7月最後の日曜日、「納涼大会お手伝い疲れ」から立ち直れないまま、それでも気持ちはいそいそと、東京駅へと向いました。この日は、とってもとっても楽しみにしていた 「荒井良二さんサイン会」@丸善丸の内本店 の日だったのです。運良く、まつかぜ日記のまつかぜさんが一緒に行ってくださることになり、お昼に待ち合わせしました。
まつかぜさんが来てくれて、とっても助かったのです。というのは、この日ほんとは私の娘も「行きたい」と言っていたのですが、K市のワークショップで「Tシャツを作ろう」というのと重なってしまい、家族協議の結果、夫とともにそっちへ参加することに決め‥。(夫は自分でもTシャツ作りに申し込み済みでした)でも、行かれない代わりに、サインをしているところがどうしても見たい、なんてお願いされちゃって‥。まつかぜさんがデジカメ役を引き受けてくれなければ、一人であたふたしていたところでした。
さてさて、本題のサイン会ですが。
丸善さんに7月の始め頃問い合わせた時に、予約可能ということを聞き、1冊分(サイン会整理券1枚分)をすでに頼んであったのです。なので、気持ち的には余裕があり、開始時間の20分くらい前から、整理券と絵本を抱えて列に並んで待っていました。
どんな方がサイン会に来ているのかな、どんな人たちが荒井良二ファンなのかな?そんなことを思いながら、なにげにあたりを見回したりして‥。
この日、私は最初から3番目だったのですが、列の先頭の方も、次の方も、男の人ひとりで来ている方でした(ちょっと意外‥かな)。私の後は、カップルで、お二人とも大ファンという感じでしたね。サイン対象本の『ルフランルフラン』と『ルフランルフラン2』以外の本も数冊抱えていました(荒井さんのご好意で、対象本でなくとも、その日丸善で荒井さんの本を買えばサインしてくださることに、急遽決ったそうです)。
開始時間の午後2時を15分くらい過ぎた頃、突然、という感じで荒井さんが登場しました。お店の方に促されてご挨拶。ぱらぱら、パチパチと拍手。
徹夜だったんだよね、と言いながら荒井さんご着席。
なんだか「お疲れモード」が漂っていたのはそのせいだったんだあ、と私は思いながら、最初の人が係りの方に本を渡すのを見てました。
荒井さんがマジックペンをとり、一番目の男性の宛名書きを確かめながら、さらさらと描き始めたのは、おうちからのぼるおひさまの絵でした。その速さと、会話の調子からは、さっきの「お疲れモード」は跡形もなく消えていました。お仕事モードのスイッチが入った音が聞こえてくるようでした。カチリ。
そうこうしているうちに私の番。
「あ、それは娘の名前なんですが‥来月誕生日なので、記念にこの絵本をプレゼントしようと思って。ほんとは今日も来たがっていたんですけど、これなくって。それで、写真撮らせてもらってもいいですか?」
ここまでいっきにしゃべる私。
「写真?かまわないよ。誕生日なの?何歳?」と荒井良二さん。
「10歳です」
「10歳か‥。いいねえ。かわいいでしょう?」
「え?は、はい。かわいいですね、すごく」
「すごくかわいいの?(自分で言うなよ~ってニュアンス有)
いいねえ。この名前もいい名前だね」
「あ、ありがとうございます」
この後に何を話そうかと、頭の中は高速回転。この日のためにあれこれ考えていたこともあったはずなのに、口から出たのは‥。
「あ、先週トムズボックスに行ったんです」
「え?トムズボックス?」
「ポロンちゃんの箱がひとつ残っていて、それ買ったんですけど‥」
「ポロンちゃんってなんだっけ?」
「後ろにカセットテープがついていて‥前にお人形が入っていて‥」
「ああ、ああ、あれね。あれは貴重だよ、3000個しか作ってないから。あれまだトムズボックスにあったんだ」
「最後のひとつだって、お店の方は言ってました」
ここですべてのサインが終わったので、すかさず「あの、一緒に写真撮ってもらっていいですか?」
前に並んでいた男性が、隣の椅子に座って写真を撮ってもらっていたので、私もおねだりしてみたところ、快諾。ここでも、まつかぜさんに活躍していただきました。
合計何分間くらいの出来事だったのでしょうね。
話はじめる前よりも、話おわったときのほうが、どきどきしていました。デジ担当のまつかぜさんは、しばらくの間指先が冷たいままだと、おっしゃっていました。わあわあ二人でしゃべりながら、なんとなくその場にはいられない気がして、丸善を後にしたのでした。(まつかぜさん、ほんとにありがとうございました)
これが記念のサインです。
『ルフランルフラン』の方にしてもらったので、ちょっと見にくいかなと思いましたが、これはこれでとっても素敵ですよね~。
娘はとってもとっても喜んでくれました。自分の名前が書いてあるし、ルフランの冠にイニシャルも入っているし‥。
Love peace
この2つの言葉がすべてを語っています。のびやかさも、すこやかさも、素直さも、この2つがあればこそです。
そして、再びこのフレーズ。
「荒井良二さんと、同じ頃に生きていて、【ほぼ】同世代で、よかったなあと思うこの頃です。」