まつたけ秘帖

徒然なるままmy daily & cinema,TV drama,カープ日記

プラトニック騎士

2013-05-16 | フランス、ベルギー映画
 昼休み、近くのコンビニへランチを買いに行きました。
 レジ周辺に、ガラの悪い男子高校生の群れが。こ、こわい…近づかないほうが身のため。と思い、違うレジに行こうとすると、何ということ!男子のひとりとぶつかってしまったのだった!ひえー!因縁つけられる~!と青くなって立ち尽くす私に、『あ。すんません』と少年は明るく謝り、何とレジの順番を譲ってもくれたのでした。ええ子やん!人を外見で判断してはいけないと痛感しました。でもこういった例は稀で、逆のパターンのほうが頻繁ですよね。すごく優しそうな人が、実は超意地悪だったり。上品そうな人が、とんでもなく下品だったり。真面目そうな人が、変態だったり…って、あれれ?これって、ぜんぶ私のこと?見たまんまの人より、面白いギャップがある人のほうが素敵なのさ♪と、勝手に自己肯定する初夏の夜なのでした…

フランスの名匠+大女優映画祭④
 「プロヴァンスの恋」
 1832年のフランス。イタリアから亡命し、プロヴァンスに潜伏していた軍人アンジェロは、謎めいた貴婦人ポーリーヌと出会う。夫のもとへ向かうポーリーヌの旅にアンジェロは同行し、彼女を守ることに。数々の危難を乗り越え旅を続ける二人は、いつしか強く惹かれ合うようになるが…

 ジャン・ジノオの小説「屋根の上の軽騎兵」を、「シラノ・ド・ベルジュラック」などの名匠ジャン・ポール・ラプノー監督が映画化。腕に覚えのあるイケメンとワケアリな美女が、守り守られしているうちに愛し合うように…なボディーガードものは、定番の萌え系なラブストーリー。この映画も、美しい南仏の風景の中、ロマンチックにドラマチックにストーリーは展開されるのですが、期待してたほどラブの部分が薄口だった。男の騎士道精神が強すぎて、女は触れなば折れんな風情なのに、一線は越えない…という、二人の抑えに抑えた切ない恋心がイマイチ伝わってこなかったのはなぜか。コレラに罹った女を、男が全裸にしてマッサージするシーンとか、本当なら切なくエロチックなものになるはずなのに。すぐヤるのがフツーな、恋愛肉食人種フランス人が作ったとは思えぬ内容だった。こんなインポ恋愛もの、韓流ドラマでしか観られないと思ってました。
 全体的に何となく感じる違和感。それは、主役を演じた二人がミスキャストだったせいかもしれません。

 ポーリーヌ役のジュリエット・ビノシュが、気品高い美貌の貴婦人に見えない!JBさんは、「存在の耐えられない軽さ」とか「トリコロール青の愛」とか、オスカーを受賞した「イングリッシュ・ペイシェント」とか、役にハマれば本当に素晴らしい女優なのですが、たまに分不相応な美女役をやったりするので、トホホ。しかもイケメンにモテモテな役なんか嬉々としてやっちゃうから、女から嫌われる女優リストの上位にランクインするんですよねえ。優雅なドレスも似合わなかった。コレラになって死にそうな顔は、鬼気迫る凄絶さで怖かったです。名匠や鬼才と呼ばれる監督の作品なら、どこにだって飛んでって出演する貪欲なJBさんって、ほんと女優の鑑だと尊敬してる私ですが、彼女がゴジラのリメイクに出ると聞いて、おいおい~そんなところにまで手を伸ばすのかよ~と苦笑。
 アンジェロ役は、この映画が公開されたころは“フランスのブラピ”として売り出されてたオリヴィエ・マルティネス。

 マルちゃん、カッチョE~私、いっとき彼にハマってたことあるんですよね。ワイルドでチョイワルで、触れば火傷する男。そんなイメージなので、ジゴロとかホスト、ヒモ、愛人、チンピラやらせたらピカイチなんだけど、ストイックな騎士なんて何かの冗談としか思えないほど、マルちゃんに似つかわしくない役です。女を守るどころか、女をダメにしちゃう男。それがマルちゃんなので。せっかく女をたらしこみ骨抜きにする魅力を備えてるのに、もったいない!
 当然のように、この映画の競演がきっかけでデキちゃったJBさんとマルちゃん。そんな肉食な二人がプラトニックな恋人同士の役だなんて、観てるほうはシラけちゃいますよ。別れた後も、互いにとっかえひっかえな恋愛を楽しんでた二人。特にマルちゃんは、常に自分より格上な大物女をメロメロにさせて、ろくに仕事もしないモノホンのジゴロぶり。カエリー・ミノーグの後は、ハル・ベリーとデキちゃって彼女を妊娠させる、なんて今なお武勇伝を続行中です。

 ↑この頃のマルちゃんは、ほんとイケてたよなあ~。今カノのハル・ベリー共演の「ダーク・タイド」が近日日本公開
コメント (4)
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