還暦直前に心臓弁膜症(僧帽弁閉鎖不全症弁形成術体験記)

還暦を目前にして滋賀医大の浅井徹先生の執刀で僧帽弁形成術を受けました。
私の体験が同病の方の参考になれば幸いです。

珍しい狭心症

2013年07月28日 | 雑記帳(心臓と関係有り)
前回の「ためしてガッテン」では、あまり一般的ではない狭心症がテーマでした。

ひとつは
心電図や画像検査など、あらゆる検査をしても異常と診断されない。
しかし、発作が起こると心臓がものすごく痛いという狭心症があります。
病名を「微小血管狭心症」と言い、2010年に診断のガイドラインが公表されました。
アメリカでは1980年代に研究が進みましたが、日本への情報はかなり遅れました。

狭心症は、冠動脈の一部が狭くなり血流が足りなくなるので、心臓に負荷がかかったときに痛くなり発作が起こる、というのが一般的です。
しかし、微小血管狭心症では寝ているときのように、安静時に起こるのが普通なのだそうです。

原因はエストロゲン(女性ホルモンの1つ)の減少で、更年期を迎える女性に多く、それも40代、50代の患者が大半を占めています。60代になると劇的に減る傾向にあります。
体が慣れてくる?

エストロゲンは末梢血管の拡張作用があり、このホルモンが減ってくると冷え症が増えます。エストロゲンの減少により血管が収縮し血流が減少するため、その部位が冷えてきます。
夏でも靴下が離せないなど足先によく現れるようですが、心臓も末梢血管の塊で、その末梢血管が収縮すると酸素と栄養が足りなくなるので、心臓の働きが十分でなくなります。
それが微小血管狭心症で、一般的な検査では異常なしと診断されてきました。
ですが、活動しているときになぜ発作が起こらないのかは、まだ解明されていないそうです。
男性は元々エストロゲンは少ないためか、微小血管狭心症にはあまり罹らないようです。

ともかくようやく原因がわかったので、治療が出来るようになりました。
投薬で症状が短期に改善されるようで、カルシウム拮抗剤やホルモン剤が処方されるようです。

番組後半では男性に多い狭心症がテーマ。
無痛性狭心症というのがあって、倒れるまで全く気がつかない場合もあるとか。
この場合は実際に冠動脈が狭くなっていますが、糖尿病を患っていると知覚神経が冒されるので痛みを感じなくなるそうです。
痛みを感じないと自分が病気とは思わないですから、大変危険ですよね。
年に一度は検査を受けるのがよいかもしれません。

バッテリー上がりの防止

2013年07月23日 | 日記
最近の車は電装品が多いので、長期間乗らないと電装品に電気が食われてバッテリーが上がってしまいます。
2009年6月に補助制度を利用して車を買い換えましたが、翌年の2010年がバタバタした年になりました。
2010年9月7日に入院
9月14日に心臓手術
9月24日に退院
10月25日に社会復帰
…そして初めてバッテリーが上がったのが、11月20日の土曜日でした。その時の記事は→これです。

しばらくは運転はダメと言われており、しかしあまり乗らないとバッテリーが上がるんじゃないかと心配し、時々エンジンかけてバッテリーを充電していたつもりでしたがダメでした。9月初めから全く車に乗っていなかったわけですが、およそ2ヶ月半で上がってしまいました。その時は軽自動車のバッテリーとつないで何とか復活させました。
その後はなるべく乗るように心掛けていましたが、ただバッテリーの消耗を防ぐためだけに乗るのも馬鹿馬鹿しいですよね。ガソリン代も高いし。

そしてここ最近はほとんど乗っていなかったので、久しぶりにバッテリーを充電することとしました。

充電器はカー用品店で売っているものではなくて、昔自作した定電圧定電流電源を充電器として使います。充電器として使えるように若干工夫してあります。

充電中のアップ、メーターが振れています。

充電電流は1.5A(アンペア)しか流れていません。2Aで設計したのですが、冬は確かに2A流れますが夏というか内部部品の温度が上がると、温度補正など考慮していないのでこうなっています^^;;;
それぞれのメーターの下にはボリウムを付けて、電圧も電流も調整できるようになっています。

車のボンネットとツーショット。

市販の充電器ならつなぐだけで充電できちゃいますが、元はといえば電気遊び用に作った電源なので、特に電圧をキチンと合わせる必要があります。
自動車用電池は鉛電池なので、それに最適な電圧に設定しました。

さて、日曜日の9時から充電を始めて、投票などで外出した2時間は中止して夜の7時半まで充電しました。
充電時間はトータルで8時間半。充電終了時の電流は1.2Aまで減っていたので定電流域に入ったようです。
1.5Aで連続充電したとして、
1.5A×8.5H≒13Ah(アンペアアワー)です。
搭載されている電池が46B24Lなので電池容量は36Ah/5HR(アワーレート)
46B24Lの容量が36Ahというのはネットで入手しました。

20時間率容量に置き換えると、おそらく45Ahくらいはあります。
最後に車に乗ったときの電池の充電量を80%とすると(充電制御車の場合満充電まで充電しないよう制御されている)、そこから13Ah放電したわけで、充電開始前では23Ah残っていた計算です。
5時間率容量に直すと17Ahくらいなので半分以下になっていますね。

電池工業会によると「エンジンの始動限界は、一般的に、バッテリ容量の60%~70%程度の放電で始動できなくなる恐れがあります。」と書いてありましたので、そこそこ危ない領域に達していたのかもしれません。

ちなみにこれらのデータから暗電流を計算してみると、10mA程度のようです。
電池工業会の資料では、暗電流は一般的に10~30mAと書かれていましたから、良い値のようです。
今度ディーラーに行く用事が出来たら、ついでに聞いてみたいと思います。

騙されかねない統計データ

2013年07月11日 | 雑記帳(その他)
先日見たビッグデータ絡みの番組で、こんな統計データがフリップで紹介されました。

心筋梗塞患者の95%が食べている
がん患者の98%が食べている
犯罪者の90%が犯行の24時間以内に食べている

さて、この食べ物を禁止するのが良いかどうか?
という設問に対し
街中で聞かれた20人のうち、16人が禁止すべきと回答

いったいこの食べ物は何でしょうか?
とんでもないものなんでしょうか?

なんと、
・・・・それは・・・・ごはん

ご飯を禁止すると大変なことになります(^O^)

上に挙げた3つの統計データは別にウソではなく、正しいんですよね。

正しいのですが、統計データには裏があります。書かれていないことを想像しないと勝手に騙されます。
上に挙げた例では、心筋梗塞やがん患者でない、犯罪者でない人がどれだけ食べているのか、というところに目を向けないといけないんですね。

いろんな統計データがテレビや新聞で紹介されています。
数字そのものに間違いやウソはなくても、統計には裏があり、ある種の誘導があっても不思議はありません。隠れている、または隠していることを見抜く力が必要な時代かもしれません。

31回目の外来受診

2013年07月06日 | 手術後の外来診察
7月5日は久しぶりに日時変更無しで、31回目の外来でした。
今回も特に検査はなく、診察室に呼ばれて聴診と血圧測定、その後雑談?
10分もかからず終了です。

血圧は左腕で測定、値は116-66で良好。
このところ脂肪摂取が増えているのでどうかなと思っていましたが、OKです。
聴診も問題なし、いつもながら淡々と進みます。
次回は7週間後の8月下旬です。
年に2回はレントゲン、心電図、採血の検査をすることになっていて、前回は2月でしたので次は8月、ということで次回は検査が行われます。
…ということで、次回は朝食抜き、水は飲んでも良いとのことです。

血圧は若いときの方が高く、いつも130を超えていました。下戸なので飲酒はほとんどしませんでしたが、タバコは毎日20本弱吸っていました。
一般的な話として血圧は年齢+90が目安といわれていた時代で、その目安より20も高いわけですから、60歳にもなるとどうなるんだろうと少し不安も抱いていました。
それがいざ還暦を迎えて110~130くらいに収まっているので、言うことはありません。
多分食事や生活に妻が気を配り続けてくれた結果だと、今では思います。

富士山には川がない

2013年07月03日 | 雑記帳(その他)
富士山が世界遺産に登録されてから、何かとテレビで紹介されています。
先日見た番組2本は富士山と水のこと。
違うチャンネルですが、かなり似た内容でした。

富士山周辺で有名な白糸の滝・・・・上流に川があるわけではないのですね。岩の隙間から大量の水が崖を落ちているのです。そもそも富士山には川がない…ことを知りませんでした^^;;;
富士山は成層火山で、溶岩と火山噴出物が交互に層をなしています。
ちなみに火山の分類において成層火山=コニーデと子どもの時に本で読みましたが、今はそうは言わないそうです。時代と共にいろいろ変わっていくのですね。
溶岩は水を通しにくく、火山噴出物は多孔質のため水を通します。富士山の表面は火山噴出物でできているので、雨は浸透して溶岩との境を地下水流として麓に向かって流れていきます。
そして溶岩が地表に現れる所に水が湧き出します。湧き出す場所は、富士五湖、忍野八海、白糸の滝などの滝、柿田川などなど。

面白いのは湧水の同位体比で水源がわかること、どういうことかというと湿った空気が富士山にぶつかると上昇気流になり、やがて結露し雲ができます。雲は雨を降らしますが、低い場所で降る雨と高い場所で降る雨は水分子の同位体比が異なる・・・・低い標高で降る雨は(重い)水なのだそうです。
地下水は溶岩流に沿って流れますから、ある湧水の水源は標高ではこの場所。この湧水の水源はここ、とかなり正確にわかるようです。

ところで地下水はすべて陸地に湧き出すのではなく、駿河湾にも湧き出ていると考えられています。駿河湾の海底から汲み出した湧き水に、研究者が何か電極を差し込んで測定していました。
その測定器が表示する数値を指さして、
このあたりの海水の10%ほどは湧水と考えられるとコメントし、カメラは測定値を大写しにしていました。
その数字を見ても、はて?
それについての解説はありませんでした。

幸い録画した番組を見ていたので、見終わった後にバックさせてスロー再生し、停止させ測定器のメーカーと型番をメモしました。
後で調べてみるとその測定器は、電気の通りやすさを測る「導電計」でした。
海水は電気をよく通しますが、淡水はそれほどでもありません。海水に淡水である湧き水が混じると導電率が下がり、電気が通りにくくなります。研究者は導電率の数値を見てぱっと湧水の率を言ったわけです。
導電率と海水-淡水の比率のグラフが頭の中にあるわけですね。

しかし、駿河湾に湧水があるということは、その昔の噴火で溶岩が駿河湾に流れ込んだことを意味します。想像すると恐ろしくすごい噴火ですね。