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西鉄電車の玉突き節電策~両数減によりイレギュラー編成が続々と…

2012-08-04 | 鉄道[九州・私鉄等]

先月MAKIKYUが韓国(釜山)行き高速船に乗船するために立ち寄った福岡では、先日の記事で取り上げ、今春になって走り始めた篠栗線の新型車・817系2000番台電車をはじめとするJR線だけでなく、九州唯一の大手私鉄として知られる西日本鉄道の鉄道線(西鉄電車)・天神大牟田線にも乗車する機会がありました。

九州では節電対策のために、JR九州でも一部列車の運休や両数減での運行を行っていますが、西鉄電車でも一部列車の編成を1両減車する節電策を実施しており、この影響で日頃見られないイレギュラーな編成が続々と見られる状況になっています。


この節電策は電力使用量がピークとなる平日昼間を中心に行っており、通常平日昼間は6両(特急)・5両(急行)・4両(普通)で運行している各種別の一部列車が、5両(特急)・4両(急行)・3両(普通)に減車されており、各駅の発着案内に表示される列車両数などを見ると、日頃見慣れない表示に少々違和感を感じます。

車両数の減車も、1両単位での組替が容易な気動車や客車であれば、単純に1両抜き取るだけで済みますが、編成単位での運行となっている電車の場合は困難な話ですので、特急用の8000系(6両)の一部は運用を離脱し、通常は主に急行で運用される3000系5両の一部が特急に充当、普通運用で充当される4両編成の3・4扉車の一部が急行に充当と、玉突き式にイレギュラーな運用に廻される格好となっています。


その中でも5両の特急は、豪華さこそなくシンプルな印象を受ける車両であるものの、転換式クロスシートを装備し、設備的には福岡(天神)~大牟田間1時間を乗り通しても充分と言える3000系車両が充当され、競合するJR快速と比べても、設備的には遜色ないと言えます。

最新鋭のVVVF車+電動車数の少なさ(8000系6両は4両が電動車なのに対し、同系5両では2両)で長距離を走る事もあって、節電面では大いに効果を発揮するかと思われ、世相を考えると妥当な施策と感じます。


急行の4両編成は、日頃普通で活躍している3・4扉のロングシート車各種が充当され、特急に廻された3000系5両の穴を埋める格好になっていますが、3扉車5000系などは抵抗性御車で消費電力量も大きく、この車両の充当自体は3000系5両よりも却って消費電力量が増大するかと思われます。

5000系の急行自体は、もう少し長い編成であればラッシュ時間帯や検査代走時などに存在し、3000系が数を増やす前であれば通常時でも時折…という状況でしたので、趣味的にも余り有り難味は感じませんが、4両のVVVF車編成数が限られている状況では、致し方ない事と言えます。


また4両編成で運行している急行の中には、通常は主に2両で甘木線~大牟田方面直通のワンマン列車に充当され、少数が2編成併結の4両編成で福岡近郊の普通で活躍する4扉車7000系も紛れており、MAKIKYUが普通(ワンマン列車を含む)以外で活躍する同系の姿を見かけたのは初めてでしたので、この編成は趣味的に注目と感じたものでした。

そして3両編成での運行となる普通では、6両の8000系を3両ずつに分割できれば、非常に分かりやすい車両数減少策になるのですが、同系は6両固定編成のためにこの方法は使えません。

ただ西鉄電車ではラッシュ時間帯に4両編成と組み合わせ、7両編成で運行するための増結用途に用いる3両編成の3・4扉車が多数在籍しており、通常昼間は車庫で休んでいる編成が大半という状況ですが、この車両を普通に動員する事で対応しています。

そのため近年は基本的に4両編成以上での運行となっている西鉄電車(天神大牟田線)の福岡近郊で、通常は見られない増結用3両の単独編成が多数出没しており、見慣れない短い編成は少々違和感を感じると共に、通常ならどの編成の列車でも停車する位置で待っていた乗客が、手前で停車した列車に慌てて乗り込む姿などは、イレギュラーな編成ならではと感じたものでした。


この3両編成には、抵抗制御の5000系も多数動員されており、同系の場合は通常の4両から1両減車しても電動車数は変わらず、節電効果は余り大きくない気もしますが、通常運行時の「特急8000系6両・急行3000系5両・普通5000系4両」を、「特急3000系5両・急行5000系4両・普通5000系3両」(8000系と5000系は外観や客室設備は大きく異なるものの、機器類は類似した抵抗性御車)に置き換えた場合、消費電力も大きい抵抗制御車の電動車数が6→4両に減少できますので、全体での節電という点では、それなりの効果を発揮していると言えます。

西鉄電車の様な1両減車の玉突き節電策は、他鉄道で実行できそうな路線は余り思い浮かばず、単純に増結車を切り離す両数減(通常は4両+2両の6両編成で運行している列車を、2両切り離して4両で運行するなど)とは異なる施策は、他に追随する鉄道が現れるのか気になる所です。