現在JR全線の普通・快速列車が乗り放題となる、割安な青春18きっぷの有効期間と言う事もあり、数日前MAKIKYUは18きっぷを利用して小旅行に出向いており、その際には臨時快速「つながーるふくしま号」にも乗車したものでした。
つながーるふくしま号は福島ディスティネーションキャンペーン(以下福島DCと記します)開催に合わせて設定された臨時列車で、横浜~いわき間を先月営業運行始したばかりの上野東京ライン経由で運行、青春18きっぷの有効期間終了後の来る11日にも運転予定となっています。
全車指定席で当初は485系電車の改造車・お座敷電車「ゆう」(6両編成)が充当予定でしたが、急遽充当車両が特急スーパーひたち号で近年まで活躍していた651系電車(7両編成)に変更となっています。
ゆうはイベント車両を除くと全車グリーン車ですが、651系の7両基本編成ではグリーン車は1両のみ、それ以外の各車両は全て普通車となります。
グリーン車指定席は指定券を購入しても、青春18きっぷでの乗車はできませんが、普通車指定席なら指定席券さえ購入すれば、青春18きっぷでの乗車も可能です。
指定料金は横浜~いわき間を乗り通してもワンコイン強で済みますので、車種変更のお陰で非常に乗り得な列車になったと実感、運転日が丁度仕事の公休と重なったのに加え、日頃「MAKIKYUのぺージ」にもアクセスしている知人からの勧めもあって、指定席券を購入して乗車したものでした。
MAKIKYUがつながーるふくしま号に乗車したのは、横浜発の片道全区間で、横浜駅では恐らく東海道線上りの8番線から発着すると推測していたのですが、下りホームの6番線発着となっていたのは少々驚きでした。
日頃横浜駅には滅多に出没しない車両が走る事に加え、発車番線も予想外の下りホーム発でしたので、異様な光景をカメラに収める人物の姿も結構多く見受けられたものでした。
ちなみに列車の案内表示は、側面も「臨時」幕が表示されているだけで素っ気無い雰囲気、ステッカーなどを貼り付けても…と感じたものでした。
運転日限定の臨時列車だけあり、当然ながら自動放送などは用意されておらず、車内放送は車掌によるマイク案内でしたが、上野出発後やいわき到着前などには、MAKIKYUが以前特急「フレッシュひたち号」に乗車した際にも聞いた独特なチャイムも用いられていた点は、評価できると感じたものでした。
車内では改装したばかりの湯本駅でイベントを開催する旨を案内するチラシ配布もあり、福島DC開催に合わせて設定された臨時列車らしいと感じたものでした。
先日は時間の関係で終点いわきまで乗り通しでしたが、湯本駅は以前下車した事もありますので、機会があれば新装駅舎なども視察したいと感じたものでした。
(名前の通り常磐温泉郷に位置する駅で、駅近くには多数の温泉旅館が存在、また徒歩圏に比較的割安な立ち寄り湯もありますので、温泉巡りが好きな方などは特におススメかと思います)
車両は年式落ちの一般的な特急車両だけに、乗り慣れた方には余り面白みがないと感じるかもしれませんが、MAKIKYUは常磐線を何度も乗り通していながらも、特急「スーパーひたち号」への乗車機会は一度もなく終焉を迎える状況でした。
MAKIKYUはスーパーひたち号以外の651系充当の特急にも、今まで乗車した事がなく、同系は幾度も姿を見ていながらも、乗車はつながーるふくしま号が初めてと言う状況でしたので、同系初乗車は少々新鮮に感じたものでした。
乗車した普通車の座席は、座面や背ずりの厚みなどはそこそこで悪くないものの、年式落ちの車両だけあって座席下の足元空間が詰っています。
窓側席でも脇に少しだけ足を伸ばせる空間が存在するのは救いとは言えども、足元が少々狭く感じるのは難点と感じたもので、座席に関してはシートピッチがやや狭い難点があるものの、651系と共に少し前の常磐線特急で活躍していたE653系の方が…と個人的には感じたものでした。
背面テーブルには、特急時代そのままの車内設備案内も残存しており、「車内公衆電話は平成24年4月1日以降使用できません。」と後に追加で貼られたステッカーは、携帯電話が普及した今日の世相を現していると言っても過言ではない状況です。
今日ではまず運行が考えられない「仙台方面→」という案内はそのままで、651系が残存している間に再び常磐線を北上し、岩沼から東北本線に乗り入れて仙台まで足を伸ばす機会があるのか否かも気になります。
最近の電車とは異なる直流電動機を用いた車両ならではの走行音や、取手~藤代間の交直切替セクションで車内灯が消灯する辺りも、やや年代物の車両ならではと感じたものでした。
とはいえ車内の雰囲気は、651系よりも一世代前に当たる旧国鉄設計の車両に比べると格段に見栄えもよく、特急としての充当なら最新型に比べると様々な点で見劣りが否めないものの、快速列車としての充当であれば、夜行でもない限りは充分過ぎるレベルと感じたものでした。
特急「ひたち号」への新鋭E657系投入で、常磐線から追われた既存特急車両も、一時期臨時快速列車に充当されたE653系は全て新潟地区へ転用されていますので、首都圏各地での臨時列車充当はまず望めない状況です。
しかしながら651系は一部が高崎線特急に転用された程度で、波動用などに充当できそうな車両が多数あると思いますし、首都圏では定期特急列車でも国鉄時代に製造、その中でも登場当時から見劣りが否めないと言われていた車両の一部が、未だ第一線で活躍する有様です。
そのため651系は今日の特急車としてはやや見劣りする部分もあり、経年で少々草臥れた雰囲気も感じたものの、まだ活躍舞台はあると思いますので、余剰車両の今後も気になる所で、また臨時快速で走る機会があれば、乗車するのも悪くないと感じたものでした。
またつながーるふくしま号の乗車日には、もう一つ別の福島DC開催に関連した全車指定席の臨時快速列車にも乗車したものでしたが、こちらに関しても近日中に追って取り上げたいと思います。
(お断り)つながーるふくしま号は多数の地域に跨って運転する列車ですが、福島DCに伴って運転されている事も鑑み、鉄道[東北]カテゴリーでの取り扱いとさせて頂きます。
つながーるふくしま号の651系充当は、「ゆう」からの急な車種変更に加え、交流電化区間へ乗り入れる関係もあり、充当車両が限られる事も大きいと思いますが、今までになかった異例の「開放扱い」と言っても過言ではなく、かなり乗り得な列車だったと感じています。
過去にE653系が臨時快速に用いられた事も考慮すると、ありえない話ではない気もするのですが、首都圏では陳腐な印象が否めない185系や215系が、未だにライナー等に頻用されていますので、これらの代替に充当しても…と感じます。
磐越西線も郡山~会津若松間での高速バスとの競合も考慮すると、4両付属編成を快速の一部に充当しても…と感じますが、719系と異なり編成両数の増減が難しい事と、乗降性の悪さ故に通学ラッシュ対応に難がある事が難点と感じます。
車両数には余裕がありますので、廃車にする位なら波動用も兼ねて3~4編成を郡山常駐、2編成程度を常用し、他に臨時列車として活用するのも悪くない気がするのですが…
一部区間ながらも両毛線では既にスワローあかぎなどが定期運転されており、特に車種制限のある路線でもないと思いますので、桐生への運用で651系が充当できないという事はないと思います。
つながーるふくしま号の場合は、突発的な車種変更故に快速での651系登板となった可能性が高く、最初から651系充当なら急行として運転していても不思議ではない気もします。
足利大藤まつり号も651系充当なら、快速ではなく急行に格上げされる可能性もあり、そうなると有難くない気もします。
とはいえスワローあかぎなどへの転用改造を行っていない波動用編成に余裕があるならば、サービス面に加えて消費電力量低減も兼ねて、651系を充当した方が…と思います。
ただ185系がしぶとく活躍する状況では、こちらの淘汰も課題かと思いますので、基本編成に関しては、スワローあかぎ号などへの転用を進めるのも一つの方法としてアリと感じています。
増結4両編成に関しては、廃車も発生している有様ですので、こちらの一部を編成組替し、モノクラス6両の波動用編成にするのも悪くない気がします。
交直両用車で485系代替に充当できそうな優等用車両は、JR東日本では他に見当たらない状況ですので…