還暦直前に心臓弁膜症(僧帽弁閉鎖不全症弁形成術体験記)

還暦を目前にして滋賀医大の浅井徹先生の執刀で僧帽弁形成術を受けました。
私の体験が同病の方の参考になれば幸いです。

弁形成術費用は何家族分の保険給付に相当?

2011年06月17日 | 入院・手術費用
最近届いた健保だより(健保組合が全社員に配っている)に今年度の予算が載っていました。
それを見ると、被保険者1人当たりの保険給付費は約31万円となっています。
つまり1家族当たりの給付が31万円として予算が組まれているわけです。
昨年の心臓手術で約350万円の費用がかかりましたが、高額療養費対象なので費用の大半は保険から支出されました。
家族当たりの給付金は去年とあまり変わらないとすると、単純計算で
350/31≒12となりますので、
12家族分の給付を独り占めした
あるいは
12年分の給付を一度にもらった
こととなります。

保険の意義は
1人はみんなのために、みんなは1人のために
One for All,All for One
というところにありますが、つくづくそう思います。

社会人になって今まで39年あまり、保険料を払い続けてきましたが、今まで家族誰もが大きな病気したことがないので、その保険料は誰かの役に立ってきた。
今回逆に、みんなから助けてもらったことになるわけです。

ところで
One for All,All for One
という言葉、もっとも古いところでデュマの三銃士に出て来たと言われています。
第九章のラストで、ダルタニアンがアトス、ポルトス、アラミスと手を重ねて誓った言葉だそうです。
この三銃士はフランスの小説で、原文では
Tous pour un, un pour tous
と書かれていますので、そのまま訳すと
みんなは1人のために、1人はみんなのために
となりますから、いつの間にか、みんなと1人がひっくり返ってます。
All for One,One for Allという言い方はないことはないが一般的ではないみたい。

この「三銃士」ですが、入院する前の週の金曜日に本屋で買ったんです。病院で退屈したら読もうかと思って。上下2巻でしたが、入院中は結局上巻の途中までしか読めませんでした。
その後退院した後に読み終わりはしたのですが、
1人はみんなのために、みんなは1人のために
というダルタニアンの言葉は今以て思い出せません。もっとも意訳されているのでこのままの言葉ではないそうですが。。
この本はその後処分してしまったので今さら探しようもなく…
あー、捨てるんじゃなかった・・・・

そうだ、立ち読みしようか…


去年の医療費を積算しました

2011年02月13日 | 入院・手術費用
健保から付加給付をいただいたので医療費還付請求が難しくなったのですが、取り敢えずまとめてみることにしました。
病院、医院、薬局からもらった領収証の金額をパソコンの表計算ソフトに入力しました。
医療機関、日付、支払額をそれぞれ入れて集計すると
件数は30件 ← このうち24件が私です(^_^;)
支払総額は291,512円。
その他、病院で買ったT字帯や呼吸練習器、交通費などが14,595円
総合計が306,107円。

給付金の合計は250,200円でしたので(既にアップした記事とは多少の齟齬があります)、差し引き支払った金額は
55,907円。
最終的に豆パパ家の財布から出ていったお金は55,907円でした。
というわけでやはり医療費還付請求は出来ないことがわかりました。
・・・・って残念がる必要はまったくないのですね。

これからわかったことは、会社の食堂の出入り口で保険の勧誘が毎日すごいのですが、私の場合、安心して断ることが出来ます。それだけではなくて会社もある保険会社と契約して全社員に勧誘しています。
よし、これからは右から左だ。

費用について(続き)

2011年02月06日 | 入院・手術費用
以前書きましたように、初めて医療費還付請求をするつもりになっていたのですが、1月下旬に健保から付加給付の連絡がありました。
金額は154,800円となっていて正味びっくり、仕事中でしたが、思わず声を上げそうになりました。

えっっ、それってどんな規定になっているの?

あらためて健保のDBを開いて付加給付の規定を見てみると(見るの初めて)
「被保険者が病気やけがで治療を受けた時、各診療月における1件ごとの医療費自己負担額のうち高額療養費自己負担限度額までの部分について、25,000円を控除した額が払い戻されます。」
と書かれています。わおーーーー、ラッキー、これは知りませんでした。
ってのんきな社員だな、まったく(^_^;)

そして1月末日に指定の口座に振り込まれました。
これで医療費還付請求は難しくなりました。
しかし健保の財政も決して楽じゃないんです。赤字と黒字を毎年交互に出すような状態なんですが、なかなかの太っ腹です。私が足を引っ張ったので今年度は赤字間違い無しかも。

費用について

2011年01月08日 | 入院・手術費用
今回の僧帽弁形成術に関する費用をまとめると以下の通りとなります。

総医療費----------------------3,480,230円
食事代--------------------------33,920円
この2項目は保険給付対象で
総医療費に対する一部負担額--------179,802円
食事代の負担額-------------------13,780円
病衣借用料------------------------1,260円

病衣は保険給付外です。
支払額は総医療費に対する一部負担額、食事代の負担額、病衣借用料の合計となりますので
194,842円
この金額を会計窓口で支払いました。
健康保険限度額適用認定証を事前に提出していたので、この金額となりました。
通常は3割負担なので、健康保険限度額適用認定証を使用しない場合は、100万円を超える金額の用意が必要になります。
限度額適用認定証の利用に当たってはいろいろ制限事項があるようなので、申請を考えておられる方は健康保健の事務局などでよく確かめておかれると良いと思います。

ところで滋賀医大は支払いにクレジットカードが使えるので、ポイントがたまります。
某大手家電量販店の提携カードを使ったので、家電製品が1000円ほど安く買えます♪
加入している生命保険などからの給付金は、会社に復帰してから請求手続きを行いました。
会社の共済会に傷病見舞金の申請して5,000円
全労済に入院給付金申請して90,000円
合計95,000円入金があったので、差し引き支払額は99,842円となりました。

ところで2010年は医療費が初めて10万円を超えました。
所得税の医療費控除を受けるには、医療費から保険等からの給付金を差し引いた金額が10万円を超える必要があります。
つまり
医療費-保険等からの給付金-10万円=医療費控除額
となります。
今回初めてこの金額がプラスになりましたので、医療費控除の還付請求を行う予定です。
私が社会人になって39年目にして初めて還付請求を行うことは、つまり38年間は医療費が控除額を超えなかった訳です。ちなみに2009年は2万円ほどでした。
何十年もの間、家族みんなが健康に暮らしてこられたわけですから、有り難いことだと思います。

入院費用のこと

2010年10月18日 | 入院・手術費用
診断がつき、手術などの日程が明らかになり始めると、今度は医療費が気になるようになります。
関心事が次々押し寄せてきます。
全部で400万円ほどと聞きましたが、庶民の私にはなんだか目がくらくらしそうな金額です。
それに浅井先生から聞いた更生医療って何なんだろう?
入院給付金はどれだけ出るのだろう?

生命保険については、30年以上前から生保ではなくて全労済に加入しています。
全労済の団体生命共済では病気入院の場合、加入口数に関係なく(最低口数はありますが・・・・)入院給付金として1日5000円が給付されます。
入院日数が20日以内の場合は診断書は必要なく、入院日と退院日がわかる病院発行の書類を付けて請求できます。20日を超える場合だけ全労済指定の診断書に書いてもらうのだそうです。
私は17泊18日でしたので、【有料】の診断書は不要になりました。
ただし全労済の団体生命共済は加入労組毎に契約内容が異なるらしいので、これはほんの一例です。

つぎは更生医療のことです。
更生医療とは、心臓や腎臓等医療によって回復が見込まれる場合に限って、医療費の90%を公費で負担する制度です。
ただし、所得によっては該当しないことがあります。
ネットでは詳しいことがなかなかわからないので市役所の福祉課に電話して、更生医療の所得制限について聞いてみました。
回答は、市民税の所得割が年額235,000円を超えると対象から外れるとのことでした。
都道府県民税と市町村民税の合計が住民税となりますが、都道府県と市町村の分捕りの割合は、私の住む滋賀県では4:6となっています。

つまり、住民税の60%が市民税でその税額が年額235,000円以内でなければ、更生医療の対象にはならないということがわかりました。
※均等割の税額はごくわずかなので無視しています。

読者の方で詳しいことをお知りになりたい場合は、お住まいになっている地域の自治体の福祉課とか、障がい(害)に関する行政を行っている部門にお聞きいただくと良いと思います。

前年の源泉徴収票を見てみると、どうも対象にはなりそうもないので、申請はしないことにしました。

さて医療費が仮に400万円とすると、自己負担は3割で金額は120万円です。
弁形成の場合は300万円台半ばから後半で、弁置換の場合は400万円を超えるようです。
※術後肺炎等合併症を併発するとこの限りではありません。

そして普通でしたら、退院時に自己負担分の120万円を支払います。
その後に、自己負担限度額を超えた金額を還付請求するのが従来のやり方でした。
ところが還付請求しても、還付されるまでタイムラグがあり、2~3ヶ月かかるようです。
したがって窓口でこれだけの金額を払おうとすれば、まず銀行等で定期を解約するとか何らかの金策が必要になると思います。

ところが平成18年度から健康保険限度額適用認定証という書類を取得し、入院時に窓口に提出しておけば、退院時に支払う金額は自己負担限度額までになる、という制度が出来ました。
自己負担限度額は純粋に医療費のことで、食費や貸与されるパジャマ、診断書代や個室料金等は対象になりません。

なるほど、いろいろ勉強になりました。と言うことは私の場合は健康保険限度額適用認定証を健康保険組合からもらっておいて、入院時に窓口で提出しておけば自己負担額以上の請求はされないということです。念のため健保組合に電話して確認しました。

私の場合は更生医療制度には縁がなさそうで、それ以上調べなかったため、この制度や身体障害者手帳の詳しいことの調査は入り口で引き返してしまいました。