師走のbeau garçon映画祭④
「Un peuple et son roi」
1789年のパリ。政府への不満を爆発させた民衆はバスティーユ牢獄を襲撃し、フランス革命の火蓋が切っておとされる。赤ん坊を亡くしたばかりのフランソワーズは、浮浪の男バジルと出会い共に革命に身を投じるが…
フランス革命の顛末を、庶民の目を通して描いた作品です。ベルばらみたいに華やかでドラマティックなドラマや恋愛はなく、ドキュメンタリータッチで史実を追ってるような内容になってました。庶民の生活の様子がリアルでした。貧しさや弾圧に苛まれながらも、革命に向かって闘志を燃やして行動する市民たちが逞しい。まさに不屈。平和に狎れた私たちにはないバイタリティ、精神力です。でも、あまりにも苦しみや悲しみが伴いすぎ。当時のフランス市民に生まれなくてよかったと心底思いました。あんな常に張り詰めた生活、ぜったい無理。苦しみや悲しみで強くなるよりも、楽なせいで弱いままのほうがいいです
当時のフランス市民にもですが、王族や貴族にも生まれなくてよかった!イギリス王室時代劇もですが、贅沢三昧、栄耀栄華を享受しても一寸先は闇、急落して斬首刑だもんね。うまく立ち回らないと悲惨な末路。その盛者必衰、有為転変が面白いのだけど、当事者にはまさに気が休まることがない薄氷人生ですよね~。それにしても。すごい痛み、そして生贄が時代を変えるためには必要なのですね。フランス革命はその典型的な例。とにかく殺伐と混沌としていて、そして血なまぐさい。軍と市民の激突や、ラストのルイ16世の処刑など、まさに血まみれの悲劇。王のギロチン処刑シーンが克明すぎて怖かったです。バスティーユ襲撃、ヴェルサイユ宮殿への行進、三部会など有名なエピソードも描かれてます。
キャストはなかなか豪華で、フランス映画ファンには嬉しいメンツをそろえてます。クレジットのトップはバジル役のギャスパー・ウリエルになってるのですが、ギャス男よりもフランソワーズ役のアデル・エネルのほうが主人公っぽいです。ギャス男はボロボロな野良犬っぽい風貌とキャラで、ほぼ小汚いままです。貧民役なので当然な役作りなのですが、往年のイケメンぶりを期待すると裏切られます。最近は脱イケメンで個性派俳優へと進化したギャス男ですが、たまにはイケメンに戻ってほしいものです。アデル・エネルは若いのに、いつもニヒルで逞しい!戦う女の役が似合います。おんなおんなしてない、男より男らしいので、男とのラブシーンが何だかしっくりこない。バジルとは恋というより、はじめは単なるエッチの相手、だんだん同志愛、みたいな関係。ベタベタしい男女の関係じゃなかったのがよかったです。フランソワーズをはじめ、女性たちがみんな強く勇ましい。フランス革命は、女性が立ち上がった契機にもなったんですね。
市民のリーダー的な鍛冶屋役にオリヴィエ・グルメ、マラー役がドニ・ラヴァンといった個性派男優が。ベルばらでも人気のロベスピエール役がルイ・ガレル、サン・ジュスト役はニルス・シュナイダー。若手二人は少ない出番ながら、印象を残す存在感でした。ルイ16世役は、「エル Elle」のローラン・ラフィット。ルイ16世のイメージとはちょっと違うのですが、残酷な運命にも毅然としている姿が悲しくもカッコよかったです。
↑ ギャス男の新作は意外や、マーベルのTVシリーズ“Moon Knight”!彼はミッドナイトマンという悪役!を演じてるみたいです。楽しみ!
「Un peuple et son roi」
1789年のパリ。政府への不満を爆発させた民衆はバスティーユ牢獄を襲撃し、フランス革命の火蓋が切っておとされる。赤ん坊を亡くしたばかりのフランソワーズは、浮浪の男バジルと出会い共に革命に身を投じるが…
フランス革命の顛末を、庶民の目を通して描いた作品です。ベルばらみたいに華やかでドラマティックなドラマや恋愛はなく、ドキュメンタリータッチで史実を追ってるような内容になってました。庶民の生活の様子がリアルでした。貧しさや弾圧に苛まれながらも、革命に向かって闘志を燃やして行動する市民たちが逞しい。まさに不屈。平和に狎れた私たちにはないバイタリティ、精神力です。でも、あまりにも苦しみや悲しみが伴いすぎ。当時のフランス市民に生まれなくてよかったと心底思いました。あんな常に張り詰めた生活、ぜったい無理。苦しみや悲しみで強くなるよりも、楽なせいで弱いままのほうがいいです
当時のフランス市民にもですが、王族や貴族にも生まれなくてよかった!イギリス王室時代劇もですが、贅沢三昧、栄耀栄華を享受しても一寸先は闇、急落して斬首刑だもんね。うまく立ち回らないと悲惨な末路。その盛者必衰、有為転変が面白いのだけど、当事者にはまさに気が休まることがない薄氷人生ですよね~。それにしても。すごい痛み、そして生贄が時代を変えるためには必要なのですね。フランス革命はその典型的な例。とにかく殺伐と混沌としていて、そして血なまぐさい。軍と市民の激突や、ラストのルイ16世の処刑など、まさに血まみれの悲劇。王のギロチン処刑シーンが克明すぎて怖かったです。バスティーユ襲撃、ヴェルサイユ宮殿への行進、三部会など有名なエピソードも描かれてます。
キャストはなかなか豪華で、フランス映画ファンには嬉しいメンツをそろえてます。クレジットのトップはバジル役のギャスパー・ウリエルになってるのですが、ギャス男よりもフランソワーズ役のアデル・エネルのほうが主人公っぽいです。ギャス男はボロボロな野良犬っぽい風貌とキャラで、ほぼ小汚いままです。貧民役なので当然な役作りなのですが、往年のイケメンぶりを期待すると裏切られます。最近は脱イケメンで個性派俳優へと進化したギャス男ですが、たまにはイケメンに戻ってほしいものです。アデル・エネルは若いのに、いつもニヒルで逞しい!戦う女の役が似合います。おんなおんなしてない、男より男らしいので、男とのラブシーンが何だかしっくりこない。バジルとは恋というより、はじめは単なるエッチの相手、だんだん同志愛、みたいな関係。ベタベタしい男女の関係じゃなかったのがよかったです。フランソワーズをはじめ、女性たちがみんな強く勇ましい。フランス革命は、女性が立ち上がった契機にもなったんですね。
市民のリーダー的な鍛冶屋役にオリヴィエ・グルメ、マラー役がドニ・ラヴァンといった個性派男優が。ベルばらでも人気のロベスピエール役がルイ・ガレル、サン・ジュスト役はニルス・シュナイダー。若手二人は少ない出番ながら、印象を残す存在感でした。ルイ16世役は、「エル Elle」のローラン・ラフィット。ルイ16世のイメージとはちょっと違うのですが、残酷な運命にも毅然としている姿が悲しくもカッコよかったです。
↑ ギャス男の新作は意外や、マーベルのTVシリーズ“Moon Knight”!彼はミッドナイトマンという悪役!を演じてるみたいです。楽しみ!