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バイオ燃料の行方

2007-07-29 17:04:33 | ノンジャンル
 先程、参院選の投票に行って来ました。投票率は前回を上回りそうですね。どんな結果がでるか、楽しみです。
 ところで先日来、世界中でバイオ燃料の原料となるサトウキビの需要が増えたせいで、オレンジ畑からサトウキビ畑への転作が増加し、オレンジの生産量が減り、価格が高騰していることが報道されてきています。是に関しては私は仕方がないと思います。オレンジの代わりの果物はあっても、サトウキビにかわるバイオ燃料の原料がないのであれば、地球温暖化を考えた場合、当然サトウキビ栽培が優先されるべきです。
 ところが、日本ではバイオ燃料への転換がうまくいっていないようです。7月28日の朝日新聞の朝刊に「バイオ燃料 お寒い炎」と題した記事が載っていました。「トウモロコシやコメなどを原料にし、二酸化炭素を減らす切り札として注目されるバイオ燃料。(中略)政府は2010年に50万kl(原油換算)の生産・利用目標を掲げるが、現場はまったく手探り状態。補助金や権益をめぐる省庁、業界の思惑も絡んで足並みがそろわず、このままでは目標の10分の1にとどまりそうだ。(後略)」。省庁がすすめるE3という燃料の生産方法は費用がかかるとして、石油連盟はETBEという方法で独自に試験を開始。省庁はあくまでE3を推進しようとしているため、独立系の店鋪には元売り会社から役所の指導には従わないように、と圧力をかけられているところも多いとのことです。
 また原料の生産農家でも大幅な赤字になり、畜産も営んでいる農家ではバイオ燃料への供給でとうもろこしが値上がりし、飼料の値上がりも招いているといいます。
 また、これが一番驚いたのですが、バイオ燃料は生成過程において効率のいい施設を使えば最大で4割の二酸化炭素の削減を実現できるが、効率の悪い施設だと、かえって地球温暖化を招く、という事実です。バイオ燃料で地球温暖化を防ぐには、条件がつく、ということです。
 この記事には、各国のバイオ燃料の生産量と取り組みも載っていて、アメリカでは、エタノール1500万kl(日本は目標が50万kl ですよ。桁違いです。)、'12年に2800万kl普及を目指し、混合したガソリンへの免除、製造事業への補助。ブラジルでは、エタノール1670万kl(これまた、桁違い)、ガソリンへのエタノール20=25%義務づけ、適用車への税の軽減、混合経由への課税軽減。EUでは、エタノール287万kl、バイオ燃料作物栽培への補助と、混合ガソリンと混合軽油への課税の軽減、といった感じです。
 他の国にできて、日本だけできないはずはありません。とにかく待った無しの問題なのですから、真剣に取り組んでほしいと思います。