おすすめ度 ☆☆☆★ (劇場鑑賞)
戦中戦後を経験した人、吉永小百合ファン ☆☆☆☆
吉永小百合、北の三部作の最終作。
終戦末期、樺太に居を構えていた夫婦の物語である。
夫を前線にとられ、ソ連軍の参戦でやむなく北海道へ移住せざるを得なくなった江連てつの物語である。
まず、恵須取から大泊まで76km、幼子二人を連れて、途中戦闘機による機銃射撃を受け、食べるものもなく必死の逃避行。
また、北海道までの帰還船。途中爆撃を受け、船は転覆。
そして、時がたち1971年。
アメリカに留学した息子は、アメリカでコンビニを創業した社長の娘の婿になり凱旋。
コンビニ騒動の中幕があって、網走に住む母がトラブルにあり、急きょ息子は網走へ。
一度は、一緒に住もうとするが、母は家出、網走に。
息子は母と記憶の旅へ。
戦中、戦後を過ごした経験のある年代には、自らの来し方と重ね合わせ、涙物だ。
おまけに、今年72歳の吉永小百合、彼女とともに歩んできた年代は、彼女の映画とともに過ごしてきた過去を振り返り、思い出の数々を想起するだろう。
若い年代には、古臭い映画だろうが、この年代の来し方を追体験するのもよいのではないだろうか。