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神代辰巳監督『恋人たちは濡れた』その3

2015-09-29 05:23:00 | ノンジャンル
 また昨日の続きです。
「ありがとう、あなたって変な男ね。ねえ、キスして。お願いだから、私が好きならキスして」。青年、女を抱いてキスする。「ああ」。むさぼるようにキスする青年。女、奥の部屋へ。
 着衣のままフェラし、青年のベルトゆるめ、下半身を裸にさせる女。自分もセーター脱ぎ、スリップ姿になって、胸出す。青年「旦那に……悪くないですね」。女、キス。青年、女の局部に手。女、震えるような声出す。青年、女のストッキングとパンティ脱がす。
 波で揺れる船。波のチャプチャプいう音。
 青年乳つかみ、女騎乗位。震えるような女の声。青年、女の上に。「あ~あ~」。暗転。女の声響く。青年、女の口を手でふさぎ「そんな大きな声出していいんですか? 人が来たらどうするんですか?」。
 「あったかい女なのだ。子宮のように、あったかい女なのだ」。自然のトンネルを抜ける青年。「一週間いるか」。女が切符売り場で上半身裸で茶を飲んでる姿がカットイン。「約束したんだからな」。葦の茂る浜辺へ降りていく青年。「あーあ、寒いのに」。パンすると超ロングで人の姿。ズームアップ。裸で抱き合う男女。
 男女のアップ。男、女をむさぼり、フルショットになると、黒塗りの部分現れる。交わる2人。青年、近づいていく。青年に気づいて目をむき、男「あの野郎、こん畜生」。また女に夢中に。女も青年に気づく。青年、葦をかき分け、近づく。男「……、止めることねえよ。こっちが悪い訳じゃないし、今さら止められるかい」。女、自分の頭を服で隠し、「でもずうずうしい人ね。あの人」。服、女の頭から落ち、後背位に。男「あの野郎、畜生」。青年、すぐそばにしゃがむ。男「この野郎、何だよ?」青年「どうした? 用があるのかい?」「何、用だ? 用があるかだって?」「まあね」「この野郎、消えろー!」「見てる方が悪いのかねえ。見せてる方が悪いのかねえ」。ロング。青年、去る。男、追いかけ「この野郎!」と青年を蹴り飛ばし、「こん畜生、この野郎!」と殴る蹴る。
 道を這う青年。クラクション鳴らし、車追い越して停まり、男降りる。「送ってやるよ。乗れよ」。女も降りる。青年、無視。「この野郎」。男、車に戻り、ゆっくりと進む。クラクション。車再び停まり、男、青年を抱きかかえ、「あー、送ってやるって、言ってるんだよ」。青年、男を突き飛ばし「うるせえ、この野郎」。「あ、痛え、……バカ野郎」と言って、男、車に乗る。女も乗り、車去る。
 ビッコひき、劇場に戻って来る青年。猫を抱いている女。
 客席にさっきのカップル。青年、隣に座る。男「おい、痴漢、あんた、女いねえのかよ?」「何だよ、そりゃ」「やらせてくれるの、いねえのかよ?」「バカ野郎、お前に答えることはねえよ」「おい、ちょっと出ねえか?」。前の客「うるせえぞ!」。青年「なんだよ」男「いいから、ちょっとサテンでも行こうや。おい、もったいぶらないで来いよ」。後ろの客「さっさと出ろ!」。青年出る。カップルも。
 男「三浦にやられたんだってなあ」青年「何の話だ?」「変わってるなあ、あんた」「何がか? 勝手にどうとでも思えよ」。2人、喫茶店へ。女は前をウロウロする。男「まあ、気にすんな。さっきの話だけどよう、女いなきゃ紹介してやろうか?」「お前さんにそんなことしてもらう理由なんてねえよ」「いいから、俺に任せとけよ。お前、飢えてんじゃねえか?」「企んでんのかよう?(女、スキップ。)今度はお前が覗こうって言うのか?」「いじけてるよ、お前は」「(女、喫茶店の中へ。)コーヒー2つ、3つ。お前にちょうどいいの紹介してやるよ」「いいんだよう。俺は女には不自由してねえよ。お前はなんでそんなつまんない世話やりたがるんだよう。(女、2人の手前のテーブルに座ってる。)親切らしく見せかけてよう。罠をしかけようってのか?」。
 海辺の道。ロング。女が2人やって来る。
 たき火を囲む男と青年。「あいつなら、やらせてくれるよ」「どうしてだよ」「好きなんだよう、あれが」。赤いセーターの女、男の緑のセーターの女と現れる。「うまくやれよ。おー。(赤いセーターの女に)こいつ、公楽館に勤めてっから、映画……だよな?」「さあ、どうかなあ。あそこの奥さん、ちゃっかりしてっからな」「恋人とか何とか言えばタダにしてくれるだろ?」「さあ、そううまくいかねえだろう」「バカだなあ。お前。それぐらい、してやれよ。わざわざ来てくれたんじゃねえか」。海の方へ歩く緑の女を、カメラが映す。「できねえものはできねえよ」。赤い女、去る。(また明日へ続きます……)

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