還暦直前に心臓弁膜症(僧帽弁閉鎖不全症弁形成術体験記)

還暦を目前にして滋賀医大の浅井徹先生の執刀で僧帽弁形成術を受けました。
私の体験が同病の方の参考になれば幸いです。

25回目の外来受診

2012年11月23日 | 手術後の外来診察
一週間近く前になりますが11月16日(土)は退院後通算で、25回目の外来診察でした。
この分では、数年後には100回目の外来なんて言ってそうです。

それはともかく、前回の診察でアーチスト錠が1錠減りました。今回の診察における血圧測定の結果でアーチスト錠が元に戻るのか、継続かが決まります。
果たして、血圧は112-68でした。この数値なら問題なく1錠で継続です。
まあ、もともと高い方ではないのでさほど心配はしていませんでしたが…とは言え、ここんとこの寒さで130を超えたりしていたら元に戻ったかも。

今回は予約時間の15分前に診察予約票を提出し、5分前に診察室から呼ばれました。
このように時間前に呼ばれることは大変珍しい・・・他の患者さんも順調なのですね。
診察は10分もかからなかったくらい。何もないので書くこともありませんが、良いことですよね。
時間があったためか、順調ではないいろんなケースを今回聞かせてくださいました。
私からは新聞取材を受けたことを報告しました。

ところでアーチスト錠が1錠になってからふらつきなどはほとんど無くなったので、やっぱり薬の副作用だったことが証明されました。

次回診察は12月21日です。

話はそれますが、休みに録り溜めていたビデオを観たなかで、・・・・
あるシニア向け情報番組において、シニアの働き方について、2回続けて討論形式で番組が構成されていました。
番組の中で紹介されたのは
求職しているがなかなか仕事が見つからないというシニアの声
70歳を過ぎても企業に残り研究を続けているシニア研究者
NPO法人を立ち上げて地域において活動している代表のインタビューと活動の様子
積極的にシニアを雇用する企業
これを見て62歳でリタイヤするのは早すぎるのだろうかと思ったりもしました。
が、来年いっぱいで会社を辞める決断をしたことの判断は間違っていないと思っていますので、やっぱり(会社に)未練はないのでしょう(笑)

リタイヤすることと会社を辞めることは同じではない・・・・来年は退職後の人生についてじっくり考えていきたいと思います。

話は戻りますが
先生からスポーツを勧められました。。。。
うーん、40歳過ぎまではバドミントンをやってましたが・・・・
今さらもう無理だし、ウォーキングは軽いのでせいぜいスロージョギングぐらいかな?

心臓弁膜症の新聞記事

2012年11月07日 | 日記
11月6日付け朝刊に心臓弁膜症の記事が掲載されました。
狭心症や心筋梗塞など治療に緊急を要する心疾患は新聞やテレビでよく取り上げられますが、弁膜症の記事を新聞で読むのは珍しいです。ここまで大きく紙面を割いた記事は初めて見ました。

弁置換(機械弁、生体弁)、弁形成の治療法の解説に加え、最近始まった大動脈弁におけるカテーテル治療の解説もありました。
経カテーテル大動脈弁留置術(TAVI)という、大動脈弁狭窄症に対するカテーテル治療についてはあまり知らなかったので興味深かったです。この治療法はまだ保険の対象にはなってなくて一部医療機関において先進医療として実施されているようです。

また手術の件数が2000年には1万件だったのが、2010年には1万9千件に急増していると書かれていて、これには驚きました。

記事の導入部に
滋賀県に住む会社員男性(60)とあって、精密検査から手術、退院を経て社会復帰までの経過が書かれているのですが、この会社員とは私のことです。
9月の終わりに新聞社からブログメッセージを通じて取材申込があり、日時や場所を調整した結果10月中旬の終業後、駅のカフェで1時間あまり取材を受けました。

記者さんは東京からお越しになっていたので、東京版にしか載らない?
もしそうなら掲載された記事を送ってもらわねばと・・・・お聞きしたところ、記事は北海道から九州まで全国に一斉に載りますとのこと、後日11月6日の朝刊に載せると連絡いただきました。

取材中、こんな話を聞きました。
心臓手術で最も多いのは冠動脈バイパス手術だが、件数としては減る傾向にある。
ステント留置術の適用が増えてきているのがその理由だそうです。
ところが弁膜症手術は最近急増しているので、バイパス手術の件数との差があまりなくなってきているそうです。

心臓弁膜症罹患の性差

2012年11月03日 | 雑記帳(心臓と関係有り)
私が入院していた時、心臓血管外科の患者は男性患者が女性患者より多かったので、心臓病は男がかかりやすいのかなあと、ちょっと疑問が……

それも退院と共に忘れていましたが最近思い出し、何かデータでもあるかなあと、検索開始。
しばらく探すとこんな文献が見つかりました。
そのなかから弁膜症について抜き出してみると、

弁膜疾患;以前は、成人の弁膜症の大部分がリュウマチ性であった。慢性リュウマチ性心疾患は平成12年心血管系死亡率でも明らかなように、女性に多い。しかし最近では、リュウマチ熱が激減したことと、高齢化社会になってきたことによって、非リュウマチ性弁膜症が多く見られるようになり、弁膜症の男女比も異なってきている。大動脈弁狭窄症の一因となるニ尖性大動脈弁は人口の約1~2%にみられ、男女比は3~4:1と男性に多く、老人性石灰化弁、リュウマチ性なども含めた大動脈弁狭窄症全体の頻度も3:1で男性が多い。僧帽弁閉鎖不全症にはリュウマチ性、弁輪の異常な拡大と石灰化、腱索の断裂、乳頭筋の障害など種々の成因が関与しているが、重症例の頻度はいずれの場合も男性に多い。僧帽弁逸脱は、日常よく観察される弁膜症であるが、心エコー図で検索した場合には、若年健常者の20%前後に認められる。女性では加齢により頻度が減少する傾向があり、逸脱による重症僧帽弁閉鎖不全は50歳以降の男性に多いと報告されている。
-----引用終わり-----

弁膜症に関しては男性は女性に比べて、何倍もの率で罹りやすいということのようです。
それにしても健常者でも僧帽弁逸脱の率が意外に高いのに驚きました。
先天性の心疾患のうち心室中隔欠損と心房中隔欠損は女性の方が多いそうですが、私は小さいながら心房中隔欠損もありました。