先日「MAKIKYUのページ」では、北九州市内にある皿倉山へ上がる帆柱ケーブルと、山上スロープカーや山上の展望に関して取り上げましたが、先月MAKIKYUが九州へ足を運んだ際には、帆柱ケーブル以外にもう一つケーブルカーに乗車する機会がありました。
このもう一つのケーブルカーが、岡本製作所・別府ラクテンチケーブル線で、帆柱ケーブルと共に、MAKIKYUはこちらも先月初乗車となりました。
このケーブルカーは別府市内にある遊園地「ラクテンチ」の園内を運行しており、山麓のメインゲート(ラクテンチ下駅)と山上(ラクテンチ上駅)にある遊園地の間を結んでいます。
遊園地内を運行する交通機関で、基本的にケーブルカー乗車券のみの発売は行っていませんので、園内アトラクションの一つとして捉える向きもあるかと思います。
しかし運行距離は300m程度の園内短距離路線ながらも、遊具扱いではなく鉄道事業法に基づいた「鉄道」となっており、ラクテンチ下駅にはその事を示す案内板も見受けられたものでした。
ラクテンチは路線バス(亀の井バス)でのアクセスも可能なメインゲート(写真)からの入場だとケーブルカー往復乗車券込みで1200円、山上の乙原ゲート(公共交通機関の連絡はなく、自家用車での来訪者向けでケーブルカー乗車券なし)だと入場料は1000円ですが、乙原ゲートから入場した後に、ケーブルカーに乗車したいと思った場合には、乗り物券1枚で乗車する事もできます。
(ただ片道だけでもケーブルカーに乗車したい場合には、乙原ゲート入場で割安になる事はありませんが…)
入場券とセットになったケーブルカー乗車券は、発券・乗車日の記載もなく、如何にも遊園地の乗り物利用券といった雰囲気を感じたもので、写真は往路ケーブルカー乗車後、復路ケーブルカー乗車券が残存した状態の入場券と、園内乗り物などで利用できる5回分セットの乗り物券です。
乗り物券は1回分300円ですが、5回分セットの乗り物券(1枚の乗車券に5回分のパンチ箇所があり、アトラクションなどを利用毎に抜穴)が1000円→1回当たり200円ですので、メインゲートからの入場料がケーブルカー往復乗車と入場料をセットで割引していると見なせば、実質的な運賃は片道当たり200円程度では…と感じます。
ちなみにこのラクテンチケーブルは、車両こそ昭和40年代製で比較的古参の部類に入り、パンタグラフなどを見ると古さが隠せない印象を受けますが、数年前のリニューアルで近鉄生駒ケーブルの如く、如何にも遊園地の乗り物といった雰囲気になっています。
MAKIKYUが乗車した際には、往復ともに猫型の車両に当たり、発車時には係員による案内放送の前に、猫の鳴き声(?)が流れる辺りは、猫駅長で有名な某中小私鉄の車内放送(この駅長をデザインした電車が、終点となっている駅長所在駅に到着する際の案内放送冒頭で、猫の鳴き声が流れます)を思い出したものでした。
ラクテンチケーブルは典型的な交走式ケーブルカーだけあり、運行車両はもう1両活躍しており、MAKIKYUはこちらに乗車する機会はなかったものの、こちらは犬を模したデザインとなっています。
また外見こそリニューアルされたものの、車内に足を踏み入れると昭和のケーブルカーといった雰囲気が残り、近年のモダンなケーブルカーとは異なった印象は、外見とのギャップが結構大きいかと思いますが、これも趣味的には注目点と感じたものでした。
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「九州にはもう一つケーブルカーがあって,非常に乗りづらい路線だ」
という話を同行者としていました。
それにしっかり乗られているとはさすがです!
ラクテンチケーブルは遊園地内と言う場所柄故に、一応旅客鉄道扱いながらも、乗り鉄目的だけで足を運ぶとなると少々ハードルが高く、これに加えて昨年は雨天による軌道障害発生などで複数回の長期運休もありましたので、捉え方次第では非常に乗りづらい路線かもしれません。
ましてこの路線だけを目当てに…となると、九州在住者はともかく、首都圏など遠方からは手間だけでも馬鹿にならず、なかなか乗車機会のない路線として取り上げられる事も多いかと思いますが、別府駅から路線バスでも15分程度でアクセスできる立地ですので、その気になれば訪問自体はさほど難しくない気もします。
(冬期運休などもある点は要注意ですが…)
他の用事も兼ねて大分や、その周辺地域へ足を運ぶ機会があれば、その序に足を運ぶのも面白いかと思いますが、他にも足を運びたい所が山積となれば、訪問の優先順位は…という事になるかもしれませんが…