ブログを書いてもお金になるわけじゃないから、絶対に毎日書こうと決めているわけじゃない。でも、まあ出来るだけ書きたいとは思っている。本は毎日読んでるし、何かしらニュースはあるわけだから。文章を書くことは昔から好きで全然苦にならない。そして、書いてみて初めて自分はこう思っていたのかと気付くことがある。書いてみないと、自分の考えでもまとまらないのである。だから、大体2、3日分の書きたいテーマは心づもりしている。
ところが今回は昨日は予想もしてなかった話題である。昨日ブログを書いた後で、いろいろなサイトを見ていて、突然明日は国立演芸場に行くと決めたのである。最近落語に行ってないから、そろそろ行きたいとは最近ずっと思っていた。でも猛暑の中、駅から離れた寄席に行きたくない。寝てしまいそうだし、4時間ぐらいあるから腰が痛くなる。さて、国立演芸場では病気療養中の6代目三遊亭円楽が講座に復帰という予定がマスコミでも報道された。当初の予定は3日間、11、14、20だけ。ネット販売で完売である。シニア割引は何とネット販売がないので、見送るしかないのである。
(円楽復帰の記者会見、11日の国立演芸場)
ところが昨日になって、15日に円楽が追加で出ると告知されているではないかと気付いた。毎日チェックしていたわけではなく、昨日初めて知った。そしてチケットは余裕で空いてそうだった。だから行きたいなと思ったわけである。一度幕が下りて、上がったら机の後ろに座った円楽師匠。だから車いすかもしれないが不明。「生きてるか確認しに来たんでしょ」と言ってたけど、まさに図星。小三治や円丈のように、しばらく聞いてないなあと思ってるうちに訃報を聞くのはつらい。木久扇師匠からは、「NO高速」でゆっくりと言われたというが、何しろ脳梗塞なんだから左半身が不自由で大変。最初はマクラというより病状報告。
こりゃあどうなるかと思ったら、歌丸師匠との釣りの思い出から「馬のす」という噺になった。しかし、はっきり言ってまだ言語不明瞭で、落語に不可欠なリズムと間が取れない。2年前の神田伯山真打披露の時に見た素晴らしい形態模写を見てるから、残念だけどやむを得ない。国立の8月中席は長く桂歌丸が圓朝の怪談噺をやっていた。僕も2回ぐらい聞いている。歌丸没後は芸術協会に加えて円楽など関係の深かった人がやっているようである。来年、再来年と少しでも元気を取り戻して出てくれることを期待したい。
トリは桂米助で、今まで掛け違って実は初めて。ヨネスケとカタカナ表記でテレビに出ていたから、テレビタレントだと思っている人も多いだろう。全国各地の家庭で晩ご飯を食べる番組をやって「日本一の不法侵入者」と自分でも言っている。今日は桂竹丸から「トリの米助さんは他殺で死ぬ」と言われて大爆笑だった。21世紀になって、落語芸術協会理事、参事を務めていて、真打披露などにもよく出ている。マクラが面白くて、それで終わるのかと思ったら、「落語禁止法」という新作になった。落語が禁止され、禁酒法時代のアメリカみたいに闇の落語がはやるようになって、ギャングのように落語界で抗争が起きるというバカ噺。
(桂米助)
大受けしたのは、真打昇進したばかりの春風亭昇也の「壺算」。師匠の昇太得意の古典落語だが、買い物がうまいと言うよりは詐欺の噺。「時そば」より手が込んでいるから、上手くやらないと聞いている方も混乱する。店主の方が混乱しないと成立しない噺なので、そこらへんの語り方が難しい。昇太より賑やかで、面白いかもしれない。ただ、瓶を「一荷(いっか)」「二荷(にか)」と話すのが普通なのに、どうも「にかい」と聞こえる。そもそも水瓶の数え方を僕は知らない。一個、二個で良いのでは。
(春風亭昇也)
円楽の後に出て来て、前半のトリが桂竹丸。師匠の米丸の話など、内輪話が面白い。何度も聞いているけど、何度聞いても飽きない。どうも芸協で一番面白いのはこの人かも。落語界では10年ごとに大名人が死ぬと言って、20年前が古今亭志ん朝、10年前が立川談志、そして去年柳家小三治と名を挙げて、「談志師匠、ひどい人でしたねえ」とか寸評が大爆笑。だから10年後に自分が死ぬんじゃないかと笑わせる。いつまで元気な米丸師匠の話をしながら、米助は他殺じゃないかと言う。このあたりの緩急自在の内輪ネタが絶品である。僕は若手は別にして、ベテラン級ではとても面白くていつ聞いても損がない人だと思う。
(桂竹丸)
俗曲の檜山うめ吉、好楽の弟子の三遊亭好の助、歌丸の弟子の桂歌助、曲芸ボンボン・ブラザーズなどが登場した。聞いてる噺が多くなってきて、それを楽しむ芸能だけど、よほど元気な人じゃないと真夏は眠くなるなあ。
ところが今回は昨日は予想もしてなかった話題である。昨日ブログを書いた後で、いろいろなサイトを見ていて、突然明日は国立演芸場に行くと決めたのである。最近落語に行ってないから、そろそろ行きたいとは最近ずっと思っていた。でも猛暑の中、駅から離れた寄席に行きたくない。寝てしまいそうだし、4時間ぐらいあるから腰が痛くなる。さて、国立演芸場では病気療養中の6代目三遊亭円楽が講座に復帰という予定がマスコミでも報道された。当初の予定は3日間、11、14、20だけ。ネット販売で完売である。シニア割引は何とネット販売がないので、見送るしかないのである。
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ところが昨日になって、15日に円楽が追加で出ると告知されているではないかと気付いた。毎日チェックしていたわけではなく、昨日初めて知った。そしてチケットは余裕で空いてそうだった。だから行きたいなと思ったわけである。一度幕が下りて、上がったら机の後ろに座った円楽師匠。だから車いすかもしれないが不明。「生きてるか確認しに来たんでしょ」と言ってたけど、まさに図星。小三治や円丈のように、しばらく聞いてないなあと思ってるうちに訃報を聞くのはつらい。木久扇師匠からは、「NO高速」でゆっくりと言われたというが、何しろ脳梗塞なんだから左半身が不自由で大変。最初はマクラというより病状報告。
こりゃあどうなるかと思ったら、歌丸師匠との釣りの思い出から「馬のす」という噺になった。しかし、はっきり言ってまだ言語不明瞭で、落語に不可欠なリズムと間が取れない。2年前の神田伯山真打披露の時に見た素晴らしい形態模写を見てるから、残念だけどやむを得ない。国立の8月中席は長く桂歌丸が圓朝の怪談噺をやっていた。僕も2回ぐらい聞いている。歌丸没後は芸術協会に加えて円楽など関係の深かった人がやっているようである。来年、再来年と少しでも元気を取り戻して出てくれることを期待したい。
トリは桂米助で、今まで掛け違って実は初めて。ヨネスケとカタカナ表記でテレビに出ていたから、テレビタレントだと思っている人も多いだろう。全国各地の家庭で晩ご飯を食べる番組をやって「日本一の不法侵入者」と自分でも言っている。今日は桂竹丸から「トリの米助さんは他殺で死ぬ」と言われて大爆笑だった。21世紀になって、落語芸術協会理事、参事を務めていて、真打披露などにもよく出ている。マクラが面白くて、それで終わるのかと思ったら、「落語禁止法」という新作になった。落語が禁止され、禁酒法時代のアメリカみたいに闇の落語がはやるようになって、ギャングのように落語界で抗争が起きるというバカ噺。
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大受けしたのは、真打昇進したばかりの春風亭昇也の「壺算」。師匠の昇太得意の古典落語だが、買い物がうまいと言うよりは詐欺の噺。「時そば」より手が込んでいるから、上手くやらないと聞いている方も混乱する。店主の方が混乱しないと成立しない噺なので、そこらへんの語り方が難しい。昇太より賑やかで、面白いかもしれない。ただ、瓶を「一荷(いっか)」「二荷(にか)」と話すのが普通なのに、どうも「にかい」と聞こえる。そもそも水瓶の数え方を僕は知らない。一個、二個で良いのでは。
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円楽の後に出て来て、前半のトリが桂竹丸。師匠の米丸の話など、内輪話が面白い。何度も聞いているけど、何度聞いても飽きない。どうも芸協で一番面白いのはこの人かも。落語界では10年ごとに大名人が死ぬと言って、20年前が古今亭志ん朝、10年前が立川談志、そして去年柳家小三治と名を挙げて、「談志師匠、ひどい人でしたねえ」とか寸評が大爆笑。だから10年後に自分が死ぬんじゃないかと笑わせる。いつまで元気な米丸師匠の話をしながら、米助は他殺じゃないかと言う。このあたりの緩急自在の内輪ネタが絶品である。僕は若手は別にして、ベテラン級ではとても面白くていつ聞いても損がない人だと思う。
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俗曲の檜山うめ吉、好楽の弟子の三遊亭好の助、歌丸の弟子の桂歌助、曲芸ボンボン・ブラザーズなどが登場した。聞いてる噺が多くなってきて、それを楽しむ芸能だけど、よほど元気な人じゃないと真夏は眠くなるなあ。