音楽の喜び フルートとともに

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イギリス

2009-05-28 21:11:37 | 本・映画など

小さな子どもだった頃、イギリスに行きたくて仕方なかった。それはその頃読んでいたシャーロック・ホームズや、スティーブンスンの宝島など海洋小説、秘密の花園、サトクリフの第9軍団のわしや、ケルトの歴史小説の影響が大きかったと思います。
ずっとそれは続いていましたが、なぜかフルートに目覚めて、行ったのはフランス。
ヨーロッパはオーストリア、ドイツ、スイス、イタリア、モナコを巡ったけれど、なぜかイギリスには行く機会がありませんでした。

子どもの頃好きだったものってそうそうかわりません。今でも好き。
海のにおいをかぐと、大時代な帆船を思い浮かべたり、ガーデニングのお庭を見ると、広いお屋敷の小部屋で育てられた男の子が浮かんできます。湖には、剣をもった手が突き出たり。
荒野の果てにはローマ時代の城砦が延々と続いていたり。

こういう思いが、形になることはもう無いのかもしれません。
それでもバロックのある種の音楽をしたり、ケルトの音楽を演奏するとき、子どもの時に、捉えたイギリスのイメージが彷彿とする時があります。
それは文字ではなく、一度も言ったことの無いヒースの荒野だったり、白いドーバー海峡のイメージだったり。視覚的だったり、吹く風を感じたり、触感的だったりします。本や映画、写真、いろんなものから得てきた複合的なイメージで、もう、元が何だったのか思い出せもしませんが、とにかく立体的。
自分で作り上げた妄想も入っていると思いますが、あながち外れてもいないような気もします。
一度は確かめたいと思っていますが、まだ機会はありません。

子ども時代の情報が大切なのはこのとき入ったイメージで大人になっても、そのものを見続けると言うことだと思います。情報は多かったり少なかったりしますが、中東といえばモスクやテロばかり思い浮かべたり、いまだにアラビアのロレンスだったりするのと同じで、決め付ける意識が無くても決め付けていたりすることが怖いです。世界は動いていて、イメージの書き換えもすごいスピードでおこなわなくてはなりません。

「マイ・ビューティフル・ランドレット」なんかで、時々イギリスの新しいイメージも仕入れながら、いつかいけることを楽しみにしています。