里村専精師の「浄土真宗にようこそ」(No028)をお届けします。
浄土真宗にようこそ(028)
龍樹菩薩は、一世紀から二世紀にかけて活躍された論師です。
大乗のサンガに帰入され、そのサンガに育てられ、今度はそのサンガに貢献しましまた。
大乗の学びは、世界観の巨大な拡大を見ることができます。
我々の知っているだけの世界ではなくて、ほとんど無限の仏国土が見つめられます。
三世・十方の諸仏の世界を、龍樹菩薩の時代では見渡しています。
それは巨大なサンガ世界です。
大乗の仏国土は、光に満ちた輝ける世界ですが、浄土はそのような光明世界なのです。
「無量寿経」に学んだ龍樹菩薩は、それ以前の龍樹とは違って見えます。
諸仏の家に生まれる、ということを大切に考えていました。
アミターバ如来の浄土は、龍樹にとっても新しい感銘を誘ったもののようです。
大乗の時代を彩る人格が、菩薩(bodhisattva)です。
龍樹という人自身が菩薩と呼ばれて、大きな世界を生きました。
そのような龍樹は、決して特殊な人ではありません。
八宗の祖師と呼ばれていますが、すべての人を代表して生き抜いた人です。
たとえば、ブッダが誕生したということは、人なら誰でもブッダになれる…、
ということを物語っているのです。
龍樹が学び、龍樹が帰依した浄土…、そういうものを訪ねたいものです。
大きなサンガ世界、それを訪ねて龍樹は阿彌陀仏の名を称賛しました。
この土の衆生が、この土を超えた光のサンガに願生するのです。
カウンセリング研究会【くりのみ】5月の学習会のご案内。
5月17日(土) 午前10~12 親鸞とカウンセリングコース(『教行信証』音読&楽談他)
5月25日(日) 午前10~12 声明とカウンセリングコース(『正信偈』読誦&楽談他)
会場:タワーホール船堀
*どちらのコースも、9時~10時、自主学習時間です。
写経・声明等、各自の課題に取り組んでいます。
皆さまのご参加をお待ちしています。