日本三大大仏というのがある。一つは奈良大仏(東大寺)、二つは鎌倉大仏(高徳院)、そして三つが高岡大仏・・・とされている。もっとも、奈良、鎌倉は誰もが異存のないところだろうが、三つ目については諸説あるようだ。「三つ目が諸説ある」のは、「日本三代○○」あるあるであるが、高岡では高岡大仏が三大大仏と言われている以上、それが正しいということにする。
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奈良大仏、鎌倉大仏はそれぞれ広い寺院の境内にあるが、高岡大仏は町中の風景として溶け込んでいる。高岡の町の中心部を歩くとふと現れる。銅製の阿弥陀如来像である。この時は観光ツアーの一団が訪れていた。
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高岡大仏は元々鎌倉時代に二上山の麓に建立されたものが、江戸時代にこの地に移されてきた。当初は木造だったこともあり何度か焼失に遭った。現在のものは1933年に完成したもので、高岡の産業である銅器職人の手により、火に強い大仏として建てられたものである。この大仏がある寺はその名も大佛寺という。
大仏の下に入ってみる。阿弥陀如来をはじめとした諸仏の祭壇があり、ここで手を合わせた後、回廊に飾られた仏画を見る。
ちょうど大仏の背後にはもう一つの大仏の頭部がある。1900年に高岡で大きな火災があり、当時の大仏も焼失したが、頭部だけが焼け残ったという。顔の左側に縦のヒビが入っている。代は変わっても高岡の町並みを見続けてきたのはこの阿弥陀如来である。
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このまま北西の方向に歩き、万葉線の通りを過ぎた後で風情を感じる通りに出る。山町筋という通りで、江戸時代に高岡の城下町が開かれた時以来のもの。高岡御車山祭を奉じている。土蔵造りの商家が並ぶ。そのうちのいくつかは公開もされているが、残念ながら大晦日で閉まっている。年末年始の旅では、こうした見学施設が閉まっているのはどうしても避けられない。その一角にレンガ造りの富山銀行の建物もある。施設には入れなくても、こうした町並みを歩くだけでも旅に出た実感がするし、建物の細かなところはわからなくても雰囲気、風情を楽しむことができる。
高岡駅に来た時には立山連峰も薄くではあるが見られた天気だったが、次第に雲が広がり、雨粒もパラパラと降ったり止んだりする。まだ傘ではなくコートのフードでがまんする。その中でもう一つ、金屋町の町並みの案内標を見る。少し離れているが、そちらにも行ってみる。
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金屋町とは高岡銅器、鋳物職人の町である。高岡が鋳物の町として現在も主な産業になっているのは、前田利長が、当時の砺波郡西部の金屋村に住んでいた7人の職人を高岡の町に呼び寄せて土地を与え、税金も免除して鋳物造りを保護奨励したことにある。今は公園ができていて、高岡鋳物発祥の地の石碑や、記念事業として造られた鋳物作品も置かれている。
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鋳物の町というから工房が並ぶ姿を想像するが、町並みとして現れたのは石畳の道に千本格子の家並み。見た感じでは鋳物の作業場とはかけ離れたどこかの小京都に来たかのようだ。案内によると、表通りはこうした普通の町家で、作業場は家の奥に設けられていたという。よく見るといくつかの家の前には鋳物作品が置かれていたり、小さな工房の看板を掲げていたりする。鋳物造りはこうした家内工業のようなところから広まったということだろうか。
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キューポラ(溶鉱炉)と煙突が残されているという。江戸時代の家内工業だった鋳物造りも明治時代以降は近代化が図られ、いくつかの鋳造所がキューポラを建造した。その一つ、旧南部鋳造所が大正時代に建てたものが保存されているというので行ってみた。あったのはパチンコ店の駐車場の一角で、フェンスに囲まれていた。これはパチンコ店にあるというよりは、元々鋳造所だったところがパチンコ店になったということなのかな。
町歩きはこの辺にして、駅に戻る。駅前の商店街があるが、飲食店はもう正月休みに入っているところが多そうだ。大晦日の夜、年内最後の食事をどこでとるか悩ましいところだ。そこへやって来たのは万葉線の「ドラえもんトラム」。作者の藤子不二雄(藤子・F・不二雄)が高岡出身ということで。
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そのためか、トラムだけではなく駅前にもドラえもんが見られる。万葉線の待合室や駅前広場にもいる。同じ広場には越中の国司も務めた万葉集の編者・大伴家持の像もあるのだが、観光客にはドラえもんのほうが目につく。
時刻は15時すぎ。瑞龍寺から始まって3時間ほど高岡の町を歩いていたことになる。この日は駅前のホテルに泊まるのだが、チェックインの前にもう一ヶ所行ってみる。ということで再び改札をくぐる・・・・。
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