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絵本の話を中心に、好きなもの、想うことなど。

梨木3作品・2

2010-03-15 11:43:30 | 好きな本
雛人形を飾ったころに『りかさん』を読んでいて、そのあと、この3つの作品を
順に読んでいきました。

 『からくり からくさ


読み応えがありました。

『りかさん』の中で、ようこと記されていた主人公の名前が、蓉子と書くことを
この本で知り、なるほど草冠ね、とまず思いました。

蓉子もふくめ、おばあさんの家で暮らす4人の女の子の心情と、彼女たちの
背後にある家や、血や、歴史や、いろんなものが、からまるツタのように
交錯していき、果てはクルドの人たちにまで及ぶ、壮大な物語でした。

一度読んだだけでは、むかしの人間関係がわからなくて、大急ぎで二度目を
読みました。

梨木さんの作品はいいですよね、からくりからくさも大好き、と何人かの方から
そういう声を聞きました。
誰の中にも情念が渦巻いているということでしょうか‥。




裏庭


すこし、この世界に馴染むのに、時間がかかりました。

梨木さんの初期の作品ですよね、この話。
その後に書かれるものの原点が、いろんなところに散りばめられてあるようでした。
さっちゃんが、哀しかったな。




村田エフェンディ滞土録


この3冊の中で、もしかしたら一番好きな作品かもしれません。

1899年、トルコのイスタンブールに留学中の村田さんの日常が描かれています。
鸚鵡が、とてもいい働きをしていていました。

人に気持ちとか、友情って、年代や性別は関係ないのだと思い、帰国後の
村田さんの気持ちになって、最後は一緒に泣きました。



梨木作品、ひとまずお休みして‥。
次は何を読みましょう。





コメント (4)
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