おすすめ度 ☆☆☆☆ (劇場鑑賞)
R15+ エロもグロも
ベネチア国際映画祭の金獅子賞を取っているのに、アカデミー賞の作品賞と監督賞を取るなんて、まさにこの映画のために賞があるようなもの。
話は、半漁人と唖(おし:言葉が話せない)の純愛物語。
ただ、バックグランドが冷戦下のアメリカ、まだ、さまざまな差別が存在していた時代。
女は、極秘研究所の清掃員。
相手は、南米から連れてこられた半漁人。
言葉なくして語り合える中になった二人は、女のバスルームで結ばれる。エロ映画っぽい。
一方で、研究所の上司は、サディスト、これが怖い。この怖さが恋愛を引き立てる。
「パンズ・ラビリンス」のギレルモ・デル・トロ監督、練りに練ったアイデア勝負。
まあ、よく研究している。その展開のうまさ。
まさに映画妙味。
サリー・ホーキンスが、その華奢な肉体で全裸セックスシーン。
ラストは、二人で水中へ昇天。
傷がエラになるなんて。
隣に住むゲイの画家を演じるリチャード・ジェンキンス、憎まれ役のマイケル・シャノン等、脇役陣の活躍も見事。
これぞ、フィルムの魔術師。