最近MAKIKYUの職場では、共に仕事をして来た同期入社の1人(北海道出身)が、家庭の事情により退職して北海道へ戻り、来月から彼の地で同業者に再就職(新天地での活躍にも期待したいと思います)する事になったのですが、帰道の際には自家用車を運送する必要がありました。
この関係で北海道までの道程は、フェリーで帰る事になったのですが、現在首都圏~北海道間をフェリーで移動するとなると、水戸の郊外にある大洗港から、苫小牧に向かう商船三井フェリー利用が一般的です。
このルートは車と共に首都圏~北海道間を移動する場合に重宝される他、最近では高速バスとセットになった割引券(パシフィック・ストーリー)設定もあり、この割引券を使うと東京~札幌を片道1万円足らずで移動できる事もあり、時間はかかるものの割安な北海道へのアクセス手段としても知られています。
MAKIKYUはさすがに北海道までの道程を共にする事はなかったものの、先日道案内と見送りを兼ねて北海道行きフェリーの出航する大洗港まで足を伸ばす事になりました。
当然ながら大洗港への往路は、航送する自家用車での移動となり、日頃中長距離移動は専ら鉄道などの公共交通機関を利用するMAKIKYUとしては、久々に長時間自家用車に乗車する事になり、非常に疲れると感じたものでした。
ただ大洗到着後にフェリーターミナルに車を置いて街中を移動する際や、見送りの後に大洗駅まで移動する際には、バスを利用する事になり、その際に利用したバスの一つが、大洗町が茨城交通に委託し、町内を循環運行している「海遊号」と呼ばれるバスです。
「海遊号」は「アクアワールド・大洗ルート」と、「大洗サンビーチルート」の2ルートが運行されており、1台のバスで2つのルートを交互に運行する事もあって、運転間隔が一定しておらず、やや分かり難いダイヤ設定なのは難点です。
しかし1乗車100円均一という割安な運賃に加え、200円の1日乗車券も設定されており、こちらは観光施設の割引特典も設定されているなど、生活の足としてだけでなく大洗観光の手段としても非常に有用で、「大洗サンビーチルート」は徒歩ではやや時間を要する大洗駅~フェリーターミナル間のアクセスとしても活用できます。
また使用車両もコミュニティバスで一般的なマイクロバスなどではなく、中形路線車をベースにしたレトロ調の特注車が用いられている点も特徴で、自家用車で大洗までアクセスした場合でも、観光の一つとして町内移動に「海遊号」を利用するのもおススメです。
ちなみに「海遊号」の使用車両は、非常に目立つレトロ調という事で目を引く存在であるだけでなく、首都圏では比較的少数派とも言える西日本車体工業製の2段ステップ車である事や、茨城ではさほど古い年式には入らない車両にも関わらず、床が板張り(レトロ調バスによく見られるタイプのフローリングではなく、黒い油の塗られた昔ながらのバスの床)である事なども興味深く感じたものでした。
「海遊号」は運賃が非常に安い上に、使用車両も趣味的に興味深い存在であるなど、大洗を訪問する機会があれば、是非乗車をおススメしたいバスと言えます。
しかし周知が行き届いていないのか、MAKIKYUが乗車した日には夕方のフェリー出航時刻に丁度良い時間の「大洗サンビーチルート」でも閑散としている有様でした。
水戸駅~大洗港間のアクセスとしても割安で有用(大洗鹿島線水戸~大洗間310円と合わせても410円:路線バス通し乗車よりも割安です)にも関わらず…と感じてしまいましたが、「MAKIKYUのページ」をご覧の皆様も大洗を訪問する機会がありましたら、是非大洗町内循環バス「海遊号」に乗車してみては如何でしょうか?