昨日の続きです。
布団に寝る女に岩吉が、女の娘の小雪を連れて来ると約束していると、熊谷がやって来て自分を免職してほしいと言います。熊谷は松野のことを岩吉と思い告発していたが、真犯人が捕まり、明日の午後、長崎の裁判所で裁かれると聞き、自分でも本人だと検分してきたと言うのでした。岩吉は熊谷を許して帰した後、自分は社会のために生きるのだとして、腕の刺青を焼いて消し、ばれた時のために金も地中に隠します。しかしロウソクの炎を見ているうち、燭台を思い出し、司教の言葉に思い至って、岩吉は頭を垂れます。
2頭馬車で長崎へ急ぐ岩吉。岩吉の裁判が始まり、被告は自分が岩松であると主張します。かつて寝食を共にした3人の囚人が証人として呼ばれ(そのうちの1人が三島雅夫)、3人とも被告が岩吉であると証言します。岩吉は躊躇しながらも法廷に現れ、自分が本当の岩吉であると言い、済ませる用事があると言って、一旦去ります。
帰宅した岩吉は、病気の女に金の在り処を教えますが、そこへ熊谷が現れ、熊谷のことを「君」と呼んだ岩吉の顔を張り飛ばします。それを見てショックで死ぬ女。岩吉は「君が殺したんだ」と熊谷の手首をひねり、自分の手を放させ、女を布団の上まで運びます。「安心しなさい。娘は私の命を懸けても引き受けますから」と女の死体に語りかける岩吉。
捕えられた岩吉は囚人として汽船に乗せられますが、濃霧で汽船が座礁し、岩吉は海に落ち、溺死扱いされます。その記事を読む熊谷。
祭りの行列。川の水を汲む少女。水の入った桶を運んでいると、岩吉が現れ、手伝ってやります。その少女が小雪であると知る岩吉。小雪は御舟屋(東野英治郎)の家に預けられていて、ごくつぶしと呼ばれ、客からはチビと呼ばれています。御舟屋の2人の娘はきれいな着物を着て、人形ごっこをしますが、小雪が見ただけで姉妹は逃げ出します。その後、恐る恐る人形を触る小雪と、それを見守る岩吉。岩吉は大きな人形を小雪に買ってやり、小雪は人形を抱きしめます。個室で小雪に飯をよそわせ、話をする岩吉。熊谷がやって来て、「あれが例の小雪だ」と言うのに、秘かに耳をそばだてる岩吉。
岩吉は小雪を引き取るための金と新しい着物代を御舟屋に渡しますが、岩吉がいよいよ小雪を連れて行こうとすると、御舟屋は金を返し、もっと金をもらわなければ割りに合わないと言います。岩吉は小雪の母が養育費を送っていたことを証明する書状を御舟屋に渡し、出発します。御舟屋はそのことを熊谷に密告し、熊谷は2人を追います。2人は袋小路の道に迷いこみますが、岩吉は小雪をおぶって絶壁を登りきり、熊谷を振り切ります。
山越えをする岩吉と小雪。岩吉は小雪に大声で「お父ちゃーん」と言わせます。小雪は泣きますが、岩吉はこれからの長い旅もずっといつも一緒だと言います。
娘に成長した小雪と清水寺に行く年配の岩吉。そこに現れる初老の熊谷。若い男、山之内はフランス語を交えながら、小雪に話しかけます。小雪と一緒に馬車に乗りながら、油絞りを回想する岩吉。山之内は自由民権の話をしていたと小雪は岩吉に言います。路上で縛られる自由民権者。
山之内と小雪が話しているのを見守る岩吉。教会の鐘が鳴り、馬車の中で眠る小雪を支える岩吉。小雪が落とした銭を踏む娘は、泣き出し、岩吉はその銭に加えて娘に金を渡してやります。路上で民権都々逸を語る青年。岩吉は民権者の青年の安藤(宇野重吉)らに山之内の居場所を尋ねます。踊りを見物する岩吉と小雪に迫る熊谷。安藤らは山之内に逃げることを勧めます。山之内が学校に現れず、ふさぎ込む小雪。銭を与えた娘の姉は工場で働いていて、その父は博打に明け暮れ、落ちぶれた御舟屋でした。娘から岩吉と小雪のことを聞いた御舟屋は、岩吉を誘い込み、金を奪う企みをし、娘は止めるように頼みますが、父は聞く耳を持ちません。熊谷に父の悪事を通報する娘。(また明日へ続きます‥‥)
→「Nature Life」(http://www.ceres.dti.ne.jp/~m-goto/)
布団に寝る女に岩吉が、女の娘の小雪を連れて来ると約束していると、熊谷がやって来て自分を免職してほしいと言います。熊谷は松野のことを岩吉と思い告発していたが、真犯人が捕まり、明日の午後、長崎の裁判所で裁かれると聞き、自分でも本人だと検分してきたと言うのでした。岩吉は熊谷を許して帰した後、自分は社会のために生きるのだとして、腕の刺青を焼いて消し、ばれた時のために金も地中に隠します。しかしロウソクの炎を見ているうち、燭台を思い出し、司教の言葉に思い至って、岩吉は頭を垂れます。
2頭馬車で長崎へ急ぐ岩吉。岩吉の裁判が始まり、被告は自分が岩松であると主張します。かつて寝食を共にした3人の囚人が証人として呼ばれ(そのうちの1人が三島雅夫)、3人とも被告が岩吉であると証言します。岩吉は躊躇しながらも法廷に現れ、自分が本当の岩吉であると言い、済ませる用事があると言って、一旦去ります。
帰宅した岩吉は、病気の女に金の在り処を教えますが、そこへ熊谷が現れ、熊谷のことを「君」と呼んだ岩吉の顔を張り飛ばします。それを見てショックで死ぬ女。岩吉は「君が殺したんだ」と熊谷の手首をひねり、自分の手を放させ、女を布団の上まで運びます。「安心しなさい。娘は私の命を懸けても引き受けますから」と女の死体に語りかける岩吉。
捕えられた岩吉は囚人として汽船に乗せられますが、濃霧で汽船が座礁し、岩吉は海に落ち、溺死扱いされます。その記事を読む熊谷。
祭りの行列。川の水を汲む少女。水の入った桶を運んでいると、岩吉が現れ、手伝ってやります。その少女が小雪であると知る岩吉。小雪は御舟屋(東野英治郎)の家に預けられていて、ごくつぶしと呼ばれ、客からはチビと呼ばれています。御舟屋の2人の娘はきれいな着物を着て、人形ごっこをしますが、小雪が見ただけで姉妹は逃げ出します。その後、恐る恐る人形を触る小雪と、それを見守る岩吉。岩吉は大きな人形を小雪に買ってやり、小雪は人形を抱きしめます。個室で小雪に飯をよそわせ、話をする岩吉。熊谷がやって来て、「あれが例の小雪だ」と言うのに、秘かに耳をそばだてる岩吉。
岩吉は小雪を引き取るための金と新しい着物代を御舟屋に渡しますが、岩吉がいよいよ小雪を連れて行こうとすると、御舟屋は金を返し、もっと金をもらわなければ割りに合わないと言います。岩吉は小雪の母が養育費を送っていたことを証明する書状を御舟屋に渡し、出発します。御舟屋はそのことを熊谷に密告し、熊谷は2人を追います。2人は袋小路の道に迷いこみますが、岩吉は小雪をおぶって絶壁を登りきり、熊谷を振り切ります。
山越えをする岩吉と小雪。岩吉は小雪に大声で「お父ちゃーん」と言わせます。小雪は泣きますが、岩吉はこれからの長い旅もずっといつも一緒だと言います。
娘に成長した小雪と清水寺に行く年配の岩吉。そこに現れる初老の熊谷。若い男、山之内はフランス語を交えながら、小雪に話しかけます。小雪と一緒に馬車に乗りながら、油絞りを回想する岩吉。山之内は自由民権の話をしていたと小雪は岩吉に言います。路上で縛られる自由民権者。
山之内と小雪が話しているのを見守る岩吉。教会の鐘が鳴り、馬車の中で眠る小雪を支える岩吉。小雪が落とした銭を踏む娘は、泣き出し、岩吉はその銭に加えて娘に金を渡してやります。路上で民権都々逸を語る青年。岩吉は民権者の青年の安藤(宇野重吉)らに山之内の居場所を尋ねます。踊りを見物する岩吉と小雪に迫る熊谷。安藤らは山之内に逃げることを勧めます。山之内が学校に現れず、ふさぎ込む小雪。銭を与えた娘の姉は工場で働いていて、その父は博打に明け暮れ、落ちぶれた御舟屋でした。娘から岩吉と小雪のことを聞いた御舟屋は、岩吉を誘い込み、金を奪う企みをし、娘は止めるように頼みますが、父は聞く耳を持ちません。熊谷に父の悪事を通報する娘。(また明日へ続きます‥‥)
→「Nature Life」(http://www.ceres.dti.ne.jp/~m-goto/)