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済州の市外バスターミナル~都市規模の割には…

2015-01-07 | バス[大韓民国]

先日「MAKIKYUのページ」では、大韓民国・済州(Jeju)島を走る市外バスに関して取り上げましたが、この市外バスの運行拠点となっているのは、済州市にある済州市外バスターミナルで、ここは空港リムジンバスを除く済州市発着の市外バス各路線が発着します。

済州市は人口40万人を超えており、国際空港もあるなど、離島にしてはかなり大きな街ですので、この街を発着する都市間バスのターミナルというと、結構な規模が…と感じる方も居られるかもしれません。

しかしながら済州島は橋やトンネルなどで本土と直結しておらず、本土との往来は海を越えなければならない「非架橋離島」ですので、市外バスは全て島内のみで完結しています。


おまけに乗降可能停留所が限られている本土の市外バスと異なり、市内各地に市外バス停留所が設けられている事もあってか、街の規模が大きい割にはバスターミナルの規模は小さく、本土の「郡」クラスの規模と言っても過言ではありません。


済州市外バスターミナルの立地も、旧市街の外れに位置し、旧市街中心部から済州市のもう一つの繁華街になっている新済州地区や、空港へ向かう途中と言う、やや中途半端な所にありますので、路線によっては旧市街中心部での乗降可能な事も考慮すると、わざわざターミナルまで出て来て市外バスに…という事も、市外バスターミナルが振るわない要因かもしれません。

とはいえバス大国の韓国だけあり、日本の地方都市にあるバスターミナルと比べれば、規模的にはそこそこと言えるのですが、済州島と比較される事が多い沖縄本島の那覇バスターミナルに比べると…と言った所です。

那覇バスターミナルは乗り場数が多いだけでなく、ターミナル内に多数のバスが停車・待機している事で、規模が大きく見えるのでは…とも感じますが、済州バスターミナルの場合はターミナル内ではなく、至近(徒歩5分圏内)に幾つものバス事業者が車庫を構えており、バス車庫の隣は別事業者の車庫と言う状況になっています。

この済州バスターミナルは、規模こそさほど大きくないとは言えども、ターミナル内でも軽食店舗などが幾つか営業しており、済州名物としても知られているコギククス(コギは肉、ククスは麺の事です)と呼ばれる、豚骨スープにバラ肉が入った麺料理(麺はそうめんの様な感じです)はターミナル内でも食す事が出来ます。
(ソウルや釜山など他地域では、コギククスを提供している食堂は済州料理を扱っている店など極一部に限られますが、済州では非常にメジャーな存在で、有名店も存在する他、島内各地でコギククスの標記を出した食堂を見かけます)


唐辛子の粉末がたっぷりと入り、キムチが添えられている事をはじめ、金属製の器や箸で提供される辺りも韓国的です。

コギククスはソウルや釜山でも余り見かけない程ですので、日本では韓国料理店でも見かける機会は…という状況ですので、好みが多少分かれるかとは思いますが、「MAKIKYUのページ」をご覧の皆様方も済州島へ足を運ぶ機会がありましたら、是非一度試食をおススメしたいと思います。


また済州市だけでなく、済州島第2の都市・西帰浦(Sogwipo)市にも市外バスターミナルがあり、以前は旧市街の中央ロータリー脇に位置していた様ですが、現在は旧市街と中文(Chungmun)地区のほぼ中間、ワールドカップスタジアムのすぐ脇に移転しています。


こちらは済州市外バスターミナル以上に小規模で、ワールドカップスタジアムへ足を運ぶか、市外バス同士を西帰浦で乗り継ぐ時以外は、観光客には余り用がなさそうな所で、周囲は飲食店なども少なく、ターミナル内は閑散とした印象を受けたものでした。