボール支配率だけならヘルタ優位のデータでしたが、ボルフスブルクの新システムは予想以上に機能しており、守備の際は両アウトサイドが帰陣して5バックにして、FWの1枚も中盤で守備をするブロックの前に、前半はビハインドで折り返します。
原口は、前半終了間際に右からのクロスをゴール前で合わせた決定機がありましたが、GKに止められ、持ち味のドリブルも潰されたので、後半15分ほどで同じ右MFのエスバインと交代でピッチを去ります。このエスバインが、ボルフスブルクのブロックの外側から、強烈なミドルシュートを叩き込んで試合はわからなくなってきました。
後半も深い時間になってくると、逆にボルフスブルクの新システムのデメリットが表に出てきました。アウトサイドは攻守両方をこなす、トップ下の2枚はボランチの仕事もするという、厳しいサッカーで次第に動きが落ちてきました。ボルフスブルクはベンチスタートにした、主力MFドラクスラーを投入して個人技での打開を狙いますが、ヘルタのカルーが抜け出したチャンスに、30番が後ろからユニフォームを引っ張って退場になり、数的不利が重くのしかかってきました。
最後は、ヘルタ左SBプラッテンハルトの突破に、ボルフスブルク右アウトサイドのカリジュリがファウルしてPKになり、これをカルーが決めてヘルタの逆転勝利に終わります。システムを変えて勝負した、ボルフスブルクの奇策は当たらず、しばらく苦しみが続くのだろうと予想しています。
このシステムは、攻撃の際に最大6人を前に上げられるメリットがあります。これまでと違うやり方での分厚い攻めに、ヘルタは戸惑ったようでした。前半に個人技で右SBのペカリークがかわされてクロスを浴び、ヘディングシュートのこぼれ球を17番に合わされて失点すると、2点目は30番にオフサイドラインを突破されました。
ヘルタは、前半のシュート数こそ10-3でしたが、得点はプラッテンハルトの直接FKだけでした。ボール支配率だけならヘルタ優位のデータでしたが、ボルフスブルクの新システムは予想以上に機能しており、守備の際は両アウトサイドが帰陣して5バックにして、FWの1枚も中盤で守備をするブロックの前に、前半はビハインドで折り返します。
原口は、前半終了間際に右からのクロスをゴール前で合わせた決定機がありましたが、GKに止められ、持ち味のドリブルも潰されたので、後半15分ほどで同じ右MFのエスバインと交代でピッチを去ります。このエスバインが、ボルフスブルクのブロックの外側から、強烈なミドルシュートを叩き込んで試合はわからなくなってきました。
後半も深い時間になってくると、逆にボルフスブルクの新システムのデメリットが表に出てきました。アウトサイドは攻守両方をこなす、トップ下の2枚はボランチの仕事もするという、厳しいサッカーで次第に動きが落ちてきました。ボルフスブルクはベンチスタートにした、主力MFドラクスラーを投入して個人技での打開を狙いますが、ヘルタのカルーが抜け出したチャンスに、30番が後ろからユニフォームを引っ張って退場になり、数的不利が重くのしかかってきました。
最後は、ヘルタ左SBプラッテンハルトの突破に、ボルフスブルク右アウトサイドのカリジュリがファウルしてPKになり、これをカルーが決めてヘルタの逆転勝利に終わります。システムを変えて勝負した、ボルフスブルクの奇策は当たらず、しばらく苦しみが続くのだろうと予想しています。
毎度恒例、マニアック分析は今回も書きます。いつものごとく、鹿島のゲームの入り方はチェックしました。歴史上常に4バックの鹿島ですが、時と場合によってオプションはあります。今回は、両SBの西、山本脩斗の位置を高い位置に上げ、ボランチの永木をCB2枚の間に下げて急造3バック気味の布陣を引いてきました。
これは、もちろん攻撃的なオプションです。2点以上取っての勝利が必要な鹿島は、何とか前半のうちに1点を狙って、前から圧力をかけてきました。特に山本脩斗の位置はMFではないかと思うほど前に出ており、これに気付いた浦和サイドが関根を縦に走らせるカウンターを狙ったほどです。
事実、浦和の先制点は、その山本脩斗の裏のスペースからでした。そこを深くえぐった高木俊幸のクロスから、ニアサイドで武藤が相手DFをうまく引きつけて、興梠をうまくフリーにした練習通りとも言えるゴールでした。しかし、浦和としては、この1点は取っても特に状況が変わるものではなく、鹿島の勝利条件は2点のままです。
浦和が、2点目を狙って試合を終わらせに行ったものの、鹿島もさすが試合巧者で、なかなか最後のところは割らせませんでした。浦和にとって、痛かったのは前半終了間際の金崎のゴールです。1-1になって、そのまま守ろうとすると何かアクシデントが来る恐れがあると心配していましたが、まさにその展開にされてしまいました。
1-1で守ろうとしたのが、おそらくミシャの高木俊幸out青木inの采配の意図でしょう。しかし、スカパーの実況によれば、前の選手は点を取ろうとしており、チーム全体で守るか攻めるか意思が不統一だったというのが、解説の岡田武史氏のコメントです。1-1を守り切れるほど鹿島は甘くないので、2点目を狙うのが正解だったと思いますが、チーム全体で2点目を狙わなければ効果は出ません。
失点の後は、ただズラタンめがけてロングボールを蹴り込む、とても見ていられないサッカーでした。鹿島のPK成功で、血が逆流したような、凍り付いたような気分は、最後まで晴れることはありませんでした。
今は、レッズのことはしばらく脇に置き、マニアックなワールドサッカーネタを中心にするつもりです。少し冷却期間を置き、来季に向けて何か展望が見えれば、新戦力のことも書いていこうと思います。
これは、もちろん攻撃的なオプションです。2点以上取っての勝利が必要な鹿島は、何とか前半のうちに1点を狙って、前から圧力をかけてきました。特に山本脩斗の位置はMFではないかと思うほど前に出ており、これに気付いた浦和サイドが関根を縦に走らせるカウンターを狙ったほどです。
事実、浦和の先制点は、その山本脩斗の裏のスペースからでした。そこを深くえぐった高木俊幸のクロスから、ニアサイドで武藤が相手DFをうまく引きつけて、興梠をうまくフリーにした練習通りとも言えるゴールでした。しかし、浦和としては、この1点は取っても特に状況が変わるものではなく、鹿島の勝利条件は2点のままです。
浦和が、2点目を狙って試合を終わらせに行ったものの、鹿島もさすが試合巧者で、なかなか最後のところは割らせませんでした。浦和にとって、痛かったのは前半終了間際の金崎のゴールです。1-1になって、そのまま守ろうとすると何かアクシデントが来る恐れがあると心配していましたが、まさにその展開にされてしまいました。
1-1で守ろうとしたのが、おそらくミシャの高木俊幸out青木inの采配の意図でしょう。しかし、スカパーの実況によれば、前の選手は点を取ろうとしており、チーム全体で守るか攻めるか意思が不統一だったというのが、解説の岡田武史氏のコメントです。1-1を守り切れるほど鹿島は甘くないので、2点目を狙うのが正解だったと思いますが、チーム全体で2点目を狙わなければ効果は出ません。
失点の後は、ただズラタンめがけてロングボールを蹴り込む、とても見ていられないサッカーでした。鹿島のPK成功で、血が逆流したような、凍り付いたような気分は、最後まで晴れることはありませんでした。
今は、レッズのことはしばらく脇に置き、マニアックなワールドサッカーネタを中心にするつもりです。少し冷却期間を置き、来季に向けて何か展望が見えれば、新戦力のことも書いていこうと思います。
浦和レッズのまさかのCS敗退で、突然今日からレッズがオフに突入することになってしまいました。レッズがクラブW杯に出るものと思っていた私にとっては、心に穴が空いたようになっていますが、こういうときは普段サッカーのオフシーズンにやっていることをやろうと、ワールドサッカーのビデオ観戦をしました。
カードはナポリ対インテルです。インテルDF長友佑都はベンチ入りしたものの出場しませんでした。そのため、この試合は純粋に私の好きな、マニアックな戦術分析をすると決めて見ました。インテルは4-2-3-1、ナポリは4-3-3ですが、サイドにインテルにはペリシッチ(44番)とカンドレーバ(87番)、ナポリにはカジェホン(7番)とインシーニェ(24番)という、スピードあるウイングを持ったチームの対戦です。
この試合は、ナポリとインテルのウイング対決になるだろうと予想していましたが、意外にも試合はウイング以外のところから動きました。それは、ウイングを後方からサポートするMF陣の出来です。ナポリは、アンカーに19歳のディアワラ(42番)が安定したポジションを取って後ろをカバーしており、ジェリンスキ(20番)とハムシク(17番)の中盤2枚が、手厚くカジェホンやインシーニェの突破をフォローできるポジションを取っていました。
そのポジショニングが、1点目のジェリンスキ、2点目のハムシクという、2点に直接結びついています。特に1点目は芸術的といえる入り方で、ハムシクのクロスをカジェホンが頭で折り返し、そこをジェリンスキがミドルシュートを決めた、ナポリとしては練習通りともいえる入り方です。ナポリの監督は、銀行員から監督に転身したという異色の経歴を持つサッリ監督ですが、こういうロジカルな考えをチームに生かしているようだと見て取れました。
逆に、インテルはペリシッチは個人的には突破していましたが、それをフォローすべきトップ下のバネガ(19番)、ボランチのコンドグビア(7番)、ブロゾビッチ(77番)あたりがまったく攻撃に絡んでいませんでした。クロアチア代表でも左ウイングのペリシッチは、それでも個人能力の高さで惜しいシュートも放っていますが、特にバネガの不振は痛く、ウイングサッカーは後ろのフォロー次第と、改めてサッカーはウイングだけでするものではないと実感します。
カードはナポリ対インテルです。インテルDF長友佑都はベンチ入りしたものの出場しませんでした。そのため、この試合は純粋に私の好きな、マニアックな戦術分析をすると決めて見ました。インテルは4-2-3-1、ナポリは4-3-3ですが、サイドにインテルにはペリシッチ(44番)とカンドレーバ(87番)、ナポリにはカジェホン(7番)とインシーニェ(24番)という、スピードあるウイングを持ったチームの対戦です。
この試合は、ナポリとインテルのウイング対決になるだろうと予想していましたが、意外にも試合はウイング以外のところから動きました。それは、ウイングを後方からサポートするMF陣の出来です。ナポリは、アンカーに19歳のディアワラ(42番)が安定したポジションを取って後ろをカバーしており、ジェリンスキ(20番)とハムシク(17番)の中盤2枚が、手厚くカジェホンやインシーニェの突破をフォローできるポジションを取っていました。
そのポジショニングが、1点目のジェリンスキ、2点目のハムシクという、2点に直接結びついています。特に1点目は芸術的といえる入り方で、ハムシクのクロスをカジェホンが頭で折り返し、そこをジェリンスキがミドルシュートを決めた、ナポリとしては練習通りともいえる入り方です。ナポリの監督は、銀行員から監督に転身したという異色の経歴を持つサッリ監督ですが、こういうロジカルな考えをチームに生かしているようだと見て取れました。
逆に、インテルはペリシッチは個人的には突破していましたが、それをフォローすべきトップ下のバネガ(19番)、ボランチのコンドグビア(7番)、ブロゾビッチ(77番)あたりがまったく攻撃に絡んでいませんでした。クロアチア代表でも左ウイングのペリシッチは、それでも個人能力の高さで惜しいシュートも放っていますが、特にバネガの不振は痛く、ウイングサッカーは後ろのフォロー次第と、改めてサッカーはウイングだけでするものではないと実感します。