カンヌ映画祭がたけなわですね♪
夢見る映画ファンとしては、オスカーやカンヌに日本人タレントが現れると、いい意味でも悪い意味でも夢の世界が身近に感じられて、複雑な気持ちにかられます。今年は福山雅治とか松嶋菜々子とか大物がカンヌ入りしてるので、例年より日本でも話題になってますね。タキシード姿もイケてた福山さんですが、日本では天下のイケメンな彼も外国だと地味ですねえ。彼の両側にいた女優二人も、一般人にしか見えなかった肌露出ドレスで気合入れてた7子も、地味で無駄にデカい…福山さんの作品も7子のも、あんまし観たいと思えないのが残念。
コンペティションで観たいと思う作品は、フランス映画“Le Passe”とアメリカ映画“Behind The Candelabra”かな。前者はタハール・ラヒム、後者はマット・デーモンが出てるから♪特にマットは、ゲイ役!だし。全裸シーンやラブシーンもあるらしいし!相手がマイケル・ダグラスってのが、ちょっとアレですが。病気だったダグラス氏が、この復帰作で男優賞を獲るのでは?と、デーブ・スペクターが予想してました。まさかまさかの福山雅治男優賞受賞!とか衝撃的結果になると、日本騒然でしょうね。福山さんご自身が、誰よりも困惑しそうですが…
フランスの名匠+大女優映画祭⑥
「とまどい」
無職の夫の代わりに家計を支えているネリーは、自伝を執筆中の実業家アルノー氏の助手となる。気難しいが情味のあるアルノー氏に、ネリーは親愛を抱き始めるが…
「愛を弾く女」に続いての故クロード・ソーテ監督とエマニュエル・ベアールのコンビ作品。ソーテ監督のお気に女優となっていたこの頃のベアールは、美しさも演技も最盛期を迎えていて、本当に魅惑的でした。この作品でも、情感と色香にあふれた演技で魅了してくれます。小娘にもない熟女にもない、しっとりとした芳しい大人の女の魅力。日本の女優は老いも若きも、女に媚びた不自然なカッコつけサバサバ系と、男に媚びた気持ち悪いブリッコばかりなので、ベアールのような女優が皆無に近いのが残念。派手で下品でチャラい女優がほとんどなハリウッドにもいないし、やっぱフランス女優っていいなあ。
お人形のような顔は無表情に近いのに、ネリーの繊細に揺れる感情が伝わってくる演技も秀逸だし、地味な服や水着姿でも身体のラインがエロい。ちょっと所帯疲れしたムードが、これまた男の好き心をソソる風情だったり。慎ましくクールだけど、1ミリもスキのないガードが固すぎる無粋な女でもなく、誘うような色っぽさも漂わせている。上品かつ色気のあるシニョンが素敵だった。あれって、人を選ぶ髪型ですよね。ともかく、女はやっぱこうなりたい!モテる女は努力なんかしなくても、勝手に男が寄ってくるもんなんだよなと、ネリーのナチュラルなモテ女ぶりには、羨望するのみで実生活には全然参考にはなりません(笑)。
アルノー氏とネリーの関係が、すごく感動的でした。性別、世代を超えた友情と親愛で結ばれる二人が交わす会話の中にある、大人の小粋さと分別が楽しく切ない。世俗的な男女の仲を超越したネリーとアルノー氏の絆は、奇跡的で崇高です。夫や恋人のような男とは、別れてもいつだってまた出会えるけど、アルノー氏のような男には二度とめぐり合えない。だからこそネリーとアルノー氏との別れは、いっそうホロ苦く切なかったです。
アルノー氏の、謎めいて複雑な性格と人生が、どこかミステリータッチに描かれていたのも、ストーリー展開を面白くしていました。若く美しいネリーに父親のように接しながらも、やはり男の感情は隠せない、でも抑えることはできる、というアルノー氏の老いらくのプラトニックラブが、時に滑稽で時に哀切。ネリーが美人じゃなく醜女だったら、ぜったい助手に雇わなかっただろうと確信できるアルノー氏のキャラには、年をとっても男は男だよな、と苦笑してしまいますが。アルノー氏を好演しセザール賞主演男優賞を受賞した名優ミシェル・セローも、クロード・ソーテ監督も、今はもう亡き人たちなのが、悲しくて残念です。
この映画、脇役にも要注目です。ネリーのダメ夫役がシャルル・ベルリングで、恋人役は最もイケてた頃のジャン・ユーグ・アングラード。ネリーの友人役で、大好きな男前ジャン・ピエール・ロリもチョコっと顔を出してます。あと、アルノー氏を恐喝してる爺さん役、マイケル・ロンズデールがいい味だしてます。脅迫者なのに妙にもの悲しげで、アルノー氏だけでなくこっちまで心配になってしまうユニークな存在感です。
夢見る映画ファンとしては、オスカーやカンヌに日本人タレントが現れると、いい意味でも悪い意味でも夢の世界が身近に感じられて、複雑な気持ちにかられます。今年は福山雅治とか松嶋菜々子とか大物がカンヌ入りしてるので、例年より日本でも話題になってますね。タキシード姿もイケてた福山さんですが、日本では天下のイケメンな彼も外国だと地味ですねえ。彼の両側にいた女優二人も、一般人にしか見えなかった肌露出ドレスで気合入れてた7子も、地味で無駄にデカい…福山さんの作品も7子のも、あんまし観たいと思えないのが残念。
コンペティションで観たいと思う作品は、フランス映画“Le Passe”とアメリカ映画“Behind The Candelabra”かな。前者はタハール・ラヒム、後者はマット・デーモンが出てるから♪特にマットは、ゲイ役!だし。全裸シーンやラブシーンもあるらしいし!相手がマイケル・ダグラスってのが、ちょっとアレですが。病気だったダグラス氏が、この復帰作で男優賞を獲るのでは?と、デーブ・スペクターが予想してました。まさかまさかの福山雅治男優賞受賞!とか衝撃的結果になると、日本騒然でしょうね。福山さんご自身が、誰よりも困惑しそうですが…
フランスの名匠+大女優映画祭⑥
「とまどい」
無職の夫の代わりに家計を支えているネリーは、自伝を執筆中の実業家アルノー氏の助手となる。気難しいが情味のあるアルノー氏に、ネリーは親愛を抱き始めるが…
「愛を弾く女」に続いての故クロード・ソーテ監督とエマニュエル・ベアールのコンビ作品。ソーテ監督のお気に女優となっていたこの頃のベアールは、美しさも演技も最盛期を迎えていて、本当に魅惑的でした。この作品でも、情感と色香にあふれた演技で魅了してくれます。小娘にもない熟女にもない、しっとりとした芳しい大人の女の魅力。日本の女優は老いも若きも、女に媚びた不自然なカッコつけサバサバ系と、男に媚びた気持ち悪いブリッコばかりなので、ベアールのような女優が皆無に近いのが残念。派手で下品でチャラい女優がほとんどなハリウッドにもいないし、やっぱフランス女優っていいなあ。
お人形のような顔は無表情に近いのに、ネリーの繊細に揺れる感情が伝わってくる演技も秀逸だし、地味な服や水着姿でも身体のラインがエロい。ちょっと所帯疲れしたムードが、これまた男の好き心をソソる風情だったり。慎ましくクールだけど、1ミリもスキのないガードが固すぎる無粋な女でもなく、誘うような色っぽさも漂わせている。上品かつ色気のあるシニョンが素敵だった。あれって、人を選ぶ髪型ですよね。ともかく、女はやっぱこうなりたい!モテる女は努力なんかしなくても、勝手に男が寄ってくるもんなんだよなと、ネリーのナチュラルなモテ女ぶりには、羨望するのみで実生活には全然参考にはなりません(笑)。
アルノー氏とネリーの関係が、すごく感動的でした。性別、世代を超えた友情と親愛で結ばれる二人が交わす会話の中にある、大人の小粋さと分別が楽しく切ない。世俗的な男女の仲を超越したネリーとアルノー氏の絆は、奇跡的で崇高です。夫や恋人のような男とは、別れてもいつだってまた出会えるけど、アルノー氏のような男には二度とめぐり合えない。だからこそネリーとアルノー氏との別れは、いっそうホロ苦く切なかったです。
アルノー氏の、謎めいて複雑な性格と人生が、どこかミステリータッチに描かれていたのも、ストーリー展開を面白くしていました。若く美しいネリーに父親のように接しながらも、やはり男の感情は隠せない、でも抑えることはできる、というアルノー氏の老いらくのプラトニックラブが、時に滑稽で時に哀切。ネリーが美人じゃなく醜女だったら、ぜったい助手に雇わなかっただろうと確信できるアルノー氏のキャラには、年をとっても男は男だよな、と苦笑してしまいますが。アルノー氏を好演しセザール賞主演男優賞を受賞した名優ミシェル・セローも、クロード・ソーテ監督も、今はもう亡き人たちなのが、悲しくて残念です。
この映画、脇役にも要注目です。ネリーのダメ夫役がシャルル・ベルリングで、恋人役は最もイケてた頃のジャン・ユーグ・アングラード。ネリーの友人役で、大好きな男前ジャン・ピエール・ロリもチョコっと顔を出してます。あと、アルノー氏を恐喝してる爺さん役、マイケル・ロンズデールがいい味だしてます。脅迫者なのに妙にもの悲しげで、アルノー氏だけでなくこっちまで心配になってしまうユニークな存在感です。