南信州のりもの倶楽部♪

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中華110ccエンジンのフルオーバーホール

2015年05月13日 21時53分05秒 | 輸入横型エンジン編



今日は予約頂いているコンプリートエンジンを作ったんだがそれはまた今度にして、
フルオーバーホールで預かってる中華110ccを進めてみた。
本当はWIN120をやりたいんだけど、
ブラストは1回で終わらせたいからこっちもバラす事にする。

しかし色んな中華エンジンをオーバーホールしてきたけど、
このエンジンは初めて。
個人的にロンシンの125ccを推薦してるし、
この手のエンジンは腰上だけのオーバーホールしかやった事なかったからね。

お客さんにも言ったが、フルオーバーホールしてもパワーは上がらないと説明したけど、
安心して遠出したいからとの理由で入庫となった。

が、俺としては1次側クラッチのエンジンじゃ遠出したくないし、
やっぱり自分が組んだ2次側クラッチのエンジンでないと嫌だなぁ。
ウチで作ったコンプリートなんてツーリングユースで、
5万キロをノンオーバーホール目指して作ってるから、
それと比べちゃうと何だが心配な感じだ。









ワタクシの手にかかれば横型エンジンなんて直ぐバラバラ。
ついでにクランクケースの剥離と磨きを途中まで進めておいた。

ちなみに右のケースはWIN120で、左が中華110cc。
WIN120のケースは硬いため磨いても何も変わらないが、
中華110ccの方は成形後に粗いペーパーで表面のバリなどを削ってるらしく、
その粗隠しのために塗装してあるんだが、
プライマリキック系のエンジンとは硬さが違うから、
ワイヤーブラシで磨いただけで鈍く光るようになる。

ただ、プライマリキック系のケースは硬くても瞬間的な力には弱いから、
例えばラフキックなどでもケースがパキッと割れたりする。
対してロンシンのケースなんかは強度は無いけど剛性はあるから、
ケースがたわんで力を逃がしてる、のかもしれない(笑)

ただプライマリキック系のケースは割れるけど、
ロンシンのケースが割れたなんて一度も聞いた事ないもんな。
キックシャフトは軽く曲がるけど。

中華110ccのケースは左側しかまだ磨いてないけど、
クラッチカバーも磨いて、2台分のエンジンの部品を一気にブラストするつもり。

よく部品が混ざりそうとか言われるけど、
このエンジン2機は要所で使ってる部品が全く違うから、
ごちゃ混ぜにしても俺なら正しく組める自信があるくらいだ。
だからボルトとナットとワッシャー単位で混ざっても全く平気。
まぁ保管を分けてるから混ざらないが、
実はそれくらいこのエンジンは単純なんだ。

「同じ機能なら単純な構造の方が偉い」
その単純さが故の奥深さにもなるんだけど。

明日はこのエンジンのミッションのベアリングを注文に行って、
ブラストまでしたら次はWIN120の方を進める。

まずクランクの芯出しでもしてみたいけど、
フィルターローターを軽量化する必要がない1次側クラッチエンジンはホント楽で良いなぁ。



コメント (2)
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