以下、キレキレのダンサーだった著者が「変わったきっかけ」です。
p.2 <はじめに>より 47歳を超えたあたりに、瞬発力やキレが
ガクンと落ちたと感じたのです。そこから自分の体について
今まで以上に興味を持つようになりました。
今の自分に合ったトレーニングは何か。今の自分に必要な食事・栄養は
何なのか。
それまで「今が楽しければいい」と思って、好きなように生きてきました。
食事もお酒も、ほとんど制限することはありませんでした。ところが
「思うようにダンスができなくなるかも」という危機感から、
「好きなように」だけでは駄目なのだと、本能的に察知したのです。
p.3 自分の体に対する考え方が変わるのと同時期に、ダンスに対する考え方も
「いかに自分が恰好よく踊るか」から
「いかに多くの人たちへダンスの魅力を伝えられるか」
という考え方へシフトして行きました。
(中略)<ダレデモダンスなどの活動を通して>医師、理学療法士、救急救命
ドクター、ピラティスの指導者といった専門家の人たちと一緒に仕事をする機会を
増やして行いったのです。いつしかダンスを通して、
「健康を維持してできるだけ長く元気で活躍できるためにどうすればいいのか、
といった若い頃には考えもしなかったことを、考えるようになっていきました。
p.4 そんな時に出会ったのがジェロントロジー「加齢学」です。
誰でも、「体力・パワーの最高点」に昇り詰めたら、下降に転じます。
若い頃と同じことはできなくなって当然なのですが、上手に考え方をシフトできれば
加齢は疎むべきことではなく、歓迎できるモノに変わるのです。
私自身も、このトシになって断片的だった昔の知識が繋がってきているのを感じます。
生徒さんたちへの接し方・伝え方・効果の検証法などが格段に改良されたのが分かり、
「加齢のご利益」を享受しています。
サムさんのレベルとは大違いですが、私と共通の感じ方が出ているのでご紹介します。
p.6 人間は老いから逃れられません。いくら医療で老化スピードをゆるめても、
身体は少しずつ変化して行きます。しかし、人間はそれと同時に
最期の瞬間まで成長を続けることができる生き物なのです。
たとえ体が衰えて20代の頃にできたことができなくなったとしても、
それまでの経験や知識を使って、新たな境地にたどり着くことができる。
実際、僕自身、60歳になった今が一番心も体も自分史上最高です。
20代の頃は力任せに踊っていたのが、今は無駄な力を削ぎ落とすことを
p.7 覚えて、かえって自由に踊ることができるようになってきた。
初めてダンスに出会った瞬間からずっと踊ることが好きだったが、
胸を張って今が一番踊っていて楽しいと言い切れる。もしかすると、
これからもっと楽しくなっていくかもしれない、という予感さえあります。
「加齢」と聞くと不安に感じる人が多いことも、よくわかります。
老いることから逃れることはできませんが、それを前向きに捉えて、
楽しく元気に格好よく、自分の人生として過ごす事は出来る筈。
そのための知識を、皆さんと共有できればと思います。
自分のやりたいことを実現するためには、知識も不可欠です。
p.8 (中略)皆さんにとって、歳を重ねることが「不安なこと」から
「ワクワクすること」へ変わることを願っています。
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