気ままに

大船での気ままな生活日誌

処暑の日 寺と祭りと美術館

2008-08-24 08:54:46 | Weblog
土曜日23日は二十四節気の一つ、”処暑”だったのですね。まさに暑さが収まる、涼しい1日でした。この日の午後、星野ジャパンのふがいない敗戦を見届けてから”やけ散歩”に出掛けました。いつものように、行く先不明のぶらり散歩でした。

北鎌倉駅を降り、自然と亀谷切り通しを抜けるコースをとっていました。まず、海蔵寺。山門前の萩はひとつふたつ咲き始めた程度。山門くぐってすぐのサルスベリは満開。その横の紫苑はもうボクの脊丈ほど伸びていました。ピンク色の芙蓉、桔梗も咲いていましたが、竜胆はまだまだでした。本堂にお参りし、裏の庭園に向かう脇道で玉紫陽花が、玉をいっぱいつけていました。ボクは花よりも、玉のようなこども(蕾)の方が好きです。

玉がいくつも。

おひねりのような、芙蓉の花。しぼむところか開く前か。


そして扇川沿いを歩き、浄光明寺へ。山門前に樽神輿が。そして、本堂前にぼんぼりを並べている人々。この付近の町内会のぼんぼり祭りだそうです。夕方6時頃から灯りが灯るそうです。子供神輿もかつぐそうです。今年はぼんぼり祭りを3カ所でみたことになりました。運がいいです。この運を星野ジャパンにあげたかった(また愚痴)。

可愛い樽神輿。

ぼんぼり。灯りがついたら見事でしょうね。

魚の子、ポニョちゃんもいた。


そして、八幡さま方面の道へ。粋な黒塀の旧川喜多邸の横へ。工事中でした。いよいよ映画関係の会館の建築でしょうか。”生誕100年川喜多かしこ展”を東京国立近代美術館フィルムセンターでやってますね。その塀に鏑木清方記念美術館のポスターが。そうだ、”鏡花作/清方描く”展をみたいと思っていたのだ、と美術館へ。


ちょうど4時でしたが、閉館は4時半、間に合いました。ここは何度も来ていますが、いつ来ても、うつくしい美人画にうっとりです。泉鏡花と清方。小説家と挿絵画家、お互いに認め合う”相思相愛”のコンビだったようです。”小説家と挿絵画家”(下絵)の作品もありましたが、鏡花が優男(そうみえる)だったことをはじめて知りました(笑)。泉鏡花といえば、玉三郎の演題がいくつも。その展示もありました。婦系図、夜叉ヶ池 や高野聖。先月の七月歌舞伎の夜の部で高野聖をやっていました(ボクは昼の部の静御前の玉三郎をみました)。朝日新聞で丸谷才一さんが玉三郎脚本(原作に忠実)を批判してましたが、どうなんでしょうかね。
有名な”一葉女史の墓”をはじめ、”三枚続”の口絵など美女、美女でうっとりは、いつもの通りでした。 

帰り道、大船のお稲荷様でお祭りが始まるところでした。



この日、スポーツ観戦して、ぶらり散歩をし、寺巡りし、そこで花見物もし、二つのお祭りにも遭遇し、そして、美術館も。加えて、映画や歌舞伎も心をよぎり、まるでボクの”好き”が、みんな、涼しい処暑の日に集まってきてしまったような、とても嬉しい1日でした(星野ジャパンが勝ってくれたら、もっと嬉しかったのに;また愚痴)



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歴史的快挙 四百リレー銅メタル

2008-08-23 10:41:23 | Weblog
22日昼の星野ジャパンの準決勝敗退の、うっぷんを一掃してくれました。その夜遅く、行われた四百リレーです。わが日本チームは、見事3位でゴール、堂々、銅メタルを獲得しました。

これがどんなにすごいことかというと、五輪の男子トラック競技で、史上初の快挙であること、男女としても、1928年アムステルダム大会の女子八百メートル銀メタルの人見絹枝さん以来といいますから、80年ぶりの快挙です。

実力ベストスリーに入る、米国、英国が予選のバトンミスで敗退し、日本チームは総合3位のタイムで決勝進出。ひょっとしたら、ではなく、かなりの確率で銅メタルの可能性が出てきました。がんばれニッポン。

そしてスタート。第一走者、塚原がロケットスタート。そして、確実性の高いアンダーハンド・バトンタッチで末続に。そして、高平ががんばる、アンカー朝原へ。いいぞ、いいぞ、いける、いける。ゴール。ゴール。あああああ、銅だ銅だ銅だ、どうにもとまらない、ああ今夜だけああ今夜だけ、もうどうにもとまらない、うららうららうらうら。どうでもいいことだけど、これも阿久悠作詞なのだ。嬉しさが度を超すと、支離滅裂の文章になってしまうのだ。



泣き笑いの顔でウイニングラン。これまでの血のにじむような苦労がいっぺんに吹き飛んでしまったような、そんな顔で凱旋パレード。


4人それぞれ万感の思いがあるでしょう。とくに日本の短距離界を長い間ひっぱてきた朝原選手。一番嬉しそうな顔をしていました。確か去年、大阪の世界選手権のあと引退を決意していたはず。それが北京五輪に出場でき、そしてこの日の銅メタル。神様からの最高の贈り物になりました。

自分たちだけで獲った銅メタルではない、日本の短距離界が永年つないで、つないできたバトンタッチがあったから今日のメダルがあるのだ、そんな主旨の談話がありました。ぼくらは、つい、ぼくらにつないでくれた先人の方々への感謝の気持ちを忘れがちになりますね。そんなことを思い起こさせる、朝原選手の談話でした。





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本覚寺 さるすべり

2008-08-22 18:12:06 | Weblog
星野ジャパン、逆転負け。
試合が終わってから、ボクはやけ酒ならぬやけ花見に出掛けたのだ(赤塚不二夫の口調)。

実力は韓国より日本の方が上なのだ、サルも木から落ちるのだ。
で、花見はサルスベリの花にしたのだ。にゃろめ。

サルスベリといえば、本覚寺なのだ。二週間ほど前は咲き始めだったのだ。
もうそろそろ見頃だんべ(突如、清里弁)と出掛けたのだ。

ご自慢のリリーフ陣が足をひっぱってしまったのだ。にゃろめ。
でもベンチに帰った岩瀬投手の悲しげな顔をみるとつよく言えないのだ。

やっぱり打撃陣がいかん(星野監督の口調になってしもうた)。
予選リーグのときから、ゼンゼン。四番が肝心なときに打てないのだ。にゃろめ。

今回は守備も乱れた。にゃろめ。
金メダル以外はいらない、と大口をたたいていたが、銅メダルぐらいとらねばいかんぞえ(突如、龍馬の口調)。

電車の中、まだ愚痴をこぼしてばかりいましたが、
鎌倉駅近くの本覚寺の境内に入ったとたん、
満開のサルスベリの花をみたとたん、
ボクは、もうすっかり気分転換。

勝負は時の運でごわす(今度は西郷どんの口調)。
仙どん、もう、ここらでよか。銅メダルはドウでもよか、安心して帰ってきておくれやす(突如、おかま風の西郷どんに)。あほんだら世論は、おいどんが押さえておくから心配せんでよか。世論ににらみのきく篤姫にも頼んでおくべえ(清里弁でしめる)。

。。。
樹齢100年を越す名木。ちょうど和風の女性が。どうもここで待ち合わせしていたみたい。品格のある女性は待ち合わせの場所まで違う。

品格のない男が隠し撮り。

幹までうつくしい。還暦越えても、つるつるお肌。樹木界の小百合さま。


山門前の白いさるすべり。白星がほしかった(まだ未練)。

鐘楼前の花。

本堂前の花。境内に、6,7本あるのです。6,7勝して欲しかった(未練がましい)

。。。

ついでながら(司馬遼太郎の口調)、清里でみつけた、お肌のきれいな樹木、ふたつ。

うりはだかえで(瓜肌楓) なるほど。

りょうぶ これをさるすべりと呼ぶ地方もあるそうだ。なるへそ。
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清里の富士山

2008-08-22 11:25:34 | Weblog
今日は、まるで高原のような涼しさですね。ボクが小海線の清里のひんやりした空気を身体につけてもってきてしまったみたいです。夏負けしている人には願ってもないカンフル剤ですね。オリンピックが終われば、もう秋風ですよ(笑)。

新宿からあずさに乗って。あずさは数年ぶりです。八王子を過ぎると急に緑が多くなって、”山があるのに山梨県”を抜ける(正確にはまだ山梨県ですが)と小淵沢です。そしてそこから小海線で、”分け入つても分け入つても青い山”と緑のトンネルをくぐって行くとすぐ清里です。

天気が心配でしたが、晴れ女の異名をもつワイフが同行、今回も神通力を発揮してくれました。金メダルの上野由岐子投手みたいです。そういえば、上野さんも九州出身(関係ないかな)。天気はいいし、空気はひんやり。最高の”避暑地の出来事”でした(笑)。

今度の小旅行でボクを喜ばしたこと。それはうつくしい富士山を拝むことができたことです。大船では、もう一ヶ月以上、みてないのだ、これでいいのだ、ではないのだ。2日目と3日目の早朝5時頃から顔を出して下さり、3日目の7時頃には、わずかにつけていた雲の羽衣を脱ぎ捨て、全裸の(汗)のお姿をおみせくださいました。ホテルの人の話ですとこの夏、一番の富士山です、とおっしゃておられました。すごい、やっぱり九州の女性は神通力があるのだ。

それでは、清里の”富岳○景”を。

早朝の茜雲のかかる冨士。鳥も。もしかして鷹?一冨士、二鷹、三なすび(昨日のディナーに出てた)

ちょっと雲がじゃま。

なかなか抜けなかった雲がようやく切れた。”裸の富士”。

おうつくしい。さすがの小百合さまもかなわない(笑)。

富士山の右には南アルプスの連山が。写真の右端から始まる山なみ。

冨士山に継ぐ高い山、北岳などの山なみ。

その右に甲斐駒。”着衣の甲斐駒”

八ヶ岳はもう少し北へ。こちらも雲がいっぱい。

。。。。。

これから星野ジャパンの観戦体勢に入りますので、今日はここまでにします。次回は山野草関係を紹介したいと思います。



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”神様 仏様 上野様” ソフト金メダル

2008-08-22 08:35:50 | Weblog
むかし、連投に継ぐ連投で、西鉄ライオンズを日本一に導いたエース、稲尾投手は、その超人的な活躍から”神様 仏様 稲尾様”と呼ばれました。今回の、日本女子ソフトボールチームを連投で見事、悲願の金メダルに導いたエース、上野由岐子投手も、”神様、仏様、上野様”と呼ばれてもおかしくない大活躍でした。

それは、前日の米国との準決勝(決勝進出戦)から始まりました。ボクはこの日、清里高原を徘徊中でしたが、ちょうどお昼に入った、萌木の村のロックという、ビアホールのようなレストランの大型テレビで実況放送中だったのです。それも、延長9回、勝負の決まった回に入っていました。順番を待ちながら(人気の店なのです)ボクの目はテレビに釘付け。

そして、案内されたテーブルは、テレビ観戦の特等席。ボクはここの、全国酒類コンクールで2回連続金賞受賞したという”八ヶ岳地ビール タッチダウン”をごくんと飲みながら目を皿のようにして観戦したのでした。ついでながら、この地ビールは、”キリン一番搾り”(ボクが毎日飲んでる)をつくった方が、ここでつくった作品なのです。茅ヶ崎の湘南ビールも負けませんが、とても美味しかったですよ。

しかし、その回、それまで完封していた上野投手、不運もあって4点献上して、負けてしまったのです。でも、まだ今晩がある。豪州戦に勝てば、決勝戦に出られるのだ。そして、その晩、清里高原ホテルの部屋のホテルで観戦したのです。な、なんと、昼間投げたばかりなのに、上野投手先発です。それが大変な試合となりました。五輪史上一番のといってもよい熱戦というか、死闘を繰り広げます。7回、豪州に同点ホームランで追いつかれ、延長戦に入る。そして11回、先制されるが、また同点に追いつき、12回に、やっと勝利の女神が日本に微笑むという、ドラマチックな展開でした。

そして、2泊3日の清里散歩を終え、帰宅し、昨日の決勝戦です。先発はまた、上野。前日の米国戦、豪州戦の2試合を、なんと、21イニング318球を一人で投げ抜いた翌日です。大丈夫か。でも、いつもテレビで不機嫌そうに解説する(笑)、前監督宇津木さんは、気力でいけます、大丈夫ですと。

ボクはアテネのときと同じになるのでは(米国が勝ち上がって決勝進出し、優勝した)、戦闘状態のまま、勢いで一気にいく、日本の勝ちと予想していました。そして、上野力投。完投で、日本チームに悲願の金メダルをもたらしてくれました。2日間、3試合連続完投、413球と、まさに、往年の稲尾投手を彷彿させる大活躍でした。

神様、仏様、上野様。

今日は星野ジャパンですね。これも優勝です。断言します。WBCの王ジャパンが優勝したときと状況が全く同じです。このときも韓国を破って、一気に優勝に向かいました。

。。。。。

準決勝(米国戦)をみた清里のレストラン(右端にテレビがみえる)

そのテレビ


死闘豪州戦を観たホテル


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葉山一色海岸の”露天風呂”

2008-08-19 08:23:20 | Weblog
涼しい日曜日の翌日、また暑さがぶり返してきました。あ、そうだ、まだ今年は海水浴に行っていなかったけ、と、葉山一色海岸に出掛けました。

去年の夏は、海水浴発祥の地、大磯海岸から始まって、茅ヶ崎海岸、江ノ島東浜海岸そして葉山一色海岸と、湘南の海岸線を西から東へ渡り歩きました。そして、この海水浴場巡りで、ボクが一番、気に入った海岸は、昨日、訪れた葉山一色海岸だったのです。

何故、良いかって? この海岸の遊泳区域は狭いのですが、そこからビーチを、葉山御用邸方面に向かって数分歩くと、岩盤と大岩、小岩で形成される、岩場の浜辺に着きます。ここの磯遊びが結構楽しいのです。ただ水浴びをするだけではなく、岩盤上の岩と岩に囲まれた水溜りを泳ぎ回るたくさんの小魚や、這い回るカニやヤドカリなどの生き物たちと、戯れるのは面白いものです。

加えて、今回、もうひとつの楽しみを見つけました。それは、岩場から少し離れた場所に、海草やら貝類が繁殖している、海に囲まれた小規模の岩場があり、その岩陰にお風呂に入るようにしゃがみ込むのです。その岩陰は水が淀むところで、波はきませんし、温度も高めです(波のくるところとは明らかに違います)。それに遊泳禁止のところですからめったに人も訪れません。

しばらく、つかっていましたら、あれ、これは露天風呂じゃないですか、と思い始めたのです。温泉の流れる川を川辺に呼び込み、露天風呂にしているところもあるし。ここは冷水だけど、ボクが以前訪れた山梨の温泉は冷水混浴風呂(汗)だったし。

そう思うと、とても豊かな気持ちになりました。こんなスケールの大きな露天風呂なんて世界中どこにもありません。とにかく、景色は雄大です。岩陰の向こうは大海で、打ち寄せる波も間近にみえる、遠く、江ノ島も真鶴半島も伊豆半島もみえる。一方、浜辺に目をやれば、葉山の山の緑がうつくしい。浜辺で子供と戯れる若いママのビキニ姿がまぶしい(汗)。

身体が冷えたら(普通の温泉は暖まったらですが;笑)、浜辺でごろり。お日さまがすぐ温めてくれます。向こうの岩場に行って、生き物たちと遊んでもいい。ここで、ボクはこんな発見をしました。水中をゆっくり動いているヤドカリを捕まえて、岩の上に仰向けにすると、身体を貝の中にすっぽり隠します。しばらくすると(危険がなくなったと察知すると)顔を出し、のこのこ歩き始めます。この顔を出すまでの時間がそれぞれの個体で違うのです。それも、何度繰り返しても、早いものは早い、遅いものは遅いのです。こんなヤドカリちゃんにも、勇気あるもの(無謀派)、臆病もの(慎重派)といろいろなジンカクがあることが分かりました。あらゆる生物に心はある、というボクの持論がここでも実証されました(笑)。

海の家の使用料金は1800円と他の海水浴場より高めですが(通常1500円)、こんな楽しみ付きなら、安いです。同じくらいの値段のスーパー銭湯に行くよりずっといいかもしれません(笑)。みなさんも是非、試してください。ただ、日焼けは覚悟してください。これが嫌で、ワイフは来ないのです(地が黒いのに、何故か;笑)。

。。。。。

今日から、2,3日、高原の夏を楽しんできます。天気が悪そうですが、ワイフは晴れ女なので、暗雲も吹き飛ぶことでしょう。






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目立たぬように はしゃがぬように

2008-08-18 08:49:26 | Weblog
♪ 目立たぬように はしゃがぬように 似合わぬことは 無理をせず 人の心を見つめつづける 時代おくれの男になりたい♪ ボクも好きな河島英伍さんの”時代遅れ”の歌詞(阿久悠作詞)です。そんな”時代遅れ”の、目立たない虫を箱根湿生花園で見つけました。この写真を見て下さい。よく見ないと、どこに虫がいるか分らないでしょ。幹とそっくりの色合いで、まるで木の一部のようです。ガイドの学芸員の人は植物はネムの木ですが、虫は詳しくないので、分かりませんとのこと。蝶か蛾の幼虫でしょうか。

保護色で鳥などに見つからないようにする、その戦略は分るのですが、分らないのは、どうも幹の表皮を食べている様子なのです。葉っぱとか若い茎なら美味しそうですが、この幹は、塩マメみたいに固そうで歯がかけそうだし、それにいかにも不味そうです。本当に、”目立たぬように、はしゃがぬように”そして一日二杯の酒を飲み”さかなは特にこだわらず”なんですね。



目立たない”ネム虫ちゃん”(ボクがつけたあだ名)をみてから、数歩進んだところに、ネム虫ちゃんとは正反対の、目立ちがり屋さんの虫をみつけました。これは蝶の幼虫でしょう。目立つだけではありません。鉛筆で突くと、威嚇するように角を出します(写真ではその決定的瞬間を撮れませんでしたが)。なるほど、ぼくは毒入り虫だぞみたいな、けばけばしい恰好をして敬遠させ、たとえ、敵が近づいてきたら脅すという戦略なんですね。



さて、この写真はなんでしょうか。この文字のような線は虫の食べた跡だと思います。以前、目黒の自然教育園で似たようなのがあり、そう案内があったのです。虫の名前は忘れてしまいました。これこそ究極の目立たぬ虫ですね。あるいは姿、形はめったにみせないけれど、りっぱな文学作品を残す、虫界の村上春樹かもしれませんね。そういえば、この作品も、心の奥深いところの、さ迷う魂の軌跡を象徴的に簡潔に表わしています(笑)。



ぼくら人間も、全く同じですね。目立たぬように生きたい人もいるし、目立って、積極的に生きたい人もいる。はたまた、我が道を行く人と。きっと、どれもこれもいいんだよ、自分らしく生きれば、と虫は教えてくれているようですね。

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ラリックとシーボルト展

2008-08-17 10:22:45 | Weblog
箱根湿生花園を散策した後、昼食をとり、近くのラリック美術館に寄ってきました。箱根湿生花園とのコラボレーションによる”ラリックに咲いたシーボルトの和の花”という特別展をみてみたいと思ったからです。

ボクは以前はガラス工芸品にはあまり関心がなかったのですが、去年、やはり箱根のポーラ美術館だったと思いますが、エミール・ガレの作品をみてからフムフムなかなか面白いなと思うようになったのです。それは、ガラス製品に描かれている文様に、ボクの好きな、植物や昆虫や鳥等の生き物がモチーフになっていたからです。そして、それらが、北斎漫画等の影響を受けている、いわゆる19世紀末のジャポニズムの流れの中にあることを知って、嬉しくなったのでした。

この美術館の常設展と特別展をみて、ルネ・ラリックもまた、植物や昆虫のモチーフを多用していること、そしてそれら植物の中にはシーボルトが日本から持ち込んだ”和の草花”が多く含まれていること等が分かりました。エミール・ガレの15年ほどあとの人ですが、モチーフの生物を克明に描く点もよく似ています。これは、ギフトショップで買った参考書で知ったことですが、湿生花園の学芸員の方がこの企画展に参加し、モチーフの植物の同定(種名を明らかにすること)をしたときに、専門家しか知り得ない微細な特徴をとらえていたり、その観察力のするどさに驚いたそうです。

この詳細な”和の花”文様は北斎漫画等の間接的観察ではなしえません。実際の”和の花”を身近で観察できたからなのです。そこでシーボルトが登場するというわけです。長崎出島の医師、シーボルトは当時の日本の優れた園芸にぞっこんとなり、帰国するときに多数の草花を持ち帰り、現地で馴化し、栽培し、販売まで手がけるようになったのです。それがきっかけで、ヨーロッパでも、百合をはじめとする”和の花”のブームになりました。園芸のジャポニズムですね。これらの花々を直接観察して、ルネ・ラリックがガラスの香水瓶、花瓶、装飾品等に文様として刻み込んでいたのでした。

とても楽しい企画展でした。以下にカタログからの写真をおみせします。
。。。

横浜開港当時の、園芸商社”横浜植木(株)”の百合のカタログ。

モチーフ:テッポウユリ ペンダント

モチーフ:キヅタ(蔦)櫛

モチーフ:ヤマハンノキ ブローチ

モチーフ:フジ ペンダント

モチーフ:シダレウメ 香水瓶と印章

。。。

これは庭園内に展示してあった当時の車。ここにもラリックの作品が。ボンネットの先に注目ください。

はい、この裸体像です。これをつけるのが、当時のステータスだったらしいです(笑)。


ラリックは、あのオリエント急行の車両内のデザインも行ったそうです。実物の車両もここにあるそうですが、今回は時間の関係でパスしました。

往きはよいよいでしたが、帰りは夕方の渋滞に巻き込まれてしまいました。






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真夏の、えのすい 

2008-08-16 13:36:08 | Weblog
今朝、日の出前に、きれいな朝焼けがみえましたが、午後からは雨模様のようですね。少し、大地を冷やしてもらった方がいいかもしれません。

昨日、藤沢で用事を済ませ、午後からは茅ヶ崎方面へと決めていたのですが、突然ウミガメちゃんのことが頭に浮かび、小田急線で江ノ島に向かってしまいました。さすが、夏休みのまっただ中、えのすい(新江ノ島水族館)は子供達でいっぱいでした。

8/1のこのブログで紹介しましたように、7月下旬にアオウミガメの”のんきちゃん”が飼育プールに隣接する砂浜で3時間かかって41個の卵を産みました。赤ちゃんは2ヶ月後に生まれてきますので、まだまだですが、その経過を(有精卵であったかどうか等)ちょっと知りたたくなったのです。

入館してすぐ、その飼育プールに向かいました。そして、そのプールの前に、こんな案内板が。ボクが新聞記事をみて、その日に訪ねたときには、何の案内もなく、ちょっぴり不満でした。その日のブログにも、”説明文を出して欲しい、とくにのんきちゃんがどの亀なのか分るような案内が欲しかった”と綴りました。まるで、ボクのブログをみて対応してくれような(笑)案内板でした。



その案内にいると、のんきちゃんは甲羅の左脇にデータロガーがあり、右脇に古傷があるということでした。7/31に、砂浜に上がり、こちらを振り向いてくれた)たウミガメがのんきちゃんではないかと想像していたのですが、当時の写真をみると、間違いなく、その亀お甲羅の左側にデータロガーがありました。そして、別の角度から撮った写真には、右側に古傷らしいのも写っていました。やっぱり、のんきちゃんだったのです。

あいさつしてくれたアオウミガメ、のんきちゃん。


有精卵であったかどうかの記述はありませんでしたが、間違いないと思います。9月末に、41つ子の赤ちゃんが一斉にデビューするでしょう。楽しみですね。

。。。。。

今回友達になったお魚ちゃんたちを紹介しましょう。

ウミスズメちゃん。カメラを向けたら、ポーズしてくれました。ひょうきんな顔をしてますね。とくに、口をとんがらしている様がかわいいですね。崖の上のポニョちゃんみたいです。


ホウボウちゃん。まるで蝶のようです。そして、よくみると脚もあります。ボクの写真では脚がはっきりしませんので、説明のプレートの写真も載せてみました。




これは魚ではありません。日本一大きなダンゴムシの仲間です。海底300メートル深さの所に住んでいます。オオグソクムシといいます。”大糞食い虫”かと思いましたら、”大具足虫”でした(汗)。最近、植物の”屁糞かずら”ちゃんを可愛がっていますので、これも仲間かと(大汗)。15センチメートルほどになります。世界最大の(30センチ、1キロ)ダイダンゴムシの実際の肌の感触も楽しむことの出来るモデルもありました。金メダル級のチョー気持ちいい感触でした。






帰り際、イルカちゃんのショーも。




ミレーのオフェリア(笑)。


イルカちゃんと握手。


真夏の”えのすい”は元気な魚たちとホモサピエンスの子供たちでいっぱいでした。
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終戦記念日

2008-08-15 08:30:28 | Weblog
8月15日。63回目の終戦記念日です。戦争の犠牲になられた約310万人の方々のご冥福を祈りたいと思います。

。。。

箱根湿生花園の花々。平和。





















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