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【cinema】『マーガレット・サッチャー 鉄の女の涙』(メリル・ストリープ舞台挨拶つき試写会)

2012-03-12 01:15:21 | cinema
12.03.07 『マーガレット・サッチャー 鉄の女の涙』
(メリル・ストリープ舞台挨拶つき試写会)@TOHOシネマズ六本木ヒルズ


yaplogで当選! いつもありがとうございますヽ(・∀・)ノ 先月、アカデミー賞主演女優賞を獲得したメリル・ストリープ舞台挨拶つき。tomocoさんと行ってきたー!

まずは舞台挨拶の様子から・・・

例によってメモ取ったりしていないので、覚えていることだけ・・・ しかも、正確ではないかも 最初に司会の伊藤さとりさんが舞台に登場。舞台挨拶中の撮影禁止などの説明や、マスコミの仕切りまで行う。マスコミの数多い! 海外メディアもいた。

メリル・ストリープ & フィリダ・ロイド監督登場。客席の通路を通って舞台へ。かなり大柄? 身長もそうだけど、わりとガッチリとした印象。黒のゆったりしたワンピースに、シンプルな黒のパンプス。ヒールはけっこう高い。貫禄はあるけど、優雅な身のこなし。大女優オーラはすごいけど、親しみやすい感じ。監督も大柄。シンプルな黒のパンツ・スーツ。2人は『マンマ・ミーア』でも一緒に仕事をしている。2人が舞台上の金屏風前に立ったところで、事前の練習どおり伊藤さとりさんの「アカデミー賞」の掛け声の後、「おめでとー!」と叫ぶサプライズ。喜んでもらえたみたいでよかった♪

Q:アカデミー賞おめでとうございます。どんなお気持ちでしたか?
M:私はもう年なので、もう何が起きても驚かないと思っていましたが、あの瞬間は頭が真っ白になってしまいました。

Q:(監督へ)イギリス首相の役を、何故アメリカ人のメリル・ストリープさんに?
監:マーガレット・サッチャーはスーパースターなので、この作品にもスーパースターが必要でした。

Q:この作品では80代のサッチャーを演じていますね?
M:人は誰でも自分の中に、老人の自分、子供の自分を持っていると思います。

Q:政治家、リーダーに必要なものは?
(監督がとても丁寧にきちんと話して下さったけれど、忘れてしまった)
M:今ではなく未来を見れる人が必要です。今や目先のことではなく遠い未来を見れる人です。

Q:アカデミー賞主演女優賞を受賞されてから、直ぐに日本に来てくださいましたね。
M:(少し間を取ってから)今、この時期に来ることが重要だと考えました。津波から1年になりますよね。この映画を被害者の方々に捧げると共に、未来には希望があるということをお伝えしたいと思います。

・・・ありがとうございます 芸術家のダンナ様と頻繁に日本にいらしているとのことなので、親日家なのかもしれない。ゆっくり丁寧に、穏やかな口調で語られる言葉は的確。頭の良い人なんだな・・・ さすが大女優。素敵なかただった

*さて、本編・・・ ネタバレありです!

「現代のロンドン。政治家を引退し、認知症の症状が出ている元英国首相マーガレット・サッチャー。彼女は既に亡くなった夫の幻想と共に暮らしていた。彼と共に娘時代、新婚時代、そして英国首相時代へと思いを馳せる・・・」という話。前評判はイマヒトツだったけど、個人的にはおもしろかった。現代の姿と夫への思いを中心に描いているので、首相時代の話を期待すると、少し物足りないかもしれないけれど・・・

うーん。見ている間、そして見終わった直後はおもしろかったのだけど、こうして日が経って感想を書こうと思うと、正直あまり書きたいことが浮かばない。1人の人間のしかも英国首相だった女性の人生を、たった2時間で全て描くことはムリだし、理解することもムリだと思う。となると、どこか1点に絞って、彼女の人生のポイントとなったエピソードを散りばめて見せるということになるのかなと思うので、そういう面では駆け足で見せられたシーンも分りやすかったし、見ていて面白かったのだけど・・・

何となくミュージカル映画を見ているような印象だった。音楽は流れていたけど、もちろん歌ったり踊ったりしていたわけではないのだけど・・・ 現在のマーガレットが認知症による亡夫の幻想と対話しつつ、過去を回想する形で娘時代、首相時代が紹介される。さすがに首相時代はそれぞれのエピソードに時間をかけていたけど、政治に目覚めた娘時代がバーッと紹介される辺りは、例えば『エビータ』とかのミュージカル映画を連想させた。監督の『マンマ・ミーア』は未見(舞台はBWで鑑賞済み)だけど、やっぱりその辺り関係があるのかな・・・ でも、娘時代の近所の人を集めて演説する父の姿に感銘を受ける様子、オックスフォード大学合格をよく思わない母親の姿をさらりと見せる感じは良かった。女友達の中で浮いている感じも、当時女性が学業を優先する、政治に興味を持つことが特異であったことが短いシーンできちんと伝わる。ダンナ様となるデニス・サッチャーとの出会いも良かった。この若い頃のダンナ様役の人良かった。彼がプロポーズするシーンは好き。お皿を洗っているだけの人生は嫌だというマーガレットに、そういう君と結婚したいんだと言う。素敵 デニスは大概マーガレットを支えていたけど、時には「家族と仕事とどっちが大切なんだ!」と、男女逆転ではあるけど普遍的なセリフを言ってしまうシーンもあるのだけど(笑)

マーガレットが政治家となり、たった1人の女性議員として、最初は疎まれながらもどんどん頭角を現していく感じも、踊りも歌いもしないけれど、ミュージカル・タッチで見せていく。正直、この頃のイギリスの経済や政治情勢については全く詳しくないし、この映画を見ても理解はできなかった・・・ ただ、彼女が所属する保守党の一部の議員達の、内部から変えたいという思惑が、彼女の存在と一致したのだろうと思う。甲高い声で早口でまくし立てていた話し方を、低い声でゆっくり話すように変えたり、衣裳を変えたりする変身シーンは女子として見ていて楽しい。ただ、サッチャー首相は常にロイヤル・ブルーの服を着ていたけれど、それが何故なのか説明がなかった気がする・・・ それがちょっと残念

首相になってからもミュージカル・タッチの早い展開で、大歓迎を受けたかと思えば、車に物を投げつけられたりとめまぐるしい。11年間の任期の出来事全てを描くわけにはいかないので、この辺りはこんな感じでいいのかも。首相時代のメインのエピソードとしては、フォークランド紛争を取り上げている。当時、この紛争について理解できる年齢だったと思うけど、全く覚えていない(o´ェ`o)ゞ 聞いたことはあったけど、何があったかについては今回初めて詳しく知った。アルゼンチンにより侵攻されたフォークランド諸島を奪還すべく、多くの犠牲者を出しながらも、一歩も引かなかった。その緊張感がスゴイ! 別に運命論者でも神秘主義者でもないけど、彼女が首相になったのはこのためだったんじゃないかとさえ思わせる。凱旋シーンは感動的。

ただ彼女の強気の姿勢は、安定した社会では受け入れられない。人頭税導入の失敗により失脚・・・ 事なかれ主義が蔓延する党内に変革をもたらそうと党首になった彼女だけれど、結局その風潮は変えられず、事なかれ主義により退陣するはめになるのは何とも皮肉。でも、適材適所ってことなのかなと思った・・・ ベルリンの壁が壊れ、時代が大きく変わったあの頃、強い指導者が求められたけれど、穏やかな時代には足並み揃えていける指導者が必要ということなのかも・・・

生きている頃よりマーガレットの幻想として彼女に語りかけることの多い夫。実際のデニスは公にはしていないけれど、サッチャー首相に政治的なアドバイスをしていたそうなので、2人3脚の夫婦だったのかも。夫婦の絆を描くなら、その辺りを中心に描いてもおもしろかったように思うけれど・・・ デニス役のジム・ブロードベントも良かったし、認知症と闘うメリル・ストリープの演技は圧巻だったけど、パーティーが開かれたりと、あまり説明もなくシーンが展開するので、日にちの経過など含めて分りにくかった。ただ、マーガレット自身(実際の彼女がどう思っているかは別として)が、この幻影に苦しんでいるのに、デニスを追い払えないということは、やっぱり彼女にとってデニスの存在は大きかったのだろうし、大切にできなかったという後悔を表現しているのかなと思った。

キャストはメリル・ストリープにつきるという感じだけど、前述のデニス役のジム・ブロードベントが良かった。特に幻想として現れるシーン。早い段階で彼が幻想であることは分っているので、彼女の気持ちの変化で頼もしい存在であったり、疎ましい存在であったりする。その変化を自然に表していた。若い頃のマーガレットのアレキサンドラ・ローチとデニスのハリー・ロイドも印象的。お互い若いから突き進める。その辺り短いシーンながら上手く表現していたと思う。そして、何と言ってもメリル・ストリープ。ただ、メリルならばこのくらいできるだろうという範疇を超えていない気もしたけれど・・・ アカデミー賞を受賞した素晴らしいメイクに助けたれたとはいえ老人の演技はスゴイ! 特に冒頭の牛乳を買うシーン。絶対、普通のおばあちゃんにしか見えない! 何度も言うけど、じっくり見せるシーンが少なかったように思うので、首相時代についてはあまり印象になかったりするのだけど、フォークランド紛争の一歩も引かない姿勢、大勢の男性達を前に啖呵を切るシーンはさすが! それだけに、現在の弱々しい姿が印象的。さすがという感じ。

うーん。そもそもサッチャー首相にそんなに興味がなかったので、個人的には見ている間はおもしろかったけど、特に何かが残ったかというと微妙。男性ばかりの、特に階級社会のイギリスにあって、地方の食糧品店の娘が首相になったというのは、本当に革命的だったのだと思う。自由の国アメリカでさえ未だに女性大統領は誕生していない。その辺りの描き込みは物足りないように思うけれど、伝わってくるものはあった。

全体的に映像が美しい。衣裳やセットの美しさも素敵 首相官邸を去る時、バラの花を敷き詰めた中、ゆっくりと歩むシーンは本当に美しかった。この辺りは女性監督ならでわという感じ。このシーンで流れた曲。あの曲何ていうんだろう? 空耳アワーの「あのイボ痔」の曲だけど・・・(笑)

サッチャー首相やあの時代のことをサラリと知りたい方オススメ。メリル・ストリープのファンの方是非!

『マーガレット・サッチャー 鉄の女の涙』Official site


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【Googleのロゴ】3.11を忘れない

2012-03-11 01:22:36 | Google's logo
Googleのトップページこんな表示が・・・



3.11を忘れない・・・

あの震災から1年・・・
早かったか遅かったかは人それぞれだと思うけれど、
1年が経った・・・

実際に被災地を見たわけではないけれど、
今なお戻れない方々がたくさんいる・・・
行方不明のままの方も・・・

微力ながらGMOとくとくポイントを寄付してきた。
blogを見に来てくださった方が、広告を見ていただけると、
ポイントが溜まるシステムになっている。
震災直後に1度寄付させていただいた。
1年間で溜まったポイントを寄付した。
こんなことしか出来なくて申し訳ないけれど、
続けて行きたいと思っている。

被災地の1日も早い復興を願っています!



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【cinema】『テンダーシネマ vol.1 』Bプログラム

2012-03-10 23:21:36 | cinema
'12.02.25 テンダーシネマ vol.1 Bプログラム

『たまの映画』の今泉力哉監督とテンダープロとのコラボ作品『ハイタイム』& 1gramix.WSオーディションで製作された若手監督作品5本。監督はワークショップを重ね、キャスティングするという企画。その上映会。A~Cまでのプログラムがあり、それぞれメールで希望プログラム、枚数、連絡先を送付し席数のみ確保、当日受付でチケット代を支払い受け取った整理券順に入場するというシステム。お目当ての片岡翔監督作品『party』は、BプログラムとCプログラムで上映。ココにも書いたとおり、ブロガーさん達とお好み焼き食べてからBプログラムを鑑賞!



『ハイタイム』(45分)
監督・脚本・編集:今泉力哉

「三連休初日。何の予定もない役者の加奈子は、熱があるという妹の看病をしに妹宅を訪れる。わりと元気で食欲もある妹を前に、加奈子は本当はその日自分に起こるはずだった出来事について話し出す」(チラシより)

今泉監督の作品は、片岡監督の作品と上映される機会も多く、その度見ている。日常を描いているけど、ちょっと不思議な独特の世界観が好き。いつもわりと危機的な状況のカップルの話が多いのかな。それぞれが本音をぶつけ合うと、それぞれスジが通っているようで、通ってなかったり、正論なようで自分勝手だったり、その逆だったりという矛盾からくるおかしさや、哀しさを笑いを交えて描いていて、おもしろいのだけど…

うーん。今回は劇団員の方が出演されるということで、この題材なのかと思うのだけど、その辺りの苦悩やイラ立ちは良く分かるんだけど、どうも加奈子のみが厄介な子って感じで、いつものニヤリとしちゃう毒みたいのが感じられなかったかも。演出家が彼女に必要以上にダメ出しするのは、劇団仲間の友達が言う通りなのだろうけど、逆にあそこまで罵倒される程の女優なのかがあまり伝わらないかも。

多分、それは女優さん達が皆なんとなく似ていて、区別がつかないとまではいかないけど、没個性になってしまっていたこともあると思う。顔立ちも似ているうえに、前髪のあるロングヘアで皆同じ髪型。深読みすれば狙いなのかもしれないけれど…

決してつまらなかったわけではく、ダメだと言っているわけではないのだけど、今泉監督の作品いつもおもしろいから期待値上がっていたので、こちらの見方のせいもあるかも…

『party』(19分)
監督・脚本:片岡翔

「割れるのが、黄身と別れるのが哀しい。透明が濁るのが哀しい。押入れに閉じ込めた二人がメレンゲを泡にして、バースデイケーキは食べれない。私は歩く。五人を連れて。大好きだったこぐまと。あの子に逢いに。」(チラシより)

5人の男女が森を抜けて海を目指して歩き続ける。途中、猫背の男性が合流。そして海岸で… とっても不思議な世界観。ストーリーらしいストーリーはなく、役者さん達もあえての大芝居。仲間を罵ったりと気持ちのいい話ではないのに、何故か引き込まれて見入ってしまう。これ実は全てが伏線。あんまり書いちゃうと勘のいい人は分かってしまう。分かって見てもおもしろいとは思うけど…

描いていた世界については、後でお会いした監督に直接教えて頂いた。残念ながら私の解釈はそんなに遠くはなかったけど、正解ではなかった… 不思議に思っていた海の場面のカメラワークの意味が分かって感動! これはスゴイ! 意味を知って思い出してみると確かに繋がる! なるほど…

映像がキレイ! 田舎の古民家という感じの家もいいし、森の中の映像もどこか幻想的。緑が美しい。ラスト海岸シーンの青みがかった映像が好き! 監督の作品の中でもこの作品かなり好きかも!

あ、猫背の男を演じているのは今泉力哉監督です♪

『テンダーシネマ vol.1』Official site



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【Googleのロゴ】国際女性デー

2012-03-08 12:05:55 | Google's logo
毎度のGoogleのロゴがこんなことに!



国際女性デー!

Wikipediaによりますと、
1904年3月8日にNew Yorkで起きた
婦人参政権を求める女性労働者のデモを受け、
1910年に開かれた国際社会主義者会議で、
ドイツの社会主義者・クララ・ツェトキンが、
「女性の政治的自由と平等のためにたたかう」
記念の日とするよう提唱したことから始まった。
のだそうです・・・(笑)

詳しくはWikipediaで!

Thank You! 昔の女性達



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【cinema】『シャーロック・ホームズ シャドウゲーム』(ジュード・ロウ舞台挨拶つき試写会)

2012-03-03 02:25:39 | cinema
'12.02.16 『シャーロック・ホームズ シャドウゲーム』
(ジュード・ロウ舞台挨拶つき試写会)@TOHOシネマズ六本木ヒルズ


migちゃんのお誘い。ジュード・ロウ舞台挨拶つきってことで、いろいろ応募したけど全滅・・・ よろこんで行ってきたーヽ(〃v〃)ノ

まずは舞台挨拶のレポから!

会場はTOHOシネマズ六本木ヒルズ。ジュードは映画館入口でのレッドカーペット・イベントにも登場。自身は残念ながら不参加だったけど、migちゃんは参加! なので詳しくはココで! 着いた時にチラリと見えたけど、小雪も舞う中、薄着&足元石田純一(素足に革靴・・・)でお疲れ様でした☆(o・ω・o)ゝ

19:00頃、女性司会者の方(お名前は失念・・・)の諸注意の後、ジュード登場! 黒の丈長めのコートみたいなスーツ。エナメルの靴ピッカピカ 足元、石田純一なのが・・・ メモ取ってなかったし、生ジュードに興奮してたので、あまり覚えていませんが・・・

ロバート・ダウニーJr.とは前作で初めて会ったけど、すぐに友達になれたし、良い関係が築けている。この映画でも2人のケミストリーに注目して欲しい。
日本で成功しなければ、成功したとは言えないと思っている。←リップサービス?(笑)
すごく楽しい映画になっている。自分と話しているより映画を見た方が楽しいと思う。←イヤ、もっと話したいです!
(日本語で)ありがとうごんざいます!←惜しい・・・

終始ニコニコ。前回ほどじゃないけど、通訳中に客席に手振ったりファンサービス。前回よりも数列後ろの右端だったけど、段差あるからよく見えた。表情も分った。すごく短く感じたけど、15~20分はいたのかな・・・。 子供達を連れて来日中のジュード。この日は銀座三越でお買物したらしいけど、この後はホテルへ? 日本好きだけに、長めの滞在楽しめたならいいけど♪ というわけで、本編へ!

*ネタバレありです!

「世界各地で頻発する爆破事件。謎を追うシャーロック・ホームズ。犯人は最強の敵モリアーティ教授。結婚を機に落ち着きたいと願うワトソン。ホームズは教授を捕らえることが出来るのか・・・」という話だけど、このシリーズもはやストーリーとかどうでもいいという感じ(笑) もちろんいい意味で! シャーロック・ホームズとなっているけれど、前作見た人なら、いわゆる英国紳士然としたシャーロック・ホームズではないことは承知していると思うし・・・ なのでこれは、ジュードも言っていたとおり、シャーロック&ワトソン、ロバダニ&ジュードのケミストリーを楽しむ作品なんだと思う。

冒頭から激しいアクション。前回も多用した超スローで相手の動きの予測、自分の攻撃のシュミュレーションを見せ、同じ動きを早回しで見せる。スロー&クイックの手法は健在。前回はちょっと飽きてしまったけど、今となってはこのシリーズはコレがないと!と思ってしまうから不思議。今作ではこの手法がさらにパワーアップ。全アクションシーンで使われるけど、うんざりすることはなかった。森の中逃げるワトソンの腿の辺りに銃弾がかすめるーーーっ、逃げるっ! みたいな・・・(笑) 上手く表現できないけど、そういう映像が面白かった。ただ、これが楽しめないと、ちょっと辛いかも・・・ というのも、前作にも増してアクションシーンが多く、ホームズもワトソンも常に動いているイメージ。シャーロック・ホームズといえばの推理も、このスロー&クイックの手法で見せるので、ついて行くのが大変。なので、この手法がダメだと推理自体が分らくなってしまう可能性も・・・

前作の感想にも書いたけど、原作は読んでないので自分なりのホームズ像はない。むしろNHKで放送されていたイギリス グラナダテレビのドラマ版のイメージが強い。ちょっとシニカルで神経質な英国紳士のイメージ。実は原作のホームズは格闘技もこなすそうで、あながちかけ離れたキャラではないらしいけれど、これはやっぱり前作の(多分今回も)舞台挨拶でジュードが言っていたとおり、新しいシャーロック・ホームズなのでしょう。原作を読んでいないので、今作のストーリーが原作にあるものなのかは不明。たしかモリアーティ教授と死闘を演じて、滝つぼ落下って場面は有名だった気がする。どうしてこんなことを書いているかといえば、このシリーズはシャーロックの推理自体をそんなに見せようとしてないのだろうと思ったので。もちろん探偵なのだから、推理や事件を描くのは当然だから、調査も謎解きもするけど、全てこのスロー&クイックで見せる全体の大きな流れの一部という感じ。上手く言えないけど・・・ 同じくNHKで放送されたBBCの現代版シャーロック・ホームズ「SHERLOCK」もすごいスピード感だったけど、あちらは現代アレンジされているとはいえ、原作どおり推理の過程も描いているし、謎解き場面はちゃんとある。でも、それすらないという感じ。イヤ、あるけど(笑) むしろ、今作の方が時代は合っているのに、現代的な印象すらすると言ったら大げさかな・・・

うーん。おそらくこのシリーズは、この感じでやっていきたいのだろうというのはよく分った。前作では少し粗かったり、物足りなかったりした部分も、今回は過不足なく流れもスムーズだったように思う。ただ、前半はやや単調で、画面全体が暗かったこともあり、ちょっと寝てしまった・・・ ワトソンの結婚式のトコ。興味なかったらしい(笑) どのくらい寝ちゃったのか不明だけど、結婚式途中から記憶がなく、気づいたら新婚旅行の列車の中で敵に襲われていた でも、ここからの展開は全く飽きさせずおもしろかった。場面だけでなく、場所、登場人物、事件、推理、アクションシーンなど、めまぐるしく展開するので、寝ているヒマどころか、考えているヒマもない。これは感覚で楽しむ作品なのかもしれない。なにしろノオミ演じる女性については、一体誰で、どうしてわざわざ会いにいったのか、漠然と理解したままって感じ。イヤ、分ってはいるけど、別に特別出てこなくても成立するなと思った。それは、他の女性達にも言えること・・・ 今回は出番がなかったのでカメオ出演程度だったとはいえ、アイリーン・アドラーのレイチェル・マクアダムスにしても、時々いい働きをするワトソン妻にしても、特にいなくてもいい感じ・・・

ということで、今作でハッキリしたことは、このシリーズ最大の見どころは、シャーロック・ホームズの天才的頭脳でも、アイリーン・アドラーとの愛憎でも、宿敵モリアーティ教授との死闘でもなく、ホームズ&ワトソンのちょっと妖しい関係にあるのだと思う。同性愛者の方には全く偏見はありませんが、正直にいうと映画の題材としてあまり惹かれない。だから、イケメン2人が見つめあったというだけで、(´゚∀゚`)キタコレとなったりすることはない。でも、やっぱりこのシリーズはそういう要素があるのだと思う。結婚を機に落ち着きたいと望みつつ、結局シャーロックを放っておけないワトソンはともかく、完全に嫁に取られたか感の漂うホームズは、もう友情の域を超えてる感じだし、列車内でのベタ過ぎる女装は、そういう事を示唆していると思うのは考え過ぎかな・・・ まぁ、白塗り過ぎるお化粧がはげて、口紅も大きくはみ出した感じが『ダークナイト』のジョーカーみたいだったので、パロディもしくはオマージュかなとも思ったり。ジョーカーも女装したし(笑) 列車の個室で銃撃される時も、上半身裸のホームズとワトソンが密着してたし・・・ 間違いないと思う。そういえば、「SHERLOCK」でもベネディクト・カンバーバッチ演じるホームズはそういう感じを少し出していた気も・・・ 原作にもそういう要素があるのかな?

とまぁ、妖しい方向に展開してしまったけれど、正直ストーリー自体はそんなに印象に残っていない。でも、スロー&クイックを駆使した映像がすごくて、それらはぐるぐる脳内再生されたりする。世界各地で起きている連続爆破事件なので、ヨーロッパの主要都市が出てくる。パリ・オペラ座(オペラ・ガルニエ)が出てきたのはうれしかった! やっぱりガルニエは美しい。しかも、ホームズ達が潜入したのは、モーツァルトのオペラ「ドン・ジョバンニ」の舞台の真っ最中! このシーン好き♪ でも、ほんの数分でバーッと次のシーンに行っちゃう。ほとんどがこの感じ。舞台自体はセットだとしても、わざわざガルニエを撮っても、推理で重要なシーンでも、バーッと行ってしまう。1個くらいなくてもなんら問題ない。その、ある意味贅沢な使い方が斬新でおもしろい。2作目でようやく、やりたかった感じが理解できた(笑)

キャストは、もうホームズのロバート・ダウニーJr.とワトソンのジュード・ロウにつきるという感じ。あ、元祖ドラゴン・タトゥーの女ノオミ・ラパスも姐さんという感じで好演していたし、原作のヒロインともいえるアイリーン・アドラーのレイチェル・マクアダムスや、ワトソン妻よりは重要な役ではあったけれど、特別ノオミでなくちゃダメな役でもなかったかも。でも、このシリーズ女性を必要としてないよねきっと(笑) モリアーティ教授のジャレッド・ハリスや、シャーロックの兄で、これまた天才的頭脳の持ち主マイクロフト・ホームズのスティーブン・フライにしても、名脇役ではあるものの、正直地味な気がする・・・ ということは、このシリーズでは2人を見せたいってことなんだと思う。前述した部分も含んだ、2人のケミストリー。と、考えると2人は素晴らしい演技。真剣な部分と、軽妙な部分が絶妙なバランス。その兼ね合いもスロー&クイック。上手く言えないけど・・・ こういう作品はあまり演技に注目しずらいけど、後からよく考えると2人ホントに上手い。このスピード感で緩急きかせて、笑わせつつも、ホームズとワトソンの友情のあやうさまで感じさせるのはスゴイ。

前回の舞台挨拶で、見どころとして語っていた時代考証。そんなに詳しくないので、どの程度見事なのかは不明だけど、あえて作り物っぽい感じの街並みとかも好き。物語の中に自分も入り込んでいる感じというか・・・ 映画館のスクリーンで見たので、基本この感じだと思うけれど、かなり画面が暗い。なので、眠気に注意(笑)

原作の大ファンで自分なりのホームズ像があったり、シャーロック・ホームズの謎解きを期待していると、大きく違うかも。エンターテイメント映画として見たら楽しめると思う。オススメ♪

あ! オープニング&エンディングのシャーロックの現れ方に注目! これスゴイヾ( ・∀・)ノ

『シャーロック・ホームズ シャドウゲーム』Official site


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【nephews】甥っ子2号お泊り

2012-03-03 00:00:00 | nephews
帰ったら甥っ子2号来てた!チーカマもらったよ♪ http://t.co/9BuUGUrg #pikubo Posted at 08:07 PM





家に帰ったら甥っ子2号がいた! どうやら、翌日お兄ちゃんの1号がサッカーの試合で早く出掛けなければならず、弟も仕事のため2号をあずかることになったらしい。持参したマイケル・ジャクソンのDVD見ながらマネしてみたりしてた。このtweetしてる時にはイスから飛び降りたりしてた(笑) いつまでも寝ないので、とりあえず自室に引き上げてきたけど、これからしばらくして寝たらしい・・・



http://twitter.com/maru_a_gogo


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