【art】「特別展 小村雪岱スタイル ー 江戸の粋から東京モダンへ」鑑賞@三井記念美術館
気になっていた企画展。ぶらぶら美術博物館を見て(記事はコチラ)見に行くことに決定! 山下裕二先生(Wikipedia)による、2020年に没後80年を迎えた小村雪岱(Wikipedia)の足跡を紹介する企画展。番組を参考に見に行って来た。
#小村雪岱スタイル 見てきた!入れ替えなしの日時指定制。最終回だったので最後はほぼ貸切状態でじっくり見れて良かった✨ #三井記念日美術館 pic.twitter.com/zOwxqt0zaU
— maru 𓆸 (@maru_a_gogo) April 3, 2021
コロナ対策のため土日含めて16時閉館で、日時指定での入場。入替はなし。ネット予約をして当日窓口でチケットを購入するシステム。前日朝チェックしたら全回売切れ💦 お昼にもう一度チェックしたら15時の回に1名空きが! 即ゲット👍
前述どおりミュージアムショップも16時閉館なので1時間しかない💦💦 なので、空いているところからどんどん見ていく。企画展はたいていテーマがある。ある人物を取り上げる場合、画家として成長していく過程が分かるように展示されていることが多い。なので順を追って見ていくべきなのだけど、時間がないから仕方がない😐 とはいえ、残り15分くらいになるとほとんど人がいなくなって、最初の方の展示に戻るとほぼ貸し切り状態で見れた。
感想をTweetしておいたので、追記する形で記事を書いていく。
#小村雪岱スタイル いきなり「『日本橋』表紙」浮世絵版画的でありながらポップ✨別室にも展示されていたけど、冊子の大きさ、デザイン、挿絵、レイアウト全ていい!挿絵全て収録されているという「絵入草子おせん」欲しい!!
— maru 𓆸 (@maru_a_gogo) April 3, 2021
「『日本橋』表紙」
「『日本橋』表紙」は小村雪岱のデビュー作。泉鏡花(Wikipedia)が40歳の時、当時27歳の雪岱を自ら抜擢。雪岱は鏡花に会った印象を「男にもこういう美しい人があるのか」と思ったと語ったのだそう。好みの問題もあるけどこれはイケメンということよりも、所作とか雰囲気とか全体的なことなのかなと思ったり。
ちょっと話がそれたけど、これは浮世絵版画的でありながら、とてもポップで今見ても全然古くない。これはとても好き。
「絵入草子おせん」
「おせん」は邦枝完二(Wikipedia)の小説で、朝日新聞に連載されていたものを書籍化したものが「絵入草子おせん」で、 挿絵の全てが収録されているのだそう。この冊子は第一展示室にあったけれど、別室でも挿絵を担当した冊子が10冊くらい展示されている。これが文庫本とハードカバーの中間くらいのサイズで、装丁はもちろん挿絵のレイアウトなど全体的なデザインが素晴らしい。特にこの「絵入草子おせん」欲しい!
#小村雪岱スタイル その女の内部にあるもの私の心像を描きたいと語る。女性たちは、昭和の春信と呼ばれたとおり柳腰だけど「盃を持つ女」や、好きだという歌川国貞っぽい「赤とんぼ」のキリリとした表情が印象的。「見立寒山拾得」も好きだけど「春雨」がとても好きだった。
— maru 𓆸 (@maru_a_gogo) April 3, 2021
「盃を持つ女」
「盃を持つ女」のポスターっぽ感じがとても好きだったのだけど、いい画像が見つからず💦 しかたなく自分が美術館の壁にかかっていた縦長ポスターを撮影した画像を載せておくけど、残念ながら盃が映っていない😅 しかし、これ江戸時代の浮世絵美人画と言われたら信じてしまう。"昭和の春信"と呼ばれたとおり鈴木晴信(Wikipedia)に似ている。
「赤とんぼ」
「赤とんぼ」は春信というよりは、雪岱自身が「国貞の画く女の顔を最も好みます」と語ったとおり、歌川国貞(Wikipedia)の影響があるのだそう。特に下唇やアーモンド形の目などにそれを感じるとのこと。たしかにこれは春信ではないね🤔 個人的には「盃を持つ女」の方が好みだけど、この「赤とんぼ」の方が昭和の時代には合っていたかもしれない。
「見立寒山拾得」
寒山と拾得というのは中国唐時代の隠者だそうで、それを当世美人に変えるという見立物。当世美人ということはモデルがいたのかしら? 浮世絵美人といえば江戸時代の喜多川歌麿(Wikipedia)で、難波屋おきたなどモデルがいたのだけど🤔
この2人も春信というより国貞っぽいけれど、額を寄せる2人がひし形っぽい形を作り出していて、とてもおもしろい。
「春雨」
今回とっても気に入った「春雨」だけど、説明表示がなかったので、描かれた背景やこの2人の女性についてなど全く情報がない😢 でもこの後ろ姿の女性2人の構図がとても好き。こちらに顔を見せている女性よりも、傘で上半身が隠れている女性の方が気になる。2人の話声まで聞こえて来るような楽しさと、女性2人の艶めかしさがとても好き。
#小村雪岱スタイル 邦枝完二の私家版の「お伝地獄入墨」は #あやしい絵展 に展示されていた「お伝地獄刺青」の多色摺り版。単色も良かったけど、多色になったら迫力がスゴイ!2人の熱まで伝わってくる! pic.twitter.com/tTXrz7ZKTb
— maru 𓆸 (@maru_a_gogo) April 3, 2021
「お伝地獄入墨」
高橋お伝(Wikipedia)をモデルとした邦枝完二の小説の挿絵。先日、「あやしい絵展」(記事はコチラ)で見た「お伝地獄挿絵」と同じ絵なのだけど、これは邦枝完二の私家版(Wikipedia)で非売品4点、大画面版2点のうちの1点。カラー刷りしたようで、保存状態もよく色がきれいで素晴らしかった✨
モノクロでも十分肉感的だしこちらもとても素敵なのだけど、色がついたことにより2人の熱を感じる。邦枝完二が私家版を作りたかった気持ちがとてもよく分かる。
#小村雪岱スタイル 小村雪岱は今展の告知で初めて知ったけど、知らずに損してた!もっともっと評価されていい人だと思う。その魅力を伝えつつ、鈴木春信、濤川惣助、並河靖之の作品まで見れちゃう素敵企画✨最終回で見るのオススメかも。
— maru 𓆸 (@maru_a_gogo) April 3, 2021
鈴木晴信「夜更け」
「おせん 縁側」に影響を与えたと思われる「夜更け」以外にも、春信作品を展示するコーナーがあったり、最後の展示室では柴田是真(Wikipedia)の蒔絵なども展示。同時代に活躍した無線七宝の濤川惣助(Wikipedia)と有線七宝の並河靖之(Wikipedia)の作品が並んで展示してあってビックリ!😳 個人的には並河靖之の方が好きだけど、どちらも素敵だった✨
#小村雪岱スタイル お土産はポストカード5種。日本橋表紙、盃を持つ女、絵入り草子おせん表紙、雪の朝、見立寒山拾得 pic.twitter.com/wfPkWH6VGq
— maru 𓆸 (@maru_a_gogo) April 3, 2021
美術展に行ったら必ず買うポストカードは今回多めの5種。全部好きだった作品なのだけど、残念ながら「春雨」はなし😭
前述したとおり、全作品きちんと見て、さらに戻って貸切状態で見たい作品をじっくり見て、そして物販もキッチリ買って閉館時間に間に合った! 毎回貸切状態になるかは不明だけど、他の回よりは混まないのではないかなと思う。1時間で十分堪能できるので、最終回オススメかも🤗
恥ずかしながら今回初めて知った小村雪岱だけど、とっても気に入った! 山下先生がとても高く評価されていたけど、本当にもっともっと知られていい人だと思う。今後も企画展があったら見に行きたい✨
🎨特別展 小村雪岱スタイル ー 江戸の粋から東京モダンへ:2021年2月6日ー4月18日 @三井記念美術館
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