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JR身延線・山梨県内の現状~373系も1編成が残留

2011-10-17 | 鉄道[甲信越]

数日前MAKIKYUは山梨県内へ足を運び、現在一部区間が台風の影響による土砂災害により不通となり、バス代行輸送が行われている身延線を利用する機会がありました。

その際に利用した列車代行バス(西富士宮~身延間)は、先日「MAKIKYUのページ」でも取り上げていますが、今日はその続編として、現在列車運行が行われている山梨県内区間(甲府~身延間)の現状を取り上げたいと思います。

この区間はローカル列車が甲府盆地内の鰍沢口までは概ね毎時1本、鰍沢口以遠の山間部は2時間に1本程度となり、通常はこれに加えて身延線全線を踏破し、更に東海道本線に乗り入れて静岡まで運行する特急「(ワイドビュー)ふじかわ」号が7往復運転されています。

しかしながら特急は県境付近一帯が不通となった影響で、全面運休となっており、甲府周辺~東海道新幹線沿線(名古屋・大阪方面)の列車移動は、現在東京都心や新横浜を経由する大回りルートの方が至便な状況となっています。

普通列車も元々運行本数が少ない山梨県内では、ごく一部の列車が運休となっている程度で、列車減便は比較的本数の多い富士~西富士宮間で間引きが目立つのですが、それでも身延周辺では列車や代行バスが2時間に1本程度しか運行されていません。

おまけに身延周辺の身延線以外の公共交通機関は、身延駅~身延山間の山交タウンコーチが運行する路線バスを除くと、一般路線・高速バス共にかなり限られていますので、現在公共交通機関を利用して身延周辺を訪問するのは、非常に不便で厄介な状況となっています。

車両面でも、身延線の充当車両は静岡車両区に所属しており、普通列車用の車両は御殿場線などと共用していますが、不通区間発生の影響で、台風通過時に山梨県方に居た車両は、通常の経路では基地へ帰区できなくなると共に、車両基地から山梨県方に車両を送り込む事も厳しくなっています。

今回の不通区間発生では、甲府ではJR東日本の中央本線(東線)と接続しており、こちらは特に災害等による不通などはない事から、その気になれば中央本線から辰野経由飯田線や塩尻経由中央本線(西線)、或いは横浜線or南武線~東海道本線を経由する大回りルートを使う事で、他社管内を経由する事にはなるものの、静岡とはレールが繋がっており、トレーラーなどを使わなくても、直接車両を移動させる事は物理的に可能です。
(それでも頻繁に移動させる事は厳しいですが…)

しかしながら今の所山梨県内の中央東線で313系などが走ったという話は聞かず、台風通過時に山梨県内で運用されていた車両が、一部区間復旧後にそのまま使われている様で、運行車両は車庫に帰区できない事から清掃などが行き届かず、全体的に汚れた印象が目立ったものでした。

 
ちなみにMAKIKYUが甲府~身延間で身延線を利用した際には、313系3両編成(ロングシート)のN8編成に当たり、同タイプは他にN10編成が身延駅に停車している姿を目撃しています。

それ以外の山梨県内残留車両は、MAKIKYUが確認した限りですが、途中ですれ違った列車と、鰍沢口・身延両駅に停車していた車両で、以下の編成を確認しており、他に代行バス乗車中には、芝川駅でも313系1編成(行先表示はLED・編成は未確認)を目撃しています。

313系2両編成(セミクロス・ワンマン対応車) V4 V5 V6 V8
313系2両編成(ロングシート) W3 W4
373系3両編成 F4


この内MAKIKYUが身延線を利用した際に稼動していたのは、乗車した列車以外は全て2両編成セミクロスのV編成で、ワンマン運転対応と言う特性が、稼働率の高さに繋がっていると感じたものです。


これらの身延線の山梨県内運用車両は、車庫へ帰区できない事も影響してか、トイレが全て使用停止となっており、その旨を示す張り紙が見られたのは、東日本大震災で長期不通となり、その後一部区間で再開したJR仙石線の気動車(矢本~石巻間)を連想させられ、こんな所でも災害の影響を感じたものですが、甲府~身延間を普通列車で乗り通すと1時間以上は要しますので、利用の際は要注意です。

またMAKIKYUが身延線を利用したのは昼間と言う事もあってか、身延で留置となっている車両が目立ち、その一方で特急「ふじかわ」号の全面運休により、ただでさえ少ない列車本数の大幅減が行われているのは、不便極まりなく頂けないと感じたものです。


特急用の373系が山梨県内には1編成しか残留しておらず、特急の運行には限界があるとはいえ、昼間に稼動していない2両編成のロングシート車を活用し、特急のダイヤで臨時快速を設定する事はできないのかも気になる所で、現在の一部区間バス代行が長期化するのであれば、何らかの対策を望みたいものです。

 
あと特急用の373系は、F4編成1本が身延駅で留置されている姿を目撃しており、こちらは日頃まず同系では目にする事がない「(普通列車)身延」の字幕を出していたのが気になったものです。

ネット上の情報では、朝ラッシュ時に身延~甲府間を普通列車で往復している姿が取り上げられており、ピーク時の車両不足対策としている様です。

同系は設備的に優れた車両である上に、身延線沿線での列車運行区間でも減便が相次ぎ、利用客に使い難い状況を強いている状況ですので、当面特急や特急ダイヤでの臨時快速の設定が厳しいのであれば、昼間の車掌が乗務する普通列車でも大々的に運用して欲しいと感じたものです。



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