先日届けられたソニーCDクラブの9月号を読んでいたら、10年ほど前、あるジャズ専門誌が“好きなジャズ・アルバム”の人気投票を実施した結果、その第1位にビル・エヴァンスの『ワルツ・フォー・デビー』が選ばれたと書いてありました。そのジャズ専門誌が日本のものなのか、アメリカのものなのか、ヨーロッパのものなのか、判然としませんが、おそらく日本のものだったと思われます。それにしても、今でもビル・ファンがたくさんいるというのは、何とも心強いというか‥‥。へそ曲がりの私としては複雑な気分です(笑)。以前オークションで知り合った方のお兄さんがジャズに詳しい方で、その方もビルのベスト・チューンは『ワルツ・フォー・デビー』に収録されている『My Foolish Heart』だとおっしゃっていたことを思い出したりもしました。
さて、鈴木則文監督・共同脚本の'68年作品『緋牡丹博徒 一宿一飯』をスカパーの東映チャンネルで見ました。
赤一面の中、仁義を切るお竜(藤純子)。タイトル。祭り太鼓を叩くお竜。「明治の中頃」「上州 富岡」の字幕。タイトルロール。高利貸しの倉持(遠藤辰雄)に苦しめられる農民たちは、戸賀崎郵便を営む戸賀崎組の親分(水島道太郎)に窮状を訴えます。お竜は賭場荒らしの男女(西村晃、白木マリ)がいると聞いて、賭場へすぐに向かい、お竜を負かして名を上げようというその男女を賭けで徹底的にやっつけます。戸賀崎の弟分の笠松(天津敏)は、裏で倉持と組み、借金の証文で身動きの取れなくなった農民たちを使って工場を新設し、上州の主要産業である生糸の生産を独占しようと狙っていました。その不穏な動きに心を傷めるお竜は、戸賀崎の元に留まって力を貸したいと思いますが、戸賀崎はお竜に矢野組の再興を一番に考えるべきだと諭し、九州の熊寅(若山富三郎)の元へお竜を送り出します。そして‥‥。
とここまで見たところで、先を見ることを断念しました。やたらに明るく平板な画面、多用されるズームアップ、魅力が感じられない登場人物たちなどなど、どれが決定的な原因なのか分かりませんが、2時間近いこの映画を最後まで見たいという欲望はみるみる消えていってしまいました。おそらく加藤泰監督の同シリーズの作品と見比べてみれば、その謎が解けるような気がします。ということで加藤監督作品への欲望を掻き立ててくれる、そんな一本ではありました。
→Nature Life(http://www.ceres.dti.ne.jp/~m-goto/)
さて、鈴木則文監督・共同脚本の'68年作品『緋牡丹博徒 一宿一飯』をスカパーの東映チャンネルで見ました。
赤一面の中、仁義を切るお竜(藤純子)。タイトル。祭り太鼓を叩くお竜。「明治の中頃」「上州 富岡」の字幕。タイトルロール。高利貸しの倉持(遠藤辰雄)に苦しめられる農民たちは、戸賀崎郵便を営む戸賀崎組の親分(水島道太郎)に窮状を訴えます。お竜は賭場荒らしの男女(西村晃、白木マリ)がいると聞いて、賭場へすぐに向かい、お竜を負かして名を上げようというその男女を賭けで徹底的にやっつけます。戸賀崎の弟分の笠松(天津敏)は、裏で倉持と組み、借金の証文で身動きの取れなくなった農民たちを使って工場を新設し、上州の主要産業である生糸の生産を独占しようと狙っていました。その不穏な動きに心を傷めるお竜は、戸賀崎の元に留まって力を貸したいと思いますが、戸賀崎はお竜に矢野組の再興を一番に考えるべきだと諭し、九州の熊寅(若山富三郎)の元へお竜を送り出します。そして‥‥。
とここまで見たところで、先を見ることを断念しました。やたらに明るく平板な画面、多用されるズームアップ、魅力が感じられない登場人物たちなどなど、どれが決定的な原因なのか分かりませんが、2時間近いこの映画を最後まで見たいという欲望はみるみる消えていってしまいました。おそらく加藤泰監督の同シリーズの作品と見比べてみれば、その謎が解けるような気がします。ということで加藤監督作品への欲望を掻き立ててくれる、そんな一本ではありました。
→Nature Life(http://www.ceres.dti.ne.jp/~m-goto/)