'06.10.01 KTと「旧朝香宮邸のアール・デコ」@東京都庭園美術館
旧朝香宮邸の現庭園美術館は大好きな美術館。企画もさることながら、建物全体がアールデコでとても素敵。今回は宮邸自体を見せる企画。
外観はとてもシンプルだけど計算されている。エントランスにはラリック! 中に入るといきなり大広間。いつもは作品の著作権のために撮影禁止だけど、今回は一部を除き撮影OK。初公開の小客間は大広間から行く。広さは8畳くらい。壁一面にアンリ・ラパンの絵。とてもシンプルだけど素敵。ここはエントランス脇に位置している。当時は窓から邸にやって来るお客様の豪華な車が見えたかも(笑)
大広間に戻り、大客室から食堂へ。大客間も食堂もシンプルですっきりとした印象。大客室のシャンデリアが素敵。アールデコの特徴を備えつつ古臭い感じが全くしない。アールデコは直線を意識した曲線との組み合わせで幾何学的な装飾が特徴的。大客室の扉や食堂の扉も幾何学的な模様が施されている。食堂の扉は銀色! 扉だけでなくその周りの装飾も素敵。斬新でありながら品のあるデザイン。デザインした方もすごいけど受け入れた宮様もスゴイと思う。当時としてもかなり斬新だったのでは?
2Fは宮家のプライベートエリア。大階段を上がったところが広間になっている。若宮居間などにボンボニエールが展示されていた。悠仁様ご誕生時に少し話題になったボンボニエールはボンボンなど砂糖菓子を入れる小箱のことで、皇室の慶事などで記念品とされたもの。四角や六角、丸型などの箱に細工がされているものから、鶴など箱そのものが細工されているものまで繊細で丁寧な仕事。ここは展示物があるので撮影禁止。2Fは私的スペースだったためかほぼ撮影禁止。
殿下書斎、バスルームなどは毎回見ているけれどやっぱり素敵。市松模様の大理石の廊下のベランダも素敵。いつもは見落としていたのか今回初めて見た北の間が面白かった。夏に涼を求めてご一家が過ごされた部屋で、天井が高く天窓がある。天窓の感じがとっても現代的。この部屋もデコだけど広間に面した部分のガラス窓の感じなどがどこか和洋折衷な感じで興味深い。
おそらく私的な階段の2F部分にある照明がとても可愛い。星型にステンドグラスで作られている。どの部屋の照明も素敵だけど、この照明と妃殿下居間の照明が一番好きかも。その脇が姫宮の居間と寝室。今回は1歩中に入って見ることができる。妃殿下のアドバイスを受けつつご自身で壁紙など選ばれたそうでとてもかわいらしい部屋。妃殿下はラジエーターカバーを自らデッサンされるなど芸術に精通されていたそう。
あいにくの雨で寒かったけどお庭に出てみる。中庭から邸を眺める感じも好き。正面2Fにはベランダ、階下には食堂の出窓が見える。奥に進むと池のある日本庭園。アールデコの洋館と日本庭園。この感じも悪くない。アールデコにも日本美術の影響がたくさん見られる。和と洋両方を愛する感じがいい。
大正から昭和初期にかけて白金台のこの辺りはどんな感じだったのだろう。その時代のデカダンスな感じがとても伝わる。もちろんそれは庶民の暮らしではないけど、妥協のない美意識はすごい。凛とした品格を感じる。
東京都庭園美術館HP
旧朝香宮邸の現庭園美術館は大好きな美術館。企画もさることながら、建物全体がアールデコでとても素敵。今回は宮邸自体を見せる企画。
外観はとてもシンプルだけど計算されている。エントランスにはラリック! 中に入るといきなり大広間。いつもは作品の著作権のために撮影禁止だけど、今回は一部を除き撮影OK。初公開の小客間は大広間から行く。広さは8畳くらい。壁一面にアンリ・ラパンの絵。とてもシンプルだけど素敵。ここはエントランス脇に位置している。当時は窓から邸にやって来るお客様の豪華な車が見えたかも(笑)
大広間に戻り、大客室から食堂へ。大客間も食堂もシンプルですっきりとした印象。大客室のシャンデリアが素敵。アールデコの特徴を備えつつ古臭い感じが全くしない。アールデコは直線を意識した曲線との組み合わせで幾何学的な装飾が特徴的。大客室の扉や食堂の扉も幾何学的な模様が施されている。食堂の扉は銀色! 扉だけでなくその周りの装飾も素敵。斬新でありながら品のあるデザイン。デザインした方もすごいけど受け入れた宮様もスゴイと思う。当時としてもかなり斬新だったのでは?
2Fは宮家のプライベートエリア。大階段を上がったところが広間になっている。若宮居間などにボンボニエールが展示されていた。悠仁様ご誕生時に少し話題になったボンボニエールはボンボンなど砂糖菓子を入れる小箱のことで、皇室の慶事などで記念品とされたもの。四角や六角、丸型などの箱に細工がされているものから、鶴など箱そのものが細工されているものまで繊細で丁寧な仕事。ここは展示物があるので撮影禁止。2Fは私的スペースだったためかほぼ撮影禁止。
殿下書斎、バスルームなどは毎回見ているけれどやっぱり素敵。市松模様の大理石の廊下のベランダも素敵。いつもは見落としていたのか今回初めて見た北の間が面白かった。夏に涼を求めてご一家が過ごされた部屋で、天井が高く天窓がある。天窓の感じがとっても現代的。この部屋もデコだけど広間に面した部分のガラス窓の感じなどがどこか和洋折衷な感じで興味深い。
おそらく私的な階段の2F部分にある照明がとても可愛い。星型にステンドグラスで作られている。どの部屋の照明も素敵だけど、この照明と妃殿下居間の照明が一番好きかも。その脇が姫宮の居間と寝室。今回は1歩中に入って見ることができる。妃殿下のアドバイスを受けつつご自身で壁紙など選ばれたそうでとてもかわいらしい部屋。妃殿下はラジエーターカバーを自らデッサンされるなど芸術に精通されていたそう。
あいにくの雨で寒かったけどお庭に出てみる。中庭から邸を眺める感じも好き。正面2Fにはベランダ、階下には食堂の出窓が見える。奥に進むと池のある日本庭園。アールデコの洋館と日本庭園。この感じも悪くない。アールデコにも日本美術の影響がたくさん見られる。和と洋両方を愛する感じがいい。
大正から昭和初期にかけて白金台のこの辺りはどんな感じだったのだろう。その時代のデカダンスな感じがとても伝わる。もちろんそれは庶民の暮らしではないけど、妥協のない美意識はすごい。凛とした品格を感じる。
東京都庭園美術館HP