南信州のりもの倶楽部♪

バックオーダーをいただき過ぎたため現在オーバーホールのご依頼は受け入れを一旦停止しています。

部品待ちなどで製作順が狂いまくりです…

2022年03月10日 21時11分00秒 | daytona anima レプリカ








今日は午前中から修理が終わった農機具を返却しに販売店を2店舗回り、
その後本業を2件こなしてからエンジンを組もうとしたんだが、
次に組むカブのエンジンもボアアップするのに軽量クランクだったためどうするかお客さんにメールして、
時間が少しだけ出来たので直ぐに終わるW190のボアアップとオイル漏れの修理をする事にした。

先ずは腰上をサクサクとバラして行くんだが、
ブローバイガスがやたら出ると聞いていたからピストンがタナ落ちでもしたのかと思っていたがそんな事は全く無かった。

よって普通にボアアップキットを組んで行くんだが、
一応だが比較としてノーマルの62ミリピストンとボアアップキットの66ミリを比べてみた。

ちなみに66ミリピストンのINと刻印がある方なんだが、
リセスを見た通りインチキだから信頼してそのまま組まないように。












62ミリシリンダーはスリーブ入りなんだけど、
ボアアップキットのシリンダーはスリーブレスのメッキシリンダーだからとっても軽い。

メッキシリンダーはアルミの表面に強固なメッキをかけてあるからスリーブ入りに比べて放熱性は良いんだが、
当たり前だがちゃんとオイル管理をしていないとアッと言う間に焼き付くから気を付けるように。

ちなみにデイトナアニマシリーズやW190、W212など大排気量エンジンはオイルクーラーの装着は絶対で、
さらに使用するオイルも100%化学合成のオイル意外私は認めていない。

粘度としてはオールラウンドなら10W-40くらいで良いんだけど、
冬にも乗るなら季節に応じて5W-30とかでも構わないし、
場合によってはオイルクーラーに風が当たらないようテープを貼っても良い。

まぁ私に言われせばこの手のエンジンはレーサーのエンジンみたいな物だから、
最初からそう意識して使っていただきたいと思うわ。












ジェネレーター側からオイル漏れが激しいと聞いていたんだがホントに酷くて内部がベタベタだった。

多分だが原因はステーターの大きなOリングだと思うんだが、
このエンジンのクランクは21ミリと普通の横型エンジンより太いため、
クランクのシールが買えるか実物を持って平田商会さんに出向いたんだけど、
JIS規格では内径21ミリ、外径30ミリの厚みが5ミリのオイルシールは無く、
まぁこのオイルシールでは無い事は分かってるんだが買えないなら仕方ない。

ただカムチェーンスプロケットの裏側のオイルシールはセル付きカブの物が使用可能だから一応交換しておく事にする。

あと、セルのワンウェイクラッチローラーの細い3本のスプリングは縮みきってしまい、
ローラーを押す事が出来なくなっていたため交換として部品注文しておいた。












ワンウェイクラッチのローラーの当たり面も写真の通り荒れてしまっているため、
旋盤で慣らしてから再利用する事にした。

ただこの部品を旋盤にチャッキングするのが難しく、
さらに旋盤が無い方などは修理は出来ないから部品交換になると思う。

ちなみに旋盤で削るとしても0.01ミリくらいだからローラーの移動範囲で余裕で収まるし、
こんな事もあろうかとウチでは新品も用意してあったりするんだな。












とりあえずボアアップキットは組み込んだんだけど、
ワンウェイクラッチのスプリングが来てからジェネレーター側を組まないとピストントップが出せないため今日はここまでにしておいた。

まぁジェネレーターカバーを仮組みすればトップは分かるんだが、
結局は部品が来ないと返却出来ないためここで急いでも仕方ないのだ。

次のエンジンなんだがバラしても部品置き場が無いため直ぐ終わるGPXでも製作するつもりなんだが、
多忙過ぎてメールすら返信出来なくてお待ちの方はホント申し訳ないです…

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