まつたけ秘帖

徒然なるままmy daily & cinema,TV drama,カープ日記

男の子が好き

2021-12-22 | フランス、ベルギー映画
 師走のbeau garçon映画祭①
 「J'aime regarder les filles」
 ミッテランが大統領に選ばれた1981年のパリ。18歳のプリモは大学で落第寸前、家賃も滞納し、金に困ると地方の実家に戻って母親から小遣いをもらい、父と兄から小言やイヤミを言われながら冴えない生活を送っていた。そんな中、客のふりをして入り込んだパーティで、ブルジョアの娘ガブリエルと出会い恋に落ちるプリモだったが…
 ずっと観たかったピエール・ニネの旧作を、やっと&ついに(^^♪私が初めて彼を見て恋に落ちた「キリマンジャロの雪」と同年の作品、今から10年前の当時22歳の初主演作。32歳の今でも十分若いけど、当然ながらさらに若い!か、か、可愛い!まさにピチピチ&キラキラしていて、ま、まぶしい!目が潰れる!そして思った。やっぱニネっちには、コメディがいちばんしっくりくると。もちろんシリアスな彼もトレビアンですが、コメディだとまさに水を得た魚のようにイキイキして見えます。顔がもうコメディ顔だもん。すごい美男子だけど、正統派とは違う個性的なファニーフェイスといい、アホなことやってもビンボー人役でも決して下品にならず、どこか優雅で高潔な雰囲気をまとっているところとか、やはりオードリー・ヘプバーンとカブります。女優ではなく男優にオードリーの後継者が現れた感じです。

 パリのどこにでもいるフツーの男の子、ていうか、ダメボーイなニネっちが笑えて愛おしいです。ヘタレのくせに強がりでプライドが高い男子、いるいるこんな子、な共感。金持ち連中にナメられたくなくて、有名カメラマンの息子だとウソをついたり。ヘタレのくせにケンカっ早くて、強そうな相手にかかっていくのはいいけど、えいっと後ろからヘナチョコなキックしかできないとか。ボコボコにされて顔がタヌキみたいになって、日本人ギャルたちから日本語でカワイイーカワイーと騒がれて照れてる様子とか、もう殺人的な可愛さでした。たまにメガネをかけると「イヴ・サンローラン」っぽくなって、インテリキュート❤

 プリモってヘタレでお人好しだけど、女に不慣れな童貞っぽさは全然ない。ヤリチンではないけど、タイトルのJ'aime regarder les filles(女の子が好き、という意味の”80年代にフランスでヒットしたポップスの曲名)の通り。女の子にも優しいけどシャイではなく、臆さず積極的にアプローチするし、キスもエッチも上手。女の子たちもプリモをスルーできない。まあ、あんな優しそうな美男子が自分の近くでウロウロしてたら、気にならないほうが変ですが。パーティーでガブリエルと踊るシーンが好き。ニネっち、ダンスも巧い!ヘタレだけど恋愛に関しては情熱的なところが、さすがフランス男。ガブリエルに一方的にフラれて、納得できず未練がましく彼女に執着し、夜中に窓から彼女の部屋の侵入!ほとんどストーカーです。ガブリエルが乗ったタクシーに追いすがり、彼女の名前を絶叫するシーンも好き。ニネっち、声も美しいんですよ!さすが舞台出身!

 ずっとユニクロかGUみたいな服を着てるニネっちですが、彼が着ると安物に見えない。80年代の庶民ファッションもおしゃれ!ほっそりしてるニネっちですが、脱ぐと筋肉質。きれいな細マッチョです。
 プリモの落ち着きのない生活を見ながら、くだらない!気力と体力の無駄遣い!でもそれが青春!と、呆れつつも羨ましく思いました。みっともないことも恥ずかしいことも輝いていて醜く見えない、それが若さというもの。もう傷ついたり傷つけたりもしない、損得ばかり考えて有益なことしかしなくなる。それが老いなのですね…

 庶民のプリモとブルジョアのガブリエルとの格差とか、プリモの隣人が受ける人種差別とか、フランスの社会問題もサラリと描かれていました。クールにビッチなガブリエル役のルー・ドゥ・ラージュと、プリモに片想いするちょっと不思議ちゃんなデルフィーヌ役のオードリー・バスティアンもチャーミングでした。プリモの隣人役のアラブ系俳優は、「誘惑 セダクション」や「Five」でもニネっちと共演したましたね。同じ事務所か何かなのでしょうか。

 ↑この映画のプロモーション当時のニネっち。か、可愛い

 ↑イケてるニネっち画像、集めてみました~(^^♪2022年陽春、彼の新作「ブラックボックス 音声分析捜査」が日本公開!久々にニネっちと大きな銀幕で会えます!邦題が日本の2時間ドラマみたいなのがちょっと…
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