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神代辰巳監督『赫い髪の女』その3

2015-09-20 05:23:00 | ノンジャンル
 今朝の東京新聞に、昨日行われた参議院で安保法制を強行採決した特別委員会の暫定の議事録において、強行採決の前後が「……(聴取不能)」と書かれていることが報じられていました。特別委員会において野党陣営も、あの時、一体何が起こっているのか、分からなかったそうです。こうなると特別委員会での強行採決の有効性自体が問題となってきます。
 また、東京新聞に加えて朝日新聞でも、共産党が来年の参院選において、立候補者を一本化するなど、選挙協力を他党に呼びかけはじめたこと、今回の強行採決に参加した自民党の国会議員を来年の参院選で落選させる市民運動が開始されたことも報じられていました。国民を本気で怒らせたつけは、安部首相らが思っているよりも大きな形で現れそうです。

 さて、また昨日の続きです。「シャブ打ったことある?」。2人、静かになる。「このへんに打ったら効くって」と男の手を持ち、自分の下腹部さする。「シャブ打ったことあるんか?」。女、手を引き、「女友達がおったんや。その子、若い男と仲良うなって、シャブで中毒になって、(泣き出す)海の中に入って死んでしもうた。体中針の痕やった」。「うあ~ん」の声。「塩水飲んで苦しかったんか、シャブでいい気持やったんか、死体の指、全部反り返ってた。こないしてな」「あははは、(女抱き)そりゃ結構なこっちゃな」。2人抱き合い笑う。赤い髪の女の水死体、浜に打ち上げられてるショットがカットイン。「ああ~ん」の声。流れおちる水。
男の乳首なめる女。女、ペニスが立つジェスチャー。「これ高うなってもかまへんか? あはー、ダメー、ちょっと待ってえな」と女立つ。コーヤン、女に手を伸ばす。
 女、準備ができてから「準備中」のドアから出てくる。男をまたいで(赤い髪が後ろからの光で輝く)「うふふ」と笑う。
男の上に女乗り、男の乳首なめる。「亭主は……かい?」「何で?」「シャブ打ったことあるんやろ?」「(首振り)過去はやーさんやけど。うちが何べん家を飛び出しても、殺すぞ言うだけで殴れもせん男や。(泣き出す)能無し亭主。(布団めくり、笑い)やっぱ高うなっとるわ」「う~ん? あ~」。女、フェラ始める。「まだ無理や」「え?」。女、騎乗位。「えへへ、そんなにやって痛うならへんか?」。女、よがりだす。「どうなんじゃ、何べんも亭主とやっとるんかい? ん? 何べんも。(カメラ、パンダウンし、コーヤンの姿入る。2人、キス。)あはー、性器の味ばい」「あんたもそんな味がする」。女の髪を手でほぐすコーヤン。キスしながら声殺す女。コーヤンの息荒く、カメラパンアップ。キス止め、女「ああ~ん」。騎乗位で激しく動き、よがる女。
朝、窓から寝ているコーヤンへパンダウン。コーヤン起き、女の姿がないのに気づく。ふとんめくると、女、コーヤンの股間にしがみついて眠っている。
雨にけぶる鉄橋を走る列車。走るトラックへズームアップ。黒い服に赤いマフラーをしたカズコは、プレハブの軒で透明の傘を差し、うつむいて立つ。「大型牽引や大型特殊持っとるお前ら、忍者部隊やで」と男の声がし、カズコは声がする方向を見あげる。2階の窓の中に3人の男。「おのれの術の責任を知るん~は、どこにおるんじゃ。このタカオのど阿呆」「ワイが教えたら言うたんじゃ。土方に運転教えたらイカンゆう規則でもあるんかい」「おい、ショウゾウ、お前が土方よりマシな物受け取れんのは何のおかげじゃ。……もそうじゃろ。免許持ってる奴は他にもおるんじゃ。(タカオの肩に手をかけ)何もお前じゃのうてもええんじゃ。あー?それをわざわざ……マネしくさって、また土方に戻りたいのか?あー?」コーヤン「土方が大型の免許持ったら忍者言うて、あぶく銭持ったら社長言えんや(タカオとコーヤン笑う)」「このガキャ」「えへへ」「わしの恩忘れたんか。誰の銭で免許取れたんじゃ。……。付き合うと承知せえへんぞ。あー?」「承知せえへんて、われ、やってみい!(吼える)恩、恩言いやがって(事務所にカズコ入ってくる)安い銭でこき使って。わしが……しとんじゃ」カズコ「しっかりしいや。2人とも。(カズコ、父にぶたれる)土方上がりはすぐ腕力やからな。軽蔑したるわ」「じゃわしい。お前、黙っとれ。何じゃ。ラッパ、どうしたんじゃ?」「生理休暇や」。男2人、窓から外見る。「へらへら笑い腐って、母親によう似腐っとるわ」。カズコに往復ビンタ。「あほらしい」。またビンタ。「八つ当りやないか?」「えーい(大きく振りかぶって、空振り)」「うちも母ちゃんみたいに駆け落ちしたろか?」「えーい(空振り)」「……やからな(ビンタ)」「おーう、そんなことさらしてみ、世間の物笑いになるだけじゃ。(ビンタ)そんな男、……したるぞ。(空振り。ビンタ)」「恐っそろしい。ほんまたい」。カズコ去る。傘差して階段降りるカズコ。「社長、……どないなっとんねん」「こないな雨やんけ。もうちょっと待っといてくれ」。
 喫茶店の中から外を歩くカズコの姿。タカオ「あの女、変わっとるなあ。(パンすると男2人。)あん時も涙ひとつこぼさへんかったし」コーヤン「……使っとれ」「え? ほんまか?」「あほか、お前。(頭はたく)そんな……あるかあ」「えへへへ」。カズコ入ってきて、タカオに「配線置き場まで来てほしい」「俺? 俺だけ?」。カズコうなずき「配車ゼロやて」と言って去る。タカオ、ドア閉め「土方休みやったら、俺らあ休み。何が……じゃ」「……ちゃ。(タカオの股間触り)もう立っとるやないけえ」「えへへへへ」。(また明日へ続きます……)

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