2018.11.30 『ヘレディタリー 継承』鑑賞@TOHOシネマズ日本橋
ホラー好きの友人が絶賛してて気になってた。試写会当選したのだけど残業になり行けず😢 公開初日見に行ってきた!
サラリと書くので、ネタバレはないと思います😌
アリ・アスター監督作品。これが長編デビューとのことなので、当然ながら監督作品を見るのも初めて。一応、毎度のWikipediaから引用しておく。『ヘレディタリー/継承』(ヘレディタリー/けいしょう、Hereditary)は2018年のアメリカ合衆国のホラー映画。監督はアリ・アスター、主演はトニ・コレットが務めた。なお、本作はアスターの長編映画監督デビュー作である。本作はサンダンス映画祭でプレミア上映された直後から絶賛されており、「直近50年のホラー映画の中の最高傑作」「21世紀最高のホラー映画」と評されている。
本作は『オーシャンズ8』及び『Hotel Artemis』と同じ週に封切られ、公開初週末に1200万ドル前後を稼ぎ出すと予想されていたが、実際の数字はそれを上回るものであった。2018年6月8日、本作は全米2964館で封切られ、公開初週末に1357万ドルを稼ぎ出し、週末興行収入ランキング初登場4位となった。この数字はA24が配給を行った作品としては過去最高のものである。
本作は批評家から絶賛されている。映画批評集積サイトのRotten Tomatoesには257件のレビューがあり、批評家支持率は89%、平均点は10点満点で8.2点となっている。サイト側による批評家の見解の要約は「『ヘレディタリー/継承』はその古めかしい舞台設定を凄惨なホラー映画のフレームワークとして活用している。凍てつくほどの恐怖はエンドクレジット終了後も消えてくれない。」となっている。また、Metacriticには42件のレビューがあり、加重平均値は87/100となっている。なお、本作のシネマスコアはD+となっている。
とのことで、鑑賞時の記事(コチラ)にも書いたのだけど、こういう作品て自分がいつも書いているような、シーンごとに描写して都度感想を加えていくような形式だと書きにくい。現象というようなものとか、その場の恐怖のようなものって伝わらない気もするので。なので、最初は感想書くのやめようかと思ったのだけど、書き方変えて書けばいいかと思い直し、サラリと書くことにした。サラリと書いたからといってつまらなかったわけではなく、これスゴイおもしろかった! と、毎度どうでもいいと思うけれど、断り書きとして書いておく😌
舞台となるのは人里離れた場所にあるグラハム家。大きいけれど丸太で造られたような家。ロッジみたいな。隣家が見当たらず完全に孤立している感じ。夜の描写が多いこともあるけど、とにかく暗い。それぞれの部屋も薄暗いし、廊下などはいつも電気がついていない。何故、そんなに怯えているなら電気をつけないのかと思うけど、それがホラーだからね😅
祖母の死から始まるので、5人家族だったようだけれど、家族構成としては両親と兄妹の4人。妹チャーリー(ミリー・シャピロ)の役割も重要だけど、最終的には兄ピーター(アレックス・ウルフ)がある存在になる。でも、やっぱり主人公は母親アニー(トニ・コレット)なんだろうな。ピーターもそうだけど、まともな人物は父親スティーヴン(ガブリエル・バーン)しかいない。とにかくチャーリーとアニーが怖い😱
アニーはドールハウス製作の仕事をしているようで、ギャラリーに展示する作品を作っているらしいのだけど、それが不気味。映画もこのドールハウスから始まる。ドールハウスの部屋にズームしていくと、それが現実の部屋になる。それはピーターの部屋。これは後の展開を考えると、とても意味がある。映画の前半である事故が起きるのだけど、この事故をミニチュアで再現しちゃう感じが個人的に怖かった。
祖母エレンは生きている姿では出てこないのだけど、アニーの人生に大きな影響を与えているらしい。アニーはアメリカ映画で良く見る、同じ悩みを抱える人々が集って円形になってそれぞれの体験を話すアレに出席している。その際の告白が実はかなり衝撃的。エレンは解離性同一性障害で、父親は精神分裂症で餓死。兄は母親が自分の中に何かを入れたと言い残して自殺していて、自身も夢遊病なのだった。こりゃよく結婚できたね😅 でも、実はこの設定がじんわり効いてくる。
実はアニーはこの会で、エレンがピーターに固執するので、エレンにチャーリーを差し出したが、それをとても後悔していると語っている。この意味は? チャーリーは無表情で、いつもノートに絵を描いている。授業中に窓ガラスに激突し死んだ鳩の首を切り取って持ち帰ったりと、異常な行動が目立つ。演じているミリー・シャピロの普段の顔は分からないけど、じんわりと怖い😱 なにより怖いのは、コッと舌?口?を鳴らす音! これ前半からずっと不快なのだけど、後半めちゃめちゃ怖くなる💦
ピーターはクラスメイトの女の子に興味があって、親に嘘をついて大麻?を吸ったりするような、普通?の高校生。ある日、友人にパーティーに招かれて出かけようとすると、何故かアニーは強引にチャーリーを連れて行くように言う。普通に考えて兄の友人のパーティーに連れて行かれてもも妹としてもおもしろくないと思うのだけど断れない状況。これが大変な事態を招く。チャーリーはナッツアレルギーがあるのに、ナッツ入りのケーキを食べてしまい、アナフィラキシー症状を起こしてしまう。慌てたピーターが病院に連れて行く途中😱😱😱どうやらこのシーンは有名なホラー映画のオマージュらしいのだけど、自身は全く詳しくないので分からない🧐 元ネタ探してみたのだけど見つからない💦
この事故をきっかけに家族は一気に崩壊していく。前述したようにアニーは事故シーンをミニチュアで再現したりと常軌を逸していく。また、罪悪感に苛まれたピーターも精神的に追い込まれていく。ピーターをさらに追いつめる食卓シーンも薄暗くて不気味😱
その後、アニーは例の会で一緒だったというジョアン(アン・ダウト)という初老の女性に話しかけられる。何度か会ううちに親しくなったジョアンにより、アニーは霊的な世界に足を踏み入れていく。アニーの行動に夫のスティーヴンは呆れてしまうけれど、見ている側にも藁をもつかむというような母親の心理というようには受け取れず、常軌を逸しているとしか思えない。それは多分そう演出されているし、それが狙いなんだと思う。
ここから先はあえて書かずにおくけれど、オカルト的な現象が続き、最終的にはピーターがある存在になる。この辺りについては詳しい人がいると思うので、そういう考察をしているブログ記事などがあるんじゃないかな? とにかく、この後半の20分くらいかな?が怒涛の展開。
一家に起きたことは、オカルト的な"継承"だとも考えられるし、エレンから始まる精神病的なものが"継承"されたとも考えられる。オカルト的な場合は見ていた通りのことが不思議な現象として起きていて、精神病的な場合は見ていたことはアニーもしくはピーターの妄想ということになる。どちらに考えてもOKなのかなと思う。そしてどちらに考えても怖い😱
ただまぁジョアンの存在や、エレンとの関係を考えると、そういった組織があったことは間違いないと思うので、全てがアニーとピーターの妄想というわけでもないと思う。誰かが何かをしたことは間違いない。ラストのあの場にいた人々も妄想ではないと思う。ただ、彼らが信じていることは妄想かもしれないということ。それもまた怖い😱
とにかく、ずっと嫌な感じが漂っていてじわじわと怖い。ホラー映画にありがちな急に何かが飛び出して来たりするようなビックリ演出などはあまりない。でも、ただただ主人公たちが暗い家の中を歩いてるだけで怖い😱 音楽は一切流れず、時々不快な音が流れる。それがまた効果抜群。
キャストは皆よかった。母親との関係に悩み追いつめられていくピーター役のアレックス・ウルフは頑張っていたと思うし、唯一まともな存在である父親役のガブリエル・バーンも良かった。一見いい人に見えて怪しすぎるジョアンのアン・ダウトがいい。
チャーリーのミリー・シャピロは今作がデビュー作だそうだけれど、とにかく不気味でよかった。ホメてます! そして、何より一番怖いのがアニー役のトニ・コレット。とにかくトニ・コレットの顔が怖い😱 追いつめられて常軌を逸していく感じを大熱演! 素晴らしい
これは極力ネタバレなしで劇場で鑑賞することをオススメする! ホラーとしても怖いし、人間が崩壊していく感じも怖い! オススメ!!
ホラー大好きで大体見てるにも関わらず久々に引き込まれるシリアスホラーに大満足。
しかもNYで見たから余計に雰囲気がね。笑
>有名なホラー映画のオマージュ
有名だったらわたしわかるはずだし、マスコミ試写でプレスシートもらったけど書いてなかったよーどこにそんなこと書いてたんだろ??
ただ監督自身はホラーたくさん見てるから影響はいくつか受けてて、演出力が素晴らしいと思うわ。
音にしてもね。絶対これは劇場推し!!
ビックリさせる系じゃなくじわじわ怖いの好みだったわ😀
ホラー好きmigちゃんが惹き込まれたんだから間違いないね👍
NYで見たら確かに雰囲気ありそう
宇多丸のラジオ聴いたら言ってたんだよね「〇〇の××」のオマージュって「ローズマリーの赤ちゃん」?
演出力すごかったよね! 音の効果も良かったわ
うん! 絶対劇場で見なきゃよね😃