MAKIKYUのページ

MAKIKYUの公共交通を主体とした気紛れなページ。
初めてアクセスされた方はまず「このページについて」をご覧下さい。

道路中央に設けられたバス専用レーン~ソウル市内では各所でこの様な姿が…

2009-12-12 | バス[大韓民国]

 

先日「MAKIKYUのページ」では、7月に開業したメトロ9の様子を取り上げましたが、両端の駅が共に他路線接続していない事もあって、MAKIKYUが10月に同線に乗車した際は、最初に汝矣島(Yeouido)駅~新論峴(Sin-Nonhyeon)駅間を乗車し、その後日を改めて鷺梁津(Noryagnjin)駅~開花(Kaehwa)駅間を昼間に乗車(開花駅周辺は地上区間ですので…)したものでした。

そのため鷺梁津駅~開花駅間を乗車した際には、1号線~メトロ9を乗り継ぎは一旦改札を出場する必要がある鷺梁津駅で乗換(T-moneyなどの交通カード利用時のみ乗換有効)の際には、嫌でも駅前の様子を眺める事になりますが、この鷺梁津駅前の通りは、地下鉄の入口も設けられている通りの道路中央にバス専用レーンが設けられています。

日本でこの様なバス専用レーンは、名古屋の市内中心部から東へ向かう基幹バス新出来町線(名古屋市営・名鉄バスの2者共同運行)程度でしか見られず、専ら軌道系交通機関を補佐する役割に徹している日本の首都圏(東京都市圏)を走る路線バスでは見られない形態です。

しかし韓国は人口密度が日本よりも高く、軌道系の都市内交通機関が繁盛するには条件的には申し分ないとはいえ、軌道系交通機関は日本程発達していない事(それでも日本を除くアジア各国ではトップレベルに属しますが…)もあって、市内交通に占める路線バスの割合は極めて高いものです。

そのため道路中央に設けられたバス専用レーン(以下中央レーンと記します)は、ソウル市内で近年急速に導入が進み、鷺梁津に限らず市内の至る所でその姿が見られますが、この中央レーンの停留所は路面電車の電停の様な雰囲気となっており、3~4台程度は一気に停車できるだけの長さがあるにも関わらず、次々とやってくるバスでその全てにバスが停車し、乗降扱いを行う姿は圧巻です。

しかも中央レーン設置区間でも、道路中央に設けられたバス乗り場とは別に、道端にもバス停が設けられている姿を良く目にするもので、鷺梁津駅前もその一例ですが、道端のバス停も次々とバスがやって来る状況で、中央レーンが設けられていても、中央レーンと並行して一般車の走行車線を走る路線が多数存在しているのも大きな特徴です。

また10月にMAKIKYUがソウルを訪問した際には、この鷺梁津駅前のバス停から市内バスを利用する機会はなかったのですが、メトロ9初乗車で東側の現終点・新論峴駅で地下鉄を降りて地上に上がった際にも、中央レーンの姿を見る事ができたものでした。
(新論峴では夜だった事もあり、残念ながら今回写真は撮影していません)

新論峴ではMAKIKYUが宿を確保していたソウル駅近くへ向かう402番のバスもありましたので、乗り換えなしで所要時間も地下鉄乗り継ぎと大差なし(むしろ早い程で、ソウルの市内バスは乗りこなせれば非常に便利です)、地上の景色も楽しめる上にT-money(交通カード)利用では地下鉄との通算運賃適用で来た道を返すよりも断然安いというメリットまであるバスを見逃すはずはなく、その上ソウル市内を東西に流れる漢江を渡る際の夜景も楽しめるなど、メトロ9乗車の後は是非市内バスも…と感じたものでした。
(MAKIKYUが新論峴で目撃した限りでは、江北方へ向かう幹線(ブルーバス)は乗車した402番以外に、凉里(Cheongnyangni)駅へ向かうバスなども目撃しています)

中央レーンを走る路線バスは、日本では非常に限られた存在で乗車機会自体が…というのが現状ですが、ソウルを訪れればその姿は至る所で見られ、日本とは桁違いと言っても良いほど多い数のバスが次々とやって来る姿は非常に見応え・乗り応えあるものです。

ソウル市内を走る路線バスは、韓国初訪問で現地事情が全く分からず、ハングルも読めない方などにはやや使い難い面もありますが、運賃も非常に割安で交通カードを使うと更に安く、本数も多くて結構早いと、利用価値は極めて大きいものですので、「MAKIKYUのページ」をご覧の皆様もソウルを訪問する機会がありましたら、是非中央レーンを走る市内バスに乗車してみては如何でしょうか?