気ままに

大船での気ままな生活日誌

海老蔵の雷神不動北山櫻 十二月大歌舞伎

2014-12-25 10:09:54 | Weblog

おはようございます。昨日のクリスマスイブはいかがお過ごしでしたか。さて、今朝の話題は、クリスマスイブのイブに観てきた歌舞伎座のお芝居についてです。筋書に舞台写真がついていたので、それらをふんだんに使って紹介したいと思います。

海老蔵の雷神不動北山櫻、とても素晴らしかった。とくに大詰めの二場。華やかな舞台装置の中で、華麗な演技を魅せる海老蔵。これぞ歌舞伎!と場内を沸かせる。万雷の拍手が鳴りやまない。

さて、いきなり、大詰めの写真から。歌舞伎は舞台装置を観るのも大きな楽しみ。うつくしい舞台は、観客の心を一気に沸かせてくれる。筋書に装置考案は竹内弘とある。

大詰 第三場 不動明王降臨の場。二人の童子を引き連れ海老蔵・不動明王が登場。自らの力で早雲の悪心の根を絶ち、鳴滝の執心を沈めたことを、語り、虚空に消え去る。ここで幕が降りる。すごいすごいの大拍手。

そして、その前の場面は、海老蔵・早雲王子、自らの陰謀が暴かれ、朱雀門にたてこもり、追手との激しい戦い。次々と切り倒していくが、最後は不動明王の零力により、退散させられる。大詰第二場 朱雀門王子最期の場



これは、歌舞伎十八番の演目である”鳴神”、”毛抜”、”不動”の三つの演目の通し狂言で、寛政2年、大阪で初演されたものだそうだ。そのとき、二世團十郎が、弾正、鳴滝上人、不動明王の三役をつとめ、好評を博したが、江戸の後期には通し狂言としての上演はなくなってしまった。最近になって、1967年1月に二代目松緑によって復活。2008年以降は、当代海老蔵が、二世團十郎の三役に、早雲王子と安倍清行を加え、5役を演じる脚本により上演してきた。今回、これを歌舞伎座ではじめてお披露目した。ぼくはもちろん、はじめての観劇だが、”毛抜”は、左団次の粂寺弾正で観ている。毛抜も面白い演目だったが、通し狂言でみると、また、全体の筋の位置づけも分かり、よけい面白い。

海老蔵の五役が一番のみもの。それぞれ性格の違う人物を、ものの見事に演じきって、さすが、海老蔵といった感じ。へなへなした、軽い感じの安倍清行なんか、とっても面白かったし、玉三郎(雲の絶間姫)の色仕掛けにひっかる海老蔵・鳴神上人のコミカルな演技も、また良かった。

玉三郎の誘いに引っかかり、胸に手を入れる海老蔵。女を知らない上人なので、乳首をはじめて触り、これはなんじゃという(爆)。酒も飲まされ、泥酔している間に、姫がしめ縄を切り、上人によって封じ込められていた龍神が飛び出し、長い間、旱魃に苦しめられていた人々が待ち望んでいた雨が降りだすのであった。

最後に、海老蔵5役の肖像を。

おまけに、獅童フアンと愛之助フアンのために。

玉三郎をもう一度

初春は海老蔵・五右衛門だ!新橋演舞場。



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江ノ島の海老蔵雲と玉三郎雲

2014-12-24 22:02:54 | Weblog

いつもは、江の島というと富士山が主役だけど、今日は脇役に追いやられてしまった。今日の主役は、なななんと雲!そのわけは、ぼくが昨日、歌舞伎座で海老蔵と玉三郎の”雷神不動北山櫻”という、大変面白い芝居を観てきてしまったからなのデアル。

まず、江ノ島のサムエルコッキング塔から湧き出してくるような、この雲。

まるで、風雲急を告げるような、雲龍のような。まるで、天下を揺らがす陰謀をたくらむ、海老蔵演じる”早王子”のような。海老蔵雲と名付けたい。

一方、ヨットハーバーの上にかかる、うるわしき雲。

でも、ただの美女雲ではない、何か、勅命を受けているような・・・その為なら海老蔵におっぱいを触らせることも辞さない(爆)、そう、玉三郎の、の絶間姫!玉三郎雲と名付けたい

いつもは主役の富士山。

今日は、玉三郎と恋仲の文屋豊秀の愛之助の役回りといってよいだろう。

お昼は呑麺にすれば良かったと、今、思うが、江の島ラーメンを頂いた。ワカメとシラスの入ったおいしいラーメンでごわした。

江ノ島といえば、弁天小僧菊之助。当代菊五郎が江の島歌舞伎で弁天小僧を演じた。歌舞伎に縁のある江の島に相応しい雲だった。

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銀座のライオンと二匹の子猫

2014-12-24 14:49:11 | Weblog

12月23日昼。 銀座のライオンに懐いている二匹の子猫をみました。

ほらね


銀座のクリスマスイブのイブ。今年で最後、ミキモトのクリスマスツリー!

東京交通会館前の電飾


日本橋の行列にもびっくりした。家内が久しぶりに行ってみたいという、タイメイケン。11時開店前に着いたのに。一巡目アウト。

すごすご引き上げる。道すがら。この辺りは漱石名作の舞台になったそうだ。

紅葉とクリスマスツリーのツーショット!

近くのコレド日本橋に入る。レストランは、いっぱいあったが、この暖簾に惹かれて。観てきたばかりの芹沢介の作品。

お料理もいいけど、器もいいこと。これで2000円程度。松江の老舗。

日本橋三越では、2014年報道写真展。ソチ五輪で記録のゆず君、記憶の真央ちゃん。ノーベル賞、ワールドカップ、テニス、大相撲、いろいろあった一年。

東博の表慶館。ここでも長蛇の列。1時間待ちだという。エルメス・レザー・フォーエバー展の最終日。

そんなに待つわけにはいかない。で。本館で、これを観た。エルメスは馬具から始まったというので。

若冲の鶏も観た。これも、せんだって観た、ホドラーの絵のようにリズムがある。

ゆっくりし過ぎて、歌舞伎座の夜の部の開演に遅れるところだった。

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ホドラー展

2014-12-23 09:06:20 | Weblog

今年は、日本・スイス国交樹立150周年に当たり、この関連で多くの展覧会が開催された。ぼくの観たものだけでも、横浜開港記念館の”スイス使節団のみた幕末の日本”を皮切りに、ヴァロットン展、チューリヒ美術館展とつづき、今日、話題に取り上げる、国立西洋美術館で開催中の”ホドラー展”もそう。お正月を迎えると、151年目となり、普通の年になってしまう。感想文も年内にあげなければとがんぱっている次第(笑)。

チューリヒ美術館展でも、ホドラーの部屋があり。そのとき、まさに”パラレリズム(平行主義)”の画家と印象付けられ、こんどの展覧会でも、そうゆう作品ばかりが並んでいるのかと思ったら、そうではなかった。むしろ、”おどりずむ”(笑)の画家という印象が強かった。第三章 リズムの絵画へに、そうゆう絵が集まっている。とくに惹かれたのは、静かに踊っているような気配の4人の女を描く大作”感情III”。このとき、ふと、壁画の田村能里子の絵が思い浮かんだ。そういえば、彼女の描く人物もリズミカルだ。

音楽家エミール・ジャック=ダルクローズの言葉が壁に書かれている。ホドラーは確実に音楽家の仲間なのだ、と云い、もろもろの人間の感情を互いに響き合わせていると絶賛している。当時生まれつつあった前衛的なダンスとも呼応しているという説もある。

そして、第六章 無限へのまなざし /終わらないリズムの夢。チューリヒ美術館にある階段間のための壁画。もちろん実物は来ないが、その習作が展示されている。そして、実物大の、モノクロの写真が壁にはってある。画題は”無限への眼差し”。5人の女性がそれぞれのポーズで、全体ではリズムを感じさせながら、立っている。ぼくは、またここで、田村能理子の壁画を思い出していた。雰囲気が似ている。

この壁画を観るだけでも、チューリッヒ美術館に行ってみたいと、思った。ちょっといたずらして、カラーの壁画を再現するために、”無限へのまなざし”の単独像習作を五つまとめてみた(汗)。

風変りな風景画も面白かったですよ。

アルプスと今朝の富士山を並べてみました。

今日は、久しぶりに家内と一緒に行動。お昼の部は日本橋界隈、夜の部は歌舞伎座です。

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冬至の富士 大船の朝富士&葉山の夕富士

2014-12-22 22:12:08 | Weblog

12月22日は冬至。それも、ただの冬至ではない。19年振りの、”朔旦冬至(さくたんとうじ)”。これは、新月と冬至が重なる年の冬至のことで、19年に1度しか訪れないという。

こんな特別な冬至の日、素晴らしい朝富士を大船で、素晴らしい夕富士を葉山でみた。

大船の朝富士。朝日が当たりはじめ、わずか5分間で、光が頂上から裾野へ拡がる様子。


そして、葉山の夕富士

森戸海岸からの夕富士

夕陽と富士(右端)

富士と江ノ島(右端)

裕次郎灯台

沈む夕陽

少し歩いて、真名瀬漁港の夕富士。

素晴らしい朔旦冬至の富士山だった。

 

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東京駅100年の記憶

2014-12-22 08:43:06 | Weblog

2014年12月20日に東京駅は開業100周年を迎えた。この日に、東京ステーションギャラリーで開催されている”東京駅100年の記憶”に行くつもりであった。しかし、都合がつかず、翌日の21日になってしまった。でも、100年1日後の訪問というのも、また、意義あることだと思うのデアル。

いきなり、辰野金吾の肖像画が迎えてくれる。言わずと知れた東京駅舎の設計者である。プロローグは辰野金吾と東京駅。辰野のお弟子さんが還暦祝いに送ったという絵がすごい。東京駅のほか、日本銀行、東大工学部などの、辰野が手掛けた名建造物がいくつも描かれている。さすが、当代一の建築家だ。

第2章は、東京駅の100年。建設時の図面や建築装飾、工事に使われた機材などの展示があり、創建当時を偲ばれるようになっている。そして、1914年(創建時)、1964年(50年後)、2014年(100年後)の東京駅を中心とした丸の内のジオラマが展示されている。創建時には、駅以外は何もない。あとに出てくる虚子の文章(文学者の東京駅に関する文章があちこちの壁に紹介されている)。今の三菱村がまだ原であった時分、その原の一隅に、今の東京駅ができた。ジオラマをみれば一目瞭然。50年前と現在の比較も面白い。ここだけは撮影可能だったので、以下に示す。



第3章、記憶の中の東京駅では、画家、写真家による駅舎を対象にした作品や、原敬暗殺などの新聞記事、文学者の作品の一部が紹介される。

絵画では松本俊介の作品が三つほど、川上澄夫の”丸の内曇日”、恩地孝四郎の”東京駅”、山川秀峰の”東京駅と美人”とつづき、伊藤善の東京駅(爆撃後)。やはり爆撃を受けたものと思ったが、元田文治のリトグラフは、建物はなんでも廃虚風にしてしまう変わった画家だと気付いた(笑)。

前述の虚子のほか、”阿房列車”の内田百、”東京着は八時三十分だった”一言の(笑)川端康成、北杜夫は”ドクトルマンボウ途中下車”の一節。志賀直哉は”灰色の日”の一節。久しぶりに小説の神様の文章をみたら、どこからか、ぼくの若い頃の空気が入ってきたヨ。あの頃は志賀とか武者とか、よく読んだ。

エピローグはこれからの東京。今、丸の内側の駅前広場は工事中だが、2017年春に完成の予定らしい。そのときの完成予想模型が、この展覧会の大トリを飾った。

恩地孝四郎”東京駅”〈新東京百景〉より,1931年.

山川秀峰”東京駅と美人”1942年


。。。。。

たしか、オアゾの前に、駅舎を望む辰野金吾の像があったはず、と探しに行ったが、みつからなかった。撤去されたようだ。面白い作品だったのに。

在りし日(2012年9月)の辰野金吾

その代り、ミッキーマウスがみんなに囲まれていた。

 

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東北窯めぐり/やきものとかまばの風景 (ぶらり仙台#5)

2014-12-21 09:32:41 | Weblog

仙台2日目は、東北福祉大学の芹沢介美術工芸館へ。家内が大の芹沢フアンで、10月に横浜高島屋で開催された芹沢介展をみたとき、近いうちに、是非、仙台にと心に決めた(汗)、ようだ。ここの所蔵品が多く、展示されていたのだ。二人とも、ここは初めての訪問。駅前バス停から30分近く乗っただろうか、モダンな校舎の東北福祉大学に到着。明け方の雪で、滑りそうな坂道を少し登ると、そこが美術工芸館。

この半年間の展示テーマは”東北窯めぐり/やきものとかまばの風景”ということで、長男・長介氏(当館初代館長)により蒐集された”東北地方のやきもの”と、父・介による数々の”窯場風景”の型絵染作品が展示されている。やきものも好きなぼくにとっては、願ってもないテーマ。一粒で二度おいしい、とても味のある展覧会であった。

芹沢は、岩手県の久慈の窯場を訪れたのを皮きりに、秋田県の楢岡、山形県の新庄東山・平清水、宮城県の堤などの窯場を訪ね、窯場風景を描きとめ、型染本”東北窯めぐり”を制作した。そして、そこで働く人々の姿も、型絵染であらわし、後に屏風や軸、うちわにも仕立てられている。

展示場も広々していて、6F(展示室1,2、3)、5F(展示室4,5)そして1F展示室とある。芹沢作品は、展示室1,2で、有名な”風の字”から始まり、水魚文帯地、沖縄みやげ二曲屏風、津村四季文着物等、お馴染みの文様作品がつづき、いよいよ窯場風景が現れる。”型絵本五部作”、”えほんどんきほうて”、”かまばのひと”等の型染本が楽しい。

そして、展示室2に入り、いよいよ窯場の風景II。窯出し文のれん、ろくろ師文のれん、東北窯めぐり六曲屏風、登り窯文のれん等。芹沢さんの手にかかったら、何でも文様になってしまう。ろくろ師はまるで棟方志功の十大弟子みたいに尊い姿(笑)。ぼくの気に入った文様。

木綿地型染絵 窯出し文のれん&ろくろ師文のれん

そして、展示室3から、芹沢長介コレクション。東北のやきもの展が。はじめ、あまり期待していなかったが、とんでもない、素晴らしいやきもののオンパレード。

展示室3では、東北のやきものということで、宮城県の堤、上野目、山形県の平清水、秋田県の白岩、栃木県の益子など52点。展示室4では、宮城県のやきものに限り、再度、堤そして新田、塩内。そして、展示室4では、ぼくが一番気に入った、宮城県の切込。19世紀制作のもの、77点が。そして、1Fに降りて、福島のやきもの、会津本郷、相馬駒、大堀相馬等85点。質量共にすごい。

ここも撮影禁止なので、絵ハガキセットを購入。ここにも保存しておこうと思う。みなさんはどれがお好きですか。

仙台藩のやきもの

切込焼 二彩隅切角皿

切込焼 三彩六角皿

切込焼 三彩桔梗皿

切込焼 二彩土瓶

切込焼 染付梅花文らっきょう徳利

堤焼 鉄釉油壺

堤焼 三彩火鉢


堤焼 なまこ釉ろうそく立

堤焼 なまこ釉手あぶり

堤焼 亀型水滴

堤焼 なまこ釉甕

東北の近世陶磁

相馬駒焼 青ひび釉鉄絵走馬文蓋付壺

白岩焼 なまこ釉徳利

大堀相馬焼 色絵筒描蝶に花文皿

會津本郷焼 糠白釉流掛浅鉢

コレクターの芹沢長介は考古学者ですが、近世の東北のやきものに興味をもたれたようです。とくに切込がお気に入りで、日本の他の近世三彩の中に置いてみたとき、色彩、配色など、切込が一番すぐれていると思う、と述べています。ぼくもすっかり切込フアンになりました。

すばらしい展覧会だった。これで仙台シリーズを終了させていただきます。乾杯!

切込焼で乾杯! 三彩爛徳利と杯

東北福祉大学。ここに美術工芸館がある。

また、来年も、仙台へ。

 これから、東京駅へ(汗)。上野もね。

 

 

 

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佐藤忠良記念館 (ぶらり仙台#4)

2014-12-20 11:50:31 | Weblog

宮城県美術館に付設して佐藤忠良記念館がある。宮城県黒川郡生まれの佐藤忠良から寄贈された作品をもとに、1992(平成2年)にオープンしたとのこと。

彼の作品は、あちこちで見かけ、ぼくも好きな彫刻家だが、こうして、まとめて観るのは初めて。今回の特集展示のテーマは”さまざまな顔”ということで、文字通り、様々な顔が展示されている。”母の顔”からはじまって、忠良の出世作となった”群馬の人”、また、若い女、やせた女、中学一年生・ミナ、幼女。さらに、画家・又造、脇田さん、陸奥雄先生。多種多様な顔が、多種多様な見学者と対峙している(笑)。気に入った顔とにらめっこしている人もいる。撮っておきたいのがいっぱいあったが、撮影禁止で、残念。

佐藤はロダン、マイヨール、デスピオらの”生命主義”の作品に感銘を覚えて、彫刻家を志したという。ロダンは憧れの人だったのだ。そのロダン美術館の招きで、1981年で個展を開いている。ロダンにもたくさんの顔作品があるが、ぼくは、マルセイユの劇場に出演していた花子(太田ひさ)の顔が好き。彼女をモデルにして、5年間で、顔、全体像など58点もの作品を残している。佐藤も当然、これらを観ていて、参考にしていただろう。

こうして、東北ゆかりの作家の作品を、東北で観るのはいいもんだ。

。。。。。

ロビーと庭園の彫刻が撮影OKでしたので、ぼくの好きな、ロダン風女性美の作品のいくつかを。もう、外は暗くなりはじめていた。

帽子・立像

制作中の佐藤忠良

展示室を外からみる。こうゆう展示室がいくつもある。とても立派な記念館だった。

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生誕200年 ミレー展/愛しきものたちへのまなざし (ぶらり仙台#3)

2014-12-20 09:48:36 | Weblog

仙台にお昼ごろ到着。その日の午後は、はじめから宮城県美術館と決めていた。特別展の”生誕200年 ミレー展/愛しきものたちへのまなざし”の最終日だったから。この展覧会は府中市美術館から巡回してきたものだが、つい見逃してしまったもの。

昨年3月、山梨県立美術館で、80点もの所蔵品一挙公開の”ミレーコレクション展”を観ているが、大々的なミレー展はそれ以来。

プロローグを終え、第2章は自画像・肖像画。自画像は生涯5点しか描かなかったそうだが、そのうち3点が展示されている。きりっとした顔立ちだった。ぼくは奥さんのポーリーヌ・オノの肖像画の方に惹かれた。3点あり、その一つは山梨のもの。亡くなる直前に描かれた”部屋着姿のポーリーヌ”はいかにも弱々しく、涙を誘う。シェルブールのモナリザとも讃えられた。1841年11月にオノと結婚し、巴里に出る。彼の最も貧しく、不遇だった時代の3年間を共にし、44年に病弱で亡くなる。そのあと、家政婦をしていたカトリーヌ・ルメールと同棲(のちに結婚)、9人の子供をもうける。彼女の肖像画も観ることができる。こちらは前妻とは違って、生命力溢れる、どちらかといえば官能的でさえある。

第3章は家族・生活。”鶏に餌をやる女”(これも山梨から)、”慈愛”とつづき、”子供たちに食事を与える女”と”待つ人”の二作品が特別にしつらえた青い壁紙の前に架けられている。たしかに壁紙の色で絵画が映える。いずれも、普段の生活を描いている。”バター作りの女”もここ。

第4章は大地・自然。ミレーというと、まず思い浮かぶ、晩鐘、落穂ひろいの名作。大地に種を蒔き、苗を育て、収穫、落穂まで拾い、つつましいながらも毎日、生活できる喜びを神や自然に感謝する。そんな絵がずらりと並ぶ。種まく人、落穂拾い・夏、耕す人。”刈り入れ”と”雁を見上げる羊飼いの少女”の二作品は、うすい緑色の壁紙をバックに。

後半には山梨からの、夕暮れに羊を連れ帰る羊飼い、冬(凍えたキューピット)、ヴォージュ山中の牧場風景、グレヴィルの断崖とつづいて、西美からの大作、”春/ダフニスとクロエ”が〆る。

まさに、愛しきものたちへのまなざしを十分感じることができた展覧会だった。仙台でみたミレー展、あとで紹介するコレクション展と佐藤忠良記念館と共に、思い出に残るものとなった。

。。。。。

落ち穂拾い・夏、鶏に餌をやる女、アヒル番の少女、子供たちに食事を与える女


ポリーヌ・V・オノの肖像(三部作) 

ミレーとポリーヌ・V・オノ

農民の家族

刈り入れ

宮城県美術館

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まるで初春のような、江の島の富士山

2014-12-19 20:53:52 | Weblog

今日の江の島の富士山は、まるで初春のような富士山だった。

ほらね

ちょっと桟橋の灯台を入れてみた

ちょっと、サーファーを入れてみた

どこからみたって、今日の富士山は、初春の富士山みたいだった。そういえば、今朝の富士だって、バラ色に輝き、まるで初春の富士山のようだった。

大船フラワーセンターで、普通なら初春にならないと観られない、シモバシラの霜の華をみせてもらったし、江の島では、こんなに素晴らしい富士山までみせてもらって、こんな日はめったにないから、江ノ島の名店、しらす問屋”とびっちょ”で祝い酒を一人でやることにした。

とびっちょ御膳と、ここでしか飲めないという、お酒を一杯。生シラスとお刺身がおいしい。

このお店はいつも長蛇の列。でも今日は15分待ち!はじめて入った。ここは、モース臨海実験所跡だって!

もう一度、江の島の橋を渡って、見上げると、初春のように、のどかなウミネコが。

そういえば、フラワーセンターも、まるで初春のようだった。

そういえば、一昨日の横浜でみた猫も初春のようだった。

家に帰ってみた夕富士も、まるで初春の夕富士のようにおだやかだった。


では、みなさん、おやすみなさい。

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