元日の朝は、世界遺産である五箇山、白川郷に向かう。五箇山の集落には以前に行ったことがあるが、白川郷は初めてである。ということで白川郷に行くことをまずお目当てとしてプランニングを行う。
白川郷の観光は高山や金沢とセットという方も多いと思うが、高岡からもバスの便がある。加越能バスが運行するその名も「世界遺産バス」。高岡駅、新高岡駅から白川郷まで1日5往復が出ている。中でも五箇山へは唯一アクセスする方法であるから、両方を回るのには適している。時刻表を見ると、高岡駅8時10分発の便が最速で、終点の白川郷には10時20分着とある。散策後折り返し、五箇山の菅沼、相倉の両方で途中下車しながら高岡に戻ることができるが、完全に1日コースとなる。
ただ時刻表を見ると、その間に城端駅~白川郷の便がある。土日祝日に運行するもので、これを見ると城端駅を8時10分に出る便がある。先のバスより1時間ほど早く白川郷に着くことができる。城端7時05分発の城端線に乗れば間に合うので、前倒しで出発することにする。
晴れていればちょうど日の出の時間帯だが、昨夜からの雨は止んだもののどんよりした雲が広がる。やはり北陸の地で初日の出を見るというのは難しいようだ。まずJRに乗るため、青春18きっぷに日付印を入れてもらう。駅名は「あいの風とやま鉄道 高岡駅」だ。ホームにはキハ47の2両編成が停まっているが、乗客は2両合わせても20人くらいといったところだ。
新幹線開業にともない新たに設けられた新高岡駅。在来線側はホーム1本だけの無人駅だが、ここで半分くらいが下車する。これから新幹線に乗り換えるのだろう。ここからは砺波平野に入っていく。
城端線に乗ったのはこれまで少なくとも2回。その時は五箇山までバスで行っている。前回は城端からバスに乗ったのはいいが、途中の道路が大雨の影響で通行止めとなったため急遽路線バスの車両が高速道路に乗ることになった。五箇山インター近くの菅沼で降りて合掌造りの集落を見物したのはいいが、帰りの足に困った。ちょうど同じように来ていた旅行者と相談してタクシーの相乗りで城端に戻った。そうしたことも思い出す。
砺波平野といえば散居村で知られる。それぞれの家が自分の屋敷の周りに水田を設けて稲作を行っていたもので、屋敷の横には防風林が植えられているのが特徴である。城端線の周りにもそうした屋敷を見ることができる。この旅の宿泊でも、一時は途中の砺波や福野駅近くのホテルに宿泊しようかと考えたこともあった。
前方に山の壁が立ちはだかるようになり、もうこれ以上は進めないなというところで、8時01分に城端に到着。ここまで乗って来たのは7~8人。駅には観光案内所の窓口もあるが年末年始は休みのようだ。しばらくすると駅前にバスがやって来た。路線バスタイプの車両である。先ほど、路線バスの車両が高速道路を走って・・・と書いたが、道路交通法の改正で、観光バスでも高速道路の走行中はシートベルトを着けなければならないため、今はそうした臨時措置は取ることはできないだろう。まずは天候、道路が無事であることを祈るばかりである。
城端線で来た客のうち私を含めて5人がバスに乗り込む。元日の早々から路線バスで山の中を目指す客ということを思うと、利用客はこんなものだろう。やはり、高岡8時10分発の便で来る人が多いのだろうか。まずは城端の町中を抜けて、少しずつ高度を上げて行く。高度が上がるに従って周りの積雪も増えてきた。こうした雪景色を見るのも久しぶりで、すっかり目が覚めた感じで外を見る。また道路もこれまではしめったアスファルトだったのが、次第にその姿が見えなくなってきた。
五箇山の長いトンネルを抜けるとさらに雪深くなる。その上でまだ降ってきている。除雪車で作業しているところもある。何だか別世界に来たようだ。太平洋側ではあちこちで見事は初日の出が見られたそうだが、日本海側、特に山の中というのはこれが現実である。これはバスで来てよかったところで、とてもではないがこの雪道を自分で運転する自信はない。
相倉口で3人が下車。バス停の標識も雪に埋もれている。たださらにこの先進み、上梨で旅行者らしい2人が乗車。この辺りもひとかたまりの集落だが、外に出ている人の姿は見えない。
高速道路の橋脚が見えてきたところで五箇山インターである。その先に菅沼集落を見下ろす。今回こちらは車窓での見学ということにしよう。そしてこの先がいよいよ初めて通る区間となる。
庄川に沿って西赤尾を過ぎ、道の駅上平を過ぎると岐阜県に入っていく。しばらくは富山県と岐阜県の県境が入り組んでいるところで、橋を渡るごとに県域がころころ入れ替わる。この辺りになると外の雪も激しくなってきた。今ですらこのような難所のところ、昔は人の行き来というのはどのようなものだったのだろうか。
トンネルや洞門が続き、すこしずつ盆地が開けてきた。9時25分、白川郷の萩町に到着。こちらが各方面のバスターミナルとなっている。まずはこちらに入ってみよう・・・とドアを開けるとそこは観光客でごった返している。そこで聞こえる言葉・・・日本語は全くと言っていいほど聞こえない。ハングル、中国語・・・とも違う。東南アジアの言葉、おそらくタイ語だろう(タイ語と他の言語を聞き分ける能力は私にはないが)。顔つきも南方系の方々が圧倒的に多い。
ネットで見たところ、白川郷というのは東南アジアからの訪日観光客の中で人気の高い観光地なのだという。日本の原風景という形で紹介されていたり、特にこの時季だと、特に東南アジアには雪は降らないから「冬の日本の原風景」を楽しむために訪ねるのだそうだ。これまでいたるところで中国人や韓国人の観光客はよく目にしたが、東南アジアの含有率がここまで高い光景は初めて見た。一瞬私のほうが外国に来たのかと思ってしまうくらいだった。日本人も来るのは来るのだろうが、逆に目立たない(大声で仲間同士しゃべるのが東南アジアの人たちの特色で、その声が余計に耳に入るからそう思うのかもしれないが)。
帰りのバスを11時45分発と決めて、この後は白川郷散策である・・・。
白川郷の観光は高山や金沢とセットという方も多いと思うが、高岡からもバスの便がある。加越能バスが運行するその名も「世界遺産バス」。高岡駅、新高岡駅から白川郷まで1日5往復が出ている。中でも五箇山へは唯一アクセスする方法であるから、両方を回るのには適している。時刻表を見ると、高岡駅8時10分発の便が最速で、終点の白川郷には10時20分着とある。散策後折り返し、五箇山の菅沼、相倉の両方で途中下車しながら高岡に戻ることができるが、完全に1日コースとなる。
ただ時刻表を見ると、その間に城端駅~白川郷の便がある。土日祝日に運行するもので、これを見ると城端駅を8時10分に出る便がある。先のバスより1時間ほど早く白川郷に着くことができる。城端7時05分発の城端線に乗れば間に合うので、前倒しで出発することにする。
晴れていればちょうど日の出の時間帯だが、昨夜からの雨は止んだもののどんよりした雲が広がる。やはり北陸の地で初日の出を見るというのは難しいようだ。まずJRに乗るため、青春18きっぷに日付印を入れてもらう。駅名は「あいの風とやま鉄道 高岡駅」だ。ホームにはキハ47の2両編成が停まっているが、乗客は2両合わせても20人くらいといったところだ。
新幹線開業にともない新たに設けられた新高岡駅。在来線側はホーム1本だけの無人駅だが、ここで半分くらいが下車する。これから新幹線に乗り換えるのだろう。ここからは砺波平野に入っていく。
城端線に乗ったのはこれまで少なくとも2回。その時は五箇山までバスで行っている。前回は城端からバスに乗ったのはいいが、途中の道路が大雨の影響で通行止めとなったため急遽路線バスの車両が高速道路に乗ることになった。五箇山インター近くの菅沼で降りて合掌造りの集落を見物したのはいいが、帰りの足に困った。ちょうど同じように来ていた旅行者と相談してタクシーの相乗りで城端に戻った。そうしたことも思い出す。
砺波平野といえば散居村で知られる。それぞれの家が自分の屋敷の周りに水田を設けて稲作を行っていたもので、屋敷の横には防風林が植えられているのが特徴である。城端線の周りにもそうした屋敷を見ることができる。この旅の宿泊でも、一時は途中の砺波や福野駅近くのホテルに宿泊しようかと考えたこともあった。
前方に山の壁が立ちはだかるようになり、もうこれ以上は進めないなというところで、8時01分に城端に到着。ここまで乗って来たのは7~8人。駅には観光案内所の窓口もあるが年末年始は休みのようだ。しばらくすると駅前にバスがやって来た。路線バスタイプの車両である。先ほど、路線バスの車両が高速道路を走って・・・と書いたが、道路交通法の改正で、観光バスでも高速道路の走行中はシートベルトを着けなければならないため、今はそうした臨時措置は取ることはできないだろう。まずは天候、道路が無事であることを祈るばかりである。
城端線で来た客のうち私を含めて5人がバスに乗り込む。元日の早々から路線バスで山の中を目指す客ということを思うと、利用客はこんなものだろう。やはり、高岡8時10分発の便で来る人が多いのだろうか。まずは城端の町中を抜けて、少しずつ高度を上げて行く。高度が上がるに従って周りの積雪も増えてきた。こうした雪景色を見るのも久しぶりで、すっかり目が覚めた感じで外を見る。また道路もこれまではしめったアスファルトだったのが、次第にその姿が見えなくなってきた。
五箇山の長いトンネルを抜けるとさらに雪深くなる。その上でまだ降ってきている。除雪車で作業しているところもある。何だか別世界に来たようだ。太平洋側ではあちこちで見事は初日の出が見られたそうだが、日本海側、特に山の中というのはこれが現実である。これはバスで来てよかったところで、とてもではないがこの雪道を自分で運転する自信はない。
相倉口で3人が下車。バス停の標識も雪に埋もれている。たださらにこの先進み、上梨で旅行者らしい2人が乗車。この辺りもひとかたまりの集落だが、外に出ている人の姿は見えない。
高速道路の橋脚が見えてきたところで五箇山インターである。その先に菅沼集落を見下ろす。今回こちらは車窓での見学ということにしよう。そしてこの先がいよいよ初めて通る区間となる。
庄川に沿って西赤尾を過ぎ、道の駅上平を過ぎると岐阜県に入っていく。しばらくは富山県と岐阜県の県境が入り組んでいるところで、橋を渡るごとに県域がころころ入れ替わる。この辺りになると外の雪も激しくなってきた。今ですらこのような難所のところ、昔は人の行き来というのはどのようなものだったのだろうか。
トンネルや洞門が続き、すこしずつ盆地が開けてきた。9時25分、白川郷の萩町に到着。こちらが各方面のバスターミナルとなっている。まずはこちらに入ってみよう・・・とドアを開けるとそこは観光客でごった返している。そこで聞こえる言葉・・・日本語は全くと言っていいほど聞こえない。ハングル、中国語・・・とも違う。東南アジアの言葉、おそらくタイ語だろう(タイ語と他の言語を聞き分ける能力は私にはないが)。顔つきも南方系の方々が圧倒的に多い。
ネットで見たところ、白川郷というのは東南アジアからの訪日観光客の中で人気の高い観光地なのだという。日本の原風景という形で紹介されていたり、特にこの時季だと、特に東南アジアには雪は降らないから「冬の日本の原風景」を楽しむために訪ねるのだそうだ。これまでいたるところで中国人や韓国人の観光客はよく目にしたが、東南アジアの含有率がここまで高い光景は初めて見た。一瞬私のほうが外国に来たのかと思ってしまうくらいだった。日本人も来るのは来るのだろうが、逆に目立たない(大声で仲間同士しゃべるのが東南アジアの人たちの特色で、その声が余計に耳に入るからそう思うのかもしれないが)。
帰りのバスを11時45分発と決めて、この後は白川郷散策である・・・。