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下村湖人『次郎物語・第二部』

2006-11-05 18:30:08 | ノンジャンル
 第一部に続いて下村湖人著「次郎物語・第二部」を読みました。今度は次郎が中学生の時代の話です。
 次郎は一部に続いて、人間的な成長をとげていきます。それは次のような次郎の手紙にも表れています。「ぼくはこれまで、人にかわいがられたいとばかり思っていましたが、それはまちがいだったということがわかりました。(中略)ぼくは、これから、ほんとうに正しい人間になりたいと思います。勇気のある人間になりたいと思います。そして、だれにもかわいがられなくても、ひとりで立っていける人間になりたいと思います。」
 そして校長先生からは、へりくだる心と慈悲心が選士にはなによりもたいせつなものである、と教えを受けます。
 また感情面でも「いきどおりも侮蔑の念も、たびかさなるにつれて、しだいにうすらいでいき、あとでは、かえって、同級生にたいして憐憫に似た感じをさえいだくようになった。」と成長を見せています。
 そこで、ケンカをするにも、以前のように私憤からするのでなく、公憤に燃えてするようになります。
 今後、次郎は恋をし、より大人の世界を知り、様々な体験を積んで行くのでしょうが、それは第三巻から第五巻で語られることになるのでしょう。私は五巻の中でも特に評判の高い第一巻と第二巻を読んで終りとしますが、興味のある人はぜひ第三巻以降も読んで、次郎の成長を見守ってあげてください。ちなみにヤフーオークションを使えば、ただ同然の値段で手に入ります。

鮎の放流?

2006-11-04 17:17:01 | ノンジャンル
 今日は相模川の河原でバーベキューをしました。天気は曇りで日焼けの心配もなく、風もない絶好のバーベキュー日和。ダイエット中の身ながら、勧められるままに腹一杯食べてしまいました。
 ところで、その場で嫌な話を聞きました。たまたま鷺がいたので、その話になったのですが、毎年鮎釣りの解禁日になると、上流で養殖した鮎を放流するというのです。鷺は中流付近で鮎をたらふく食べてしまうので釣り人が困るとの話でした。
 ここで話題にしたいのは、鷺ではなく、養殖した鮎を放流する、ということです。昔は鮎の遡上が見られたとのことですが、何ケ所かに堰ができて鮎が遡上できず、上流での産卵が困難になったため、鮎の数が激減し、鮎釣りを重要な観光の一つと考えてる地方自治体が養殖鮎の放流を行っているというのです。
 これでは、流しそうめんと大して変わりません。これが言い過ぎだったら、川で行う釣り堀みたいなものです。
 長野県では脱ダム宣言をしていた田中氏が破れ、新しい知事になりましたが、田中氏の脱ダム宣言を無効にしようとしていると聞きました。川をせき止めるといのは、直接自然破壊につながります。
揚子江のばかでかいダムもこれから様々な自然破壊を起こして行くでしょう。
 作った物は、壊すこともできます。自然破壊につながる堰やダムは壊して、本来の自然の姿を取り戻す努力を早急にやってほしいものです。

下村湖人『次郎物語・第一部』

2006-11-03 16:40:51 | ノンジャンル
 今日は久しぶりに本についてのお話です。
 山田詠美さんが対談の中で言及されていた「次郎物語・第一部」を読みました。おそらく小学生の時に読んだ時以来の再読です。
 あらすじは、以下のようなものです。
 次郎は本田家の3人の男の子の次男として父俊亮と母お民の間に生まれます。生まれるとすぐ校番をしていたお浜夫婦のところへ里子に出され、かわいがられて育ちます。ある程度大きくなった頃、本田家に戻されますが、母お民は長男と三男を甘やかし、次郎にだけつらくあたります。反抗心の強い次郎はいろんな事件を起こしますが、父俊亮はおおらかに次郎を受け止めてやります。そんな折り、学校の建て替えに伴い、お浜夫婦は炭坑街へ引っ越してしまい、本田家も財政的困難から家を売り、街で酒屋を営むことになり、次郎は母方の実家正木の家で生活することになります。正木の家では祖父祖母夫婦、おばさん、従兄弟達に親しくさせてもらいますが、叔父さんにはつらく当たられます。しばらくして次郎が10歳になった頃、母のお民が結核にかかり、正木家に療養にやってきます。次郎は母の看病をし、母は「子供はただかわいがってやればいいのね」と最後に悟り、次郎に過去辛くあたったことを謝り、亡くなります。次郎は、すべての人を優しい気持ちで見ることができるようになった気がして、今までの人生を振り返るのでした。
 山田詠美さんがどのような文脈でこの少年向け小説に言及したのだったか忘れてしまいましたが、いじめられて反抗的だった主人公が、人の情けに触れていくうちに、素直に人に優しくすることを学んでいくということが、現代社会の子供を取り巻く状況にもあてあまるのではないか、だから今こそ「次郎物語」を復権させていこう、ということだったのだと思います。自分が幼い頃に読んで、もう内容も忘れてしまったという方、再読してみるのも面白いですよ。

日本のセーフティネットの実態

2006-11-02 17:33:14 | ノンジャンル
 今日の朝日新聞の夕刊はトップ記事が「現住所ネットカフェ・都会の家なきフリーター」というものでした。どういう内容かというと、生活に困窮し、家を失った若者の中に、低料金でシャワーや個室などを完備するネットカフェで生活する人が増えているといったものでした。年取って家を失い、あるいは家を飛び出し、ホームレスになる人が多いというのは知っていましたが、若者にホームレスが急増している、というのは驚きでした。
 私も生活に困窮したことがあって、家賃をかろうじて払い、ホームレスにならずに済んだという経験があるので、昔からホームレスの人を見ると、他人事には思えない、時には未来の自分をそこに見てしまうことがあったりしました。しかし、ホームレスになりたくてなっている人はいないし、ホームレスというのは決して快適な生活ではないですよね。では、そんなホームレスを作らないように努力しなければいけないのは誰かというと、憲法に「生活権(人間らしい最低限の文化的な生活)は保障されなければならない」と書いているのですから、明らかに国です。つまり、国がホームレスを作っているのです。
 実は、他の情報網から聞いた話なのですが、'04年度に受け付けた生活保護の相談件数のうち、実際に保護を始めた割合が平均で28%と3割に満たないことが分かったそうです。中には2度受け付けを拒否された後、練炭自殺をした方もいらっしゃったとのことです。この28%という数字、おかしくないですか? 国が言ってる「セイフティネット」って何なんですか? 生活保護を受けたいと相談に訪れる人は相当もう生活が追い込まれている人たちだと思います。国は早急に28という数字を100に近づける努力をすべきですし、失業者に仕事をしろ、というのなら、ルーズベルト大統領のニューディール政策のように、民間で吸収できない分の失業者のために、仕事を国が創設すべきだと思います。
 安部総理、年間3万人の自殺者、という事実の重みをもっと感じて下さい!

仲間たちは、それぞれの道へ!

2006-11-01 18:45:04 | ノンジャンル
 今日はホームヘルパー2級取得講座の最終日。授業は、今までの復習と介護計画の作成の実習、そして現場での実習のオリエンテーションでした。全部で8日間、1人も欠けることなく、最終日を迎えることができたことは、大きな喜びです。しかし、油断してはいけません。先ほども書きましたが、現場での実習をクリアして、初めて資格養成講座を修了したことになるのです。
 実習先はグループホーム(認知症の利用者さん専門の施設サービス)で2日間、訪問介護が2件、デイケア(家から通ってリハビリをするところ)で一日です。それぞれあらかじめ目的を自分で設定し、実習の報告書を書いて最後に提出し、指導者の印をもらわなければなりません。
 先生の話だと、世間的な常識をわきまえていれば、印をもらえないことはない、とのことでした。つまり、時間を守る、挨拶をきちんとする、言われたことは守る、などなど。介護の内容に関してはできた、できないよりも、どのような姿勢で作業に臨んでいるかが重要視される、とのことでした。

 そして、無事に現場実習も終れば、皆それぞれの職場に散っていくことになります。病院の看護助手になる人もいれば、訪問看護をするようになる人もいれば、デイケア・デイサービスなど、利用者さん(患者さん)が家から通う施設で働く人もいれば、特養(亡くなるまで利用者が生活する施設)や老健(一定の期間、利用者が生活する施設)で働く人もいるでしょう。職場でまた講座仲間と会えることもあるかもしれないし、長い目で見れば、今回教えてくれた先生が利用者となって私達と再会することもないとは言えません。
 さて、どんな未来が待ち受けているのでしょうか? 今から楽しみです!