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絵本の話を中心に、好きなもの、想うことなど。

【アメリカの61の風景】にさそわれて・序

2009-12-03 19:45:41 | 好きな本
先月10日ぐらいからずっと、長田弘さんの『アメリカの61の風景』という本を読んでいます。

    


ひとりで車を運転して、心に留めてあったアメリカの街や町、時にはお店を、
長田さんが訪ね、そのときの想いをまとめた、とても興味深いエッセイ集です。

旅は、東海岸から始まり、西へ西へ。


3ページで終わってしまう場所もあれば、6ページにわたるエピソードもあったり、
猫の居る本屋の話があったかと思えば、WARという、名前が気になって
小さなその町へ車を走らせた、という話があったり。

目次をみて最初に、「クーニーの三冊の絵本」というタイトルも見つけ、いの一番に読みました。

(書きたいことからはずれてしまいますが、)「クー二-の三冊の絵本」として
あげていたのは『エマおばあちゃん』 『おもいでのクリスマスツリー
満月をまって』の3冊です。

結びの文章はとてもステキでした。

  むかし、ニューヨーク州ハドソン川上流の山間に
  トネリコや
オークの木で編み籠をつくって暮らす
  人びとがいた。
いまでは世界でもっともうつくしい籠
  といわれる
その籠のように、クーニーがわたしたちに
  のこしたのも、
誰もが日々の思いをしまえるような、
  しっかりと編まれた
心の籠としての絵本だったと思うのだ。

    




残り3分の2くらいのところまで読んで、ふと気がついたのですが。

長田さんが訪れたアメリカの各地を「旅しながら」、私の気持ちは、ちょっと
別の場所へも行っているなあということ。
それは、本の内容に集中できないのではなく、本文とはどこも繋がりがないのに
私自身が(私だけが)ひっかかっているというか、長田さんの文章にインスパイアされて
別の絵本が思い出されてきたのです。

1冊は2カ月くらい前に買ったもの、1冊は、つい最近図書館で借りたもの。
もう1冊は、夏の終わりに、わらべうたを唄いながら、ぐるぐるまわって
私の元へ届いた絵本です。

気持ちが運ばれていった先のそれらの絵本、どんな文章から繋がっていったのか
たしかめてみたいと思います。



コメント (2)
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