おはようございます。
昭和の怪物が江川卓投手、平成の怪物が松坂大輔投手、そして令和の怪物が佐々木朗希投手。岩手県大船渡高校時代から大谷翔平より早い球を投げるということで”令和の怪物”と呼ばれた。しかし、弱々しい感じがして、ぼくは大成しないのではないかと感じていた。ロッテに入団しても、1年目は二軍、2年目も10試合程度の出場で3勝ほどで、やっぱりかと思っていた。
それが、3年目は違っていた。先発ローテンションに入り、初戦、第二戦とも毎回奪三振の快投で、勝ち星も一つついた。今年はやるぞと、次の試合に中継があれば是非、見てみようとカレンダーに印をつけた。それが昨日の試合だった。ところがテレビ番組表を隈なく探してもロッテーオリックス戦の中継はない。見たくもない巨人戦や日ハム戦があるだけだった。あとから知ったことだが、いつもロッテ戦を放送する地元の千葉テレビさえ、この日に限り、競馬中継や旅番組を放送していたそうだ。ネット上では”こんな試合を一秒も放映しなかった千葉テレビは反省してください”、”以後千葉テレビは、予告先発が佐々木郎希の試合はちゃんと放送するように”などの声が相次いだようだ。ぼくもNHKに要望したい(笑)。
ということで、ぼくはこの歴史的試合を、大谷翔平と200勝投手、バーランダーとの対決をテレビ生中継で楽しんだ(連続3三振で大谷の完敗で実は楽しめなかった)あとの、午後の鎌倉散歩(浄妙寺方面)の途中、スマホのスポーツナビで追った。9連続奪三振というと、江夏のオールスター戦を思い出すが(江川は8連続K)、公式試合では阪急の梶本、東映の土橋が日本記録だそうだ(なつかしい選手)。まず、10連続三振でそれを軽々と超え、新記録達成、さらに大幅に伸ばし、なんと13者連続奪三振の新記録も樹立する。6回に打たれるも、まだ、ノーヒット。完全試合の可能性も残っている。どきどき。
浄妙寺の桜のトンネルを抜けて、境内でスマホを覗く。
その後も順調にアウトを重ねる。いよいよ、9回も2死をとり、27人目の打者、代打杉本と対決。ツーストライクをとり、そして、空振り三振!19K!完全試合達成!
記録づくめの完全試合となったが、まとめておこう。完全試合は巨人の槇原投手以来28年振り。連続奪三振13は日本記録9Kを大幅に上回る日本新記録。一試合19Kはプロ野球タイ記録。球団記録はあの村田兆治の16Kを超える。さらに、20歳5カ月での達成は1960年、20歳11カ月の島田源太郎(大洋)を抜く最年少記録。空前絶後の記録である。伝説が生まれた!
(オリックス戦で完全試合を達成し、喜ぶロッテの佐々木朗=10日、ゾゾマリン)
この快挙は、海外でも速報された。MLB公式サイトは「日本の天才が完全試合で19三振を奪う」との見出しを取り「佐々木は日本のトッププロリーグの日本プロ野球(NPB)における2シーズン目ですでにMLBチームのレーダー(獲得候補)に捉えられていた。たとえそうでなかったとしても、彼は日本の野球史でも最も素晴らしいパフォーマンスを披露した今回、(獲得候補に))入っただろう」と佐々木の完全試合を伝えた。朗希が大リーグで活躍する頃まで、あと10年は、生きなければ。
報国寺の青もみじ
大谷翔平選手はこのニュースを知って、今朝5時からの試合に臨んだはず。同じ岩手県出身で、背番号も同じ17の後輩に祝砲をと思っていたはず。残念ながら、二塁打一本だけ。4連戦、ホームランなし。去年のような華やかなスタートダッシュはなかった。
本来なら”平成の怪物”と称されていいはずの大谷選手だが、松坂投手に先取りされたので、怪物名はない。で、ぼくは世界一の大谷選手に”21世紀の怪物”の称号を捧げたい。明日からのマイアミ・マーリンズ戦から”怪物爆発”だ!打者では、ホームラン13連発、投手では令和の怪物超えの20K完全試合!
それでは、みなさん、今日も一日、お元気で!